「GR Garage東京北池袋」でRAV4開発責任者のトークショーを開催!

トヨタモビリティ東京として2店目となる「GR Garage」が北池袋にオープンしました。町いちばんのクルマ屋さんを目指す「GR Garage東京北池袋」オープンを記念して、発売より大人気の新型RAV4のトークショーが開催されました。

チーフエンジニアの佐伯禎一さんをメインゲストに迎え、RAV4が誕生するまでのお話を中心に、MCにはTOYOTA GAZOO Racingを知り尽くし、モータージャーナリストとして活躍する今井優杏さん、氷板や雪道のスペシャリスト、北海道出身で長野オリンピック金メダリストの清水宏保さん、そして4WDで世界の道なき道を走ってきた私で、さまざまな角度から新型RAV4の魅力について話しました。

GR Garage東京北池袋
GR Garage東京北池袋
オープン記念イベントではVitzレースに参戦する選手たちのトークショーも開催
オープン記念イベントではVitzレースに参戦する選手たちのトークショーも開催

エポックメイキングなRAV4 “再び”

1994年5月に登場したRAV4は、ステーションワゴンでもなく、クロスカントリー4WDでもなく、コンパクトでありながら居住性が広いSUVの全く新たなカテゴリーを創出したエポックメイキングなクルマ。

乗用車ライクなドライビングのしやすさ、アウトドアで遊びたくなる4WDならではの機動力の高さが、オンロードしか走らない方にとっても、RAV4の持つ懐の深さ、可能性の高さに憧れ、大人気になりました。代を重ねるごとに、海外で人気が高まり、ボディサイズが大きくなり、SUVの定番として支持されています。

モータージャーリストの今井優杏さんがMCで、開発秘話をわかりやすく引き出す
モータージャーリストの今井優杏さんがMCで、開発秘話をわかりやすく引き出す
多くの来場者。やはり新型RAV4は注目の的
多くの来場者。やはり新型RAV4は注目の的

「RAV4も発売から25年が経ち、ここでまたRAV4を再定義して、次の四半世紀もまた一歩先行くクルマにしたかったんです。」と佐伯CE。

世界的に人気があり、RAV4の成功を他メーカーも意識していましたが、成功を守り続けるのではなく、勇気を持って車両コンセプトを再定義しました。

<Recreational Active Vehicle 4 Wheel Drive>から<Robust Accurate Vehicle with 4 Wheel Drive>へ。楽しく快活なクルマから逞しく(Robust)洗練された(Accurate)クルマとして開発されました。

タウンユースが中心となるSUVは、車重を軽くし、乗り心地重視の傾向ですが、新型RAV4は、あえてよりオフロード走破性を高める機能が装備されています。

佐伯さんは、「都会を走るSUVであれば、ハリアーがあります。だからRAV4はもっと冒険していいと思っていました。ドライビングがもっと楽しくなる。RAV4が愛車になればもっと楽しいライフスタイルが送れる。オーナーの可能性をもっと広げてくれるクルマに仕上げました。」
確かにオフロード走破性を高めるということは、低ミュー路でもドライバーの思うラインをしっかりとレースしてくれる操安性が高くなります。佐伯さんはRAV4を鍛えるために一年中、未舗装路や雪道など滑りやすい試験路を求めていました。

そこへ立ち上がってくれたのが北海道・士別試験場の開発関係者たちです。水はけが悪く、枝が落ち、落ち葉が重なり合っていて使っていなかった未舗装路を試験場開発者たちが砂利を敷き、RAV4を鍛えるために道を作ってくれました。

「開発メンバーだけで作っていくと、性能ばかりに目がいってしまいがちなので、士別の開発担当者はもちろん、今回は技能員やデザイン部、営業担当まで、開発当初から膝を突き合わせて意見を出し合いました。デザイン部や営業部は、いわばユーザーの意見として、とても参考になりました。

こうして、“もっといいRAV4”とは何かを全員で考え、意思疎通を図り、ひとつの大きな目標に向けてやり遂げたから、運転しても、乗っても楽しいワクワクするクルマに仕上げられたと思います。」

チームの思い、チームの力の結晶が新型RAV4なのだと気づきました。

(左から)佐伯CE、私、清水さん
(左から)佐伯CE、私、清水さん

3タイプの4WDをラインナップしている本気度

MCの今井さんはモータージャーナリストの視点から「“世界初”となるダイナミックトルクベクタリングがすばらしい。海外の高級車に搭載されるようなトルクベクタリングを、この価格帯のクルマに搭載していることに驚きました。あとモーグルでタイヤが路面から離れても大して空転せず、すぐ接地しているタイヤを駆動させるのはさすが!」と高い評価をしています。

清水さんは「北海道の冬は、ずっと雪道でただ滑るだけでなく、雪が固まって分厚い氷みたいになって凸凹が大きくて走りにくいんです。4WDは必須でプリウスに4WDができたことはみな喜んでいましたし、このRAV4ならタイヤも大きくて地上高もあるから、凸凹も気にせず走れますね。」と喜んでいました。

私は冬の士別試験場で走ったり、モーターランドSUGOのモトクロスコースで走ってみて3タイプの4WDシステムがそれぞれ高い次元でバランスが取れていることを体感しました。

“ダイナミックトルクベクタリングAWD”は、コーナリング時にリヤのアウト側の駆動力が強くなり、ステアリングを切った方向へ押し出していく感じで、アクセルを踏む楽しさが特に気に入りました。

ディスコネクトは燃費をよくするために有効ですが、RAV4のすごいのは、グリップしやすい路面でFF走行時から、急に雪道など滑りやすい路面になったときに、すぐ4WDになってくれることに感心しました。

そして、E-Fourはリヤモーターのトルクが増大し、かつ最大で、フロント:リヤで20:80とリヤタイヤでしっかりクルマを押し出してくれて格段にドライビングしやすかったです。また“ダイナミックトルクベクタリングAWD”は前後のトルク配分をきめ細やかにしてくれるので、これだけでも4WDとして十分以上の機構だと実感しました。

来場したお客様はみな、新型RAV4がすごいだけではなく、開発者の思いがたくさん詰まった、乗るだけでライフスタイルが変わり、よりアクティブになるのではと感じていました。

私も“いつでも・どこでも・どこまでも”一緒に楽しめる愛車、それが新型RAV4だと佐伯さんのお話を伺って確信しました。

(左から)トヨタモビリティ東京 片山守社長、今井さん、佐伯CE、寺田
(左から)トヨタモビリティ東京 片山守社長、今井さん、佐伯CE、寺田

(テキスト:寺田昌弘/写真:蝦名重俊)

ダカールラリー参戦をはじめアフリカ、北米、南米、欧州、アジア、オーストラリアと5大陸、50カ国以上をクルマで走り、クルマのある生活を現場で観てきたコラムニスト。愛車は2台のランドクルーザーに初代ミライを加え、FCEVに乗りながらモビリティーの未来を模索している。自身が日々、モビリティーを体感しながら思ったことを綴るコラム。


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  • SNOW DRIVING IMPRESSION
    - モータージャーナリストによる雪上試乗&インプレッション -
    出演:寺田昌弘
  • RAV4 EXPERIENCE
    - 雪上試乗会で一般の方々がRAV4の性能を体験 -
    監督:寺田昌弘

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