7つの無線・電話を使いこなす! 交通管制室ってどんなところ?

高速道路の心臓部とも言える道路管制センター。前回は、その中の施設制御室についてお届けしました。


高速道路の主!? 施設制御室ってどんなところ?


今回は、施設制御室に続いてもう1つの要、交通管制室について、東日本高速道路株式会社(NEXCO東日本)関東支社に話を伺いました。


――交通管制室は何をするところなのですか?

「交通管制室では、刻々と変化する高速道路上の情報を収集し、素早くお客さまに情報提供しており、24時間365日体制で高速道路を見守っています」


――具体的にはどのように情報を収集しているのですか?

「お客さまからの非常電話・道路緊急ダイヤル(#9910)、交通管理隊及び警察からの連絡などにより、故障車、事故、落下物、道路の損傷などの様々な情報を入手し、把握をしています。その他、カメラ、気象観測機器などの機器を使って道路状況を把握したり、工事規制や除雪作業の状況を把握したりしています」

2×10mの巨大スクリーンに映し出された道路状況。1分単位で更新される

――収集した情報をどのように提供しているのですか?

「高速道路で発生している事象を、さまざまな機器を使い、情報提供を即座に行っています。例えば、高速道路上に設置された道路情報板・ハイウェイラジオ・VICS・サービスエリアにある情報ターミナル・インターネットの交通情報・ハイウェイテレフォンなどで、素早くお伝えしています」


――警察の方がいらっしゃいますが、常駐しているのですか?

「はい、そうです。速度規制や交通事故が発生したとき、警察との連携は必須です。例えば、事故が発生した場合、警察にパトカーの出動を要請し、現場に急行してもらいます」


――これだけの情報を処理するには、やはりベテラン社員でないと難しいのですか?

「交通管制室に勤務している通信員は全員交通管理隊の経験者です。1日の対応件数は約260件。(1)関係料金所、(2)消防、(3)レッカー会社、(4)管轄管理事務所、(5)非常電話、(6)他の高速道路会社、(7)交通管理隊の7つの無線又は電話を使いこなしています」

高速道路上で緊急対応を行う交通管理隊と連携をとる

取材に訪れた時も、事故が発生し、警察と連携をしながら慌ただしく動く通信員の姿が見られました。ドライバーが役に立つ情報のウラには、こうした人の努力があるようです。

ですので皆さん! 高速道路での異常を発見したら、「#9910」へ電話してください。また、万が一事故を起こしてしまった場合には、落ち着いて!!

(平野友紀子+ノオト)

[ガズー編集部]

取材協力