要注意! 北海道でエゾシカ衝突事故急増中
「キキ―――ッ!!!」昨年の初秋のこと。友人のクルマで移動中、急ブレーキに驚きました。原因は路肩から飛び出したエゾシカ。北海道ではエゾシカの衝突事故が増え続けているそうです。事故にあわないために気をつけたいことなどをご紹介します。
2017年の事故発生件数は過去最高に
北海道の道路を走っていると、よく出会うのが「動物飛び出し注意」の看板です。実際にエゾシカやキタキツネに遭遇してみないと、本当に出るのか、なかなか実感がわかないかと思います。しかし、冒頭に紹介したエゾシカの飛び出しは、札幌市内で遭遇。南区の山近くという場所とは言え、住宅や店舗がびっしり立ち並び、クルマ通りも多い道路でのことです。エゾシカは夕暮れ時の薄闇に紛れて住宅街側から山の方へ向けて飛び出してきました。急ブレーキで回避ができたのは不幸中の幸いでしたが、実際に衝突してしまったとしたら、大事故になっていたかもしれません。
2017年の北海道内でのエゾシカが関係する交通事故発生件数は2430件。全道の事故件数の記録が残る2004年以来最多の件数です。発生件数は札幌方面で最も多く、次が道東の釧路方面、旭川方面と続いています。札幌市は、大規模な市街地とエゾシカの生息する山林を隔てる地域がなく、人と自然が接している状態のため、エゾシカの出没が多くなると考えられます。
事故の多い時期は? 時間帯は?
年間を通して件数が多いのは、9~12月で10月がピークとなります。この時期はエゾシカの繁殖期のため、動きが活発になり、行動範囲も広くなるためです。また、1日のうちでは夕方18時から20時までが最も多く発生しています。ちょうど、エゾシカも食事タイムで動きまわる時間帯なのですね。
エゾシカとの衝突事故を回避するために気をつけたいこと
もちろん国道沿いなどにはエゾシカの侵入を防ぐための柵の設置といった対策をとっている地域もあります。けれども、エゾシカはオスで体長が190㎝ほどになるものもあり、優れた跳躍力を持つので2mの柵を飛び越すこともあるのです。やはり、北海道内をドライブするなら、注意するに越したことはありません。
1.1頭いたら要注意!
エゾシカは群れで行動する習性がありますので、1頭現れたら、その後に数頭が続くことが考えられます。1頭通り過ぎたからといって油断してはいけません。
2.道路の上では行動が鈍くなる
クルマの走行音やクラクションの音、ライトに驚いて、道路上に立ち止まってしまうことがあります。また、エゾシカの蹄は舗装道路の上では滑りやすいので、機敏に逃げてくれないことも。エゾシカの姿が見えたらスピードを緩めて、立ち去るのを待ちましょう。
3.早朝や夕方から夜間は特に注意を
事故発生率の多い夕方から夜にかけてとともに、夜明けの頃にも動きが活発になります。この時間帯は出没に特に注意しましょう。エゾシカの目はクルマのライトを反射して光ります。夜間の運転中に光るものが見えたら気をつけてください。
もうひとつ、運転中の事故に加え注意したいのが、実は、駐車している時。早朝など、駐車場のクルマの近くにエゾシカが現れることがあります。追い払おうと大きな声や音を出すと、エゾシカが驚いて、クルマの上を踏み切って逃げ出すことがあるそうです。ボンネットや屋根がボコボコに……という事態になってしまいますので、クルマの近くにエゾシカがいたら、静かに立ち去るのを待つのがベストです。
マップで確認 飛び出し注意
北海道開発局釧路開発建設部ウェブサイトで公開中の「エゾシカ衝突事故マップ」をはじめ、レンタカー会社の窓口などでも野生動物の飛び出し注意箇所も含めたヒヤリ・ハットマップが配布されています。
これらを利用して、エゾシカや他の野生動物の飛び出しが多い場所を事前に確認しておくと、より安心して、ドライブすることができるかと思います。
これから、ドライブのベストシーズンの北海道。エゾシカの習性、出没しそうな場所をおさえて、より快適なドライブを楽しんでほしいものです。
(取材・文:わたなべひろみ 編集:ミノシマタカコ+ノオト)
[ガズー編集部]
取材協力
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