ランボルギーニ『テメラリオ』発表:920馬力ハイブリッドはツインターボV8+3モーター

  • ランボルギーニ・テメラリオ、モントレー・カーウイークで発表
ランボルギーニは8月16日、新型スーパースポーツカー『テメラリオ』を発表した。ツインターボV8+電気モーターのハイブリッド・パワートレインを搭載し、『ウラカン』の後継モデルになる。


◆ラインナップの電動化が完成
テメラリオは、『レヴエルト』に続くHPEV(ランボルギーニ高性能電動車)シリーズの2番目のモデルであり、これでラインアップの電動化が完成する。「パフォーマンス、ドライビングプレジャー、快適性の概念を一新するモデル」とランボルギーニは謳う。

テメラリオのハイブリッドパワートレインは、新開発ツインターボV8エンジンと3つの電気モーターを組み合わせ、合計920psを発生する。ツインターボV8はサンタアガタ・ボロニェーゼでゼロから設計・開発されたもので、1万rpmに達することができる最初の市販エンジンだ。最高速度は340km/hを超え、0-100km/h加速は2.7秒。

ランボルギーニ会長兼CEOのステファン・ヴィンケルマン氏は、「テメラリオは正真正銘の『フオリクラッセ』、クラスを超えたスーパーカーだ。ランボルギーニの新型車はすべて、性能面では先行車を凌駕し、同時に排ガス面ではよりサステイナブルでなければならない。テメラリオの導入によってランボルギーニは、全車種電動化された最初の高級車ブランドとなった」と述べた。

テメラリオは空力効率でも新たな高みに到達し、スタイリスティックなディテールやラインと相まって、ブランドのデザインの新たなランドマークとなった。最先端の高強度超軽量合金の採用により、車体のねじれ剛性が大幅に向上し、優れたダイナミクスに貢献している。

テメラリオは、サーキットでその性能をフルに発揮するスーパースポーツカーであると同時に、同セグメントのどのクルマよりも広い乗員・荷物スペースを提供する。ランボルギーニ・ビジョン・ユニット・システムの導入により、ブランド史上最も先進的なマルチメディア体験を乗員に提供する。

◆パワートレインはツインターボV8+3モーター
テメラリオのパワートレインは、高回転型のツインターボ内燃エンジンと3つのアクシャルフラックス電気モーターとを組み合わせている。電気モーターはそれぞれ110kWのパワーを持つ。システム出力は920ps/676kW、CO2排出量はウラカンと比べて最大50%マイナスだという。

4.0LツインターボV8エンジンは、9000~9750rpmで800psのピークパワー、4000~7000rpmで730Nmのトルクを発揮する。V8のハウジングには電気モーターが一体化されて連動する。

駆動力は、フロント・アクスルの2つの電気モーターによってサポートされる。合計ピーク出力220kW、最大トルク2150Nmの油冷式軸流電気モーター2基が、全輪駆動が必要なときにフロントアクスルを駆動する。

ランボルギーニは、V8を透明なカバーの下に見せることで、視覚的にも楽しめる設計としている。「テメラリオのクリーンかつエキサイティングなスタイリングによって、私たちはランボルギーニのデザイン言語に新しい形を与え、未来に向けて一歩を踏み出した」とランボルギーニ・チェントロ・スティーレのディレクターのミティヤ・ボルケルト氏は語る。

テメラリオは、リチウムイオン高比出力バッテリーパックを中央トンネル内に搭載し、車の重心を低く保ち、最適な重量配分を実現している。バッテリーパックは総容量3.8kWhで、30分で完全に充電できる。

トランスミッションは、V8の後ろに横置きされた8速デュアル・クラッチ・トランスミッション(DCT)によってシフトされる。ウラカンの7速デュアル・クラッチ・トランスミッションよりも軽量で、より速いシフトタイムを実現しているという。

テメラリオの骨格には、マルチテクノロジー・アルミニウム・スペースフレーム・アプローチを採用した新しいホワイトボディが使用されている。ねじり剛性は従来設計より20%以上向上し、車両重量の最適化が達成されるとともに、乗員の安全性が確保されている。

◆デザインで新たな章
ランボルギーニ・チェントロ・スティーレは、テメラリオによって、「ランボルギーニ・デザインのDNAに新たな章を開く、他に類を見ない新しいスーパースポーツカーを創造した」と自負する。

「コンパクトで俊敏なプロポーション、新しい六角形のライトシグネチャー、『Feel like a pilot』インテリアデザイン、新しいハイブリッドパワートレインと運転する楽しさを強調するシャープなラインなど、一目見ただけで、純粋で、未来的で、しかも魅力的なスーパースポーツカーだとがわかる」とボルケルト氏は説明する。

テメラリオのデザインは、ランボルギーニの伝統的なミッドエンジンスポーツカーの未来への方向性を指し示すものであり、同時に、テメラリオ自身のフォルムはピュアで、アスレチックで、明確に定義されている。テメラリオは歴代モデルとのつながりを持ちながら、簡潔、明快、シャープネス、認識しやすさを特徴としている新しいペルソナをもつ。

エクステリアは、ランボルギーニのDNAをその典型的なシルエットで表現している。クリアでピュアなライン、短いオーバーハング、統合されたエアロダイナミクス、大胆なシャークノーズが特徴だ。特に六角形のデイタイム・ランニング・ライト(DRL)は、遠くからでも強く認識されるデザインとなっている。

エアロダイナミクスでは高速での安定性、冷却性能の向上、そして最大のブレーキ効率が開発目標だった。リアのダウンフォースは「ウラカンEVO」と比較して+103%増加し、「Alleggerita」パックが装備されている場合、+158%に達する。

◆「パイロットになったような気分」
テメラリオのインテリアデザインは、“Feel like a pilot”=「パイロットになった気分」がデザインテーマ。低いシートポジションやスリムで軽量なダッシュボードが特徴だ。

テメラリオのインフォメーションセンターとして機能する、ヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)「パイロット・インタラクション」は、8.4インチのディスプレイを搭載している。ドライバーとコパイロットはこのディスプレイを使って、スマートフォンのようにアプリや情報を操作することができる。

新しいスペースフレームシャシーによって、ウラカンと比較してヘッドルームを34mm、レッグルームを46mm拡大し、さらに視界を4.8度広げ、ヘルメットをかぶっていても身長200cmまでの乗員に対応する。フロントフード下の収納スペースは容量112リットル。

◆パーソナライゼーションと「Alleggerita」パッケージ
テメラリオは、専用の新しい2色、Blu Marinus(青)とVerde Mercurius(緑)で登場する。ランボルギーニのAd Personamプログラムを通じて、400以上のボディカラーとグラフィックスが提供され、顧客にはほぼ無限のカスタマイズの選択肢が与えられる。

ランボルギーニとして初めて、サーキット志向の顧客向けに「Alleggerita」(軽量化)パッケージが提供される。このパッケージは、ボディ部品で12.65kg軽量化し、インテリア部品、カーボンリム、チタン製マフラーを組み込むと、さらに25kg以上の軽量化を実現し、空力面でもより効果的だ(ダウンフォースが+67%)。

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