子どもが楽しく交通ルールを学べる「交通公園」ってどんなところ?

子どものころ、横断歩道や信号機などが敷地内にある公園で遊んだ経験はありませんか? 場所によっては、「公園で自転車やゴーカートに乗ったこともある」という人もいるかもしれません。このような公園を「交通公園」といいます。

交通事故が深刻化した1960~1970年代、交通公園は生まれた

交通公園では本物の標識などが設置されており、一般的な道路に近い環境ができている
交通公園では本物の標識などが設置されており、一般的な道路に近い環境ができている

急速にクルマ社会化が進んだ1960年代から70年代にかけて、日本では交通事故が深刻な社会問題になっていました。この対策として、子どもたちに交通ルールの大切さを教えようという運動が始まります。それが、当時の建設省(現在の国土交通省)の主導で、各地の自治体に交通公園を設置するというものでした。

「この公園では交通ルールを守って」という注意書きがいかにも交通公園らしい
「この公園では交通ルールを守って」という注意書きがいかにも交通公園らしい

現在は、普通の公園になったり、別の施設になったりしていることも多いのですが、今も子どもたちの「交通安全を学ぶ場」として親しまれている交通公園もたくさんあります。東京都板橋区にある「板橋交通公園」もそのひとつです。

自転車やゴーカートで信号機や立体交差を体験!

板橋交通公園は、子どもたちの交通安全教育のために昭和43年(1968年)に作られたもの。ここでは信号機が現役で動いており、公園内でも一般道と同じ交通ルールを守って遊ばなければなりません。横断歩道を信号無視してわたると、公園のスタッフに注意されます。公園を管理する担当者は「指導される方はきちっとやっているので、交通ルールを最初に学ぶ場所として最適です」と話します。

板橋交通公園では、信号が現役で動いているほか、標識や立体交差なども再現されている
板橋交通公園では、信号が現役で動いているほか、標識や立体交差なども再現されている

板橋交通公園では、エンジン付きのゴーカートこそないものの、足こぎ式のゴーカートや自転車の貸し出しをしていました。ゴーカートと自転車は異なる車線を走ることになっていて、この点でも交通ルールを学べるようになっています。

足こぎゴーカート乗り場周辺では、スタッフが常駐して公園内の交通指導に当たっていた
足こぎゴーカート乗り場周辺では、スタッフが常駐して公園内の交通指導に当たっていた

もちろん信号無視や、違う車線に入った場合はスタッフが対応します。取材中も幼稚園ぐらいの男の子にスタッフが「そっちじゃないよ!」と教えていました。ほかにも貸出自転車を自由に乗れるスペースなどもあます。「普通の公園と違い、自転車やゴーカートなどの遊具を使って楽しく学べるので、小さいお子さんには好評です」(担当者)

都電や、「いすゞ・BU04」と思われる都バス車両の展示もあり、中にも入れるようになっていた
都電や、「いすゞ・BU04」と思われる都バス車両の展示もあり、中にも入れるようになっていた

近くの交通公園に出かけてみよう!

取材したのは休日で、結構な数の家族連れが来ており、自転車の貸し出しなどは順番待ちの子どももいました。この公園に頻繁に遊びにくるという“ベテラン男子小学生”によると「いつも友達と来てるけどこんな感じだよ!」とのこと。この公園は近所の人々にかなり親しまれているようですね。隣接する練馬区から遊びにきたというお母さんは「遊具が多くて息子も喜びますし、入園料もかからないので助かりますね。今日はお弁当を持って遊びにきました」と教えてくれました。

都内では、最近になって新設された交通公園もあって、自転車の補助輪を外す練習場として人気の公園もあるとか。交通公園は、子どもたちが交通安全を学ぶ場としても、親子の憩いの場としても役立っているようです。小さなお子さんがいる方は、お近くの交通公園を探してみてはいかがでしょうか?

(取材・文・写真:斎藤雅道、編集:木谷宗義+ノオト)

[ガズー編集部]