MAZDA3の開発主査もRCカー育ち!? マツダがタミヤGP広島大会へ参加したワケ
広島県にあるマツダ体育館にて、7月13日に「第28回タミヤグランプリ全日本選手権」、14日に「タミヤRCカーグランプリ 広島大会」が開催されました。話題のニューモデルMAZDA3のRCカーモデルがこの7月に発売されたこともあり、この大会ではマツダとタミヤのコラボレーションをアピールしました。
マツダ体育館での開催は初!
今回の会場となったマツダ体育館は、広島に本社があるマツダが所有する体育館で、創立50周年を記念して建てられました。建立当時は、西日本最大級の規模を誇る体育館だったとか! 2020年、マツダは100周年を迎えることを思うと、この体育館もそろそろ50歳ということになりますね。
- 会場の様子。歴史ある体育館に多くの人が集った
現在は社内のスポーツイベント、スポーツ活動の拠点となっているほか、入場が制限される工場エリアの外側にあるため、地域の様々な活動にも解放しているのだそうです。
今回の広島大会では、マツダが初めて会場を提供。歴史ある体育館の中に特設コースを設置。2日間で300名ほどのRCカーファン、そして百戦錬磨の常連選手たちが集いました。
ミニチュアと侮れない! RCカーでモータースポーツのすべてを疑似体験
今回マツダは、会場を提供する以外にも、マツダ車にちなんだレースの開催や様々な協賛も行いました。RCカーと実際のクルマでは、大きく違うものだと感じてしまいますが、実際は共通する点が多くあるようです。
「RCカーに対して、ミニチュアのようなものや、レースの真似事のように受け止められる方もいらっしゃるかもしれませんが、まったく違います! ここにはモータースポーツのすべてがあると言っても過言ではないんです」(マツダ広報担当)
通常モータースポーツに参加するとなると、運転がメインですよね。でも、RCカーなら、クルマを運転する楽しさ以上の楽しみがあるのだとか。なぜなら「RCカーには、作る喜び、それを走らせる喜び、そして自分で操る喜びのすべてがある」からと言います。
- ピットは工房さながら。どんなことがあっても対応できる準備が整っている
「膨大なアフターパーツも用意されているので、コースのルートや、路面状況などに合わせて、セッティングの可能性が無限大に広がります」(マツダ広報担当)
作ったり、走らせたりする楽しみに加え、大会ならではの楽しみも見逃せません。
例えば、コースアウトしてしまったり、ぶつかって横転し、レースを続けられないような場合にそれをもとに戻したりなどの役目を担う「コースマーシャル」も、参加者が回り持ちで担当しました。
- コースマーシャル、設営等も参加者が手伝う。モータースポーツのすべてを体験できるのだ
「運営側となる係員も参加者が一緒に担当することで、モータースポーツのすべてを、今回のレースに出ることで体験することができるのが、このイベントの大きな魅力です。リアルなクルマでこれをしようとすれば、お金も桁違いにかかりますし、一度クラッシュしてしまったらすぐに直すといったことは難しいですよね。リアルなクルマではできないことができる。それがRCカーの楽しみだと思うのです」(マツダ広報担当)
- 子どもでもクルマ操作を楽しめるがRCカーの魅力
RCカーでモノづくりの楽しさを知ったというエンジニアが多数!
RCカーは、モータースポーツの楽しさに触れられる――クルマとのつながりは、それだけではありません。
実は、クルマのエンジニアたちのモノづくりの原点がRCカーだった……というケースも。マツダにもRCカー作りでモノづくりの楽しさを覚えたエンジニアが多くいると言います。
「そういう意味では、作り手候補も生まれてほしいという願いはどこかあるかもしれません」(マツダ広報担当)
この広島大会では、MAZDA3のRCカーボディが参加者に贈呈されるということもあり、会場には実車MAZDA3の開発主査・別府耕太さんも来場していました。彼も子どもの頃はRCカーを楽しんでいたと言います。
- 別府耕太さん。実車でもこだわったサイドのプレスラインなどよく再現されていると、RCカーの出来栄えにも感心していた。自身もRCカーを自ら組み立て、走らせた体験を持つ
「バギータイプが一番リーズナブルで、お小遣いをためて買った記憶があります。こうしてRCカーを楽しんでいる皆さんを見ていると、ご家族で楽しまれてる方も多いですね。うちも子どもが小さいので、またRCカー始めてみたくなりました」(別府さん)
- デビュー間もないMAZDA3のRCカーも登場
- MAZDA3のRCカーには、赤い強化ロワデッキがセットに含まれる
お話を聞いている中で、単に自社製品のモデルも出ているので協賛というだけではなく、一人でも多くの人に、モノづくりの楽しさを体験してほしいという思いが、タミヤと足並みのそろった部分なのかも知れない、と感じました。
「RCカーファンの子どもたちには、様々な体験ももたらしてくれる未来のモビリティユーザーに育つことも期待したいですね」(マツダ広報担当)
- 子どもたちが参加するクラスでは参加者にMAZDA3のボディが進呈された
来たからには最後までたっぷり走って帰ることができるのが参加者としても魅力的なタミヤグランプリ。きっと、この中から未来の自動車エンジニアやモビリティユーザーが育っていくことでしょう。将来が楽しみです。
(取材・文:中込健太郎 編集:ミノシマタカコ+ノオト)
[ガズー編集部]
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