レクサスだけじゃない、GT-Rにパナメーラも! サーキットで働くクルマたち<富士スピードウェイ編>
レース観戦のためにサーキットに行くと、サーキットのオフィシャル車両であるコースカーを必ず目にします。街でよく見かけるSUVから、本格的なスポーツカーまで車種は多種多様で、「なぜ、このクルマがコースカーに?」と思った方もいるでしょう。そこで今回は、富士スピードウェイのコースカーを取材。その車種や用途をお聞きしました。
※サーキットにより呼称は異なりますが、ここでは「コースカー」と総称します。
富士スピードウェイ内に配置されているコースカーは、およそ40台
今回、説明してくれたのは富士スピードウェイ株式会社、広報・マーケティング課の徳田淳一さんです。まず現在、使用されている代表的なコースカーをご紹介します。
■オフィシャルカー(リーディングカー/セーフティーカー)
富士スピードウェイでは、レース開始前のフォーメーションラップやローリングスタートにて、レースカーを先導して走行するオフィシャルカーを「リーディングカー」、雨天で通常のスタートが危険と判断された場合に導入されるセーフティーカースタートや、イエローフラッグが発生した際、コースに入ってレースカーを先導するオフィシャルカーを「セーフティーカー」と呼称しています。セーフティーカーには「SAFETY CAR」、もしくは「RACECONTROL CAR」と表記された車両を使用し、リーディングカーには「OFFICIAL CAR」と表記された車両を使用します。
こちらは新しく導入された、86のオフィシャルカー。レースという晴れの場の雰囲気を壊さないため、レースカーをイメージしたラッピングが施されています。
オフィシャルカーには、レースカーの先導を務めることのできる性能を持っていて、サーキットを走行する姿を「格好いい」と思ってもらえるような車両が選ばれるそうです。富士スピードウェイで購入したコースカーもありますが、多くは自動車メーカーから富士スピードウェイに貸し出されています。
ポルシェ パナメーラのオフィシャルカーもあります。シンプルなラッピングながら、とても大きな存在感を放っています。
富士スピードウェイでは、おなじみの感があるGT-Rのオフィシャルカー。ラッピングがGT-Rとよく似合い、見た者の印象に残ります。
ほかのオフィシャルカーと比べて異彩を放つ、トヨタ ハイラックス。荷台にはオイルを処理する石灰が積まれており、コースのメンテナンスを行う車両として使用されているようです。
セーフティーカーに起用されるレクサスの中では、最新のRC F。控えめなラッピングが、RC Fの鋭いイメージを増幅しています。
RC Fの前はIS Fが起用され、画像はありませんがその前はSCが起用されていました。赤色回転灯に時代を感じることができます(現在の回転灯はLED式)。
■レスキューカー
- 画像提供:富士スピードウェイ
富士スピードウェイで購入したスバル レヴォーグ。積載能力も含めて、オールラウンドに活躍できる高い性能が選定の理由だそう。レース中の事故やアクシデントが発生した際、状況を確認するべく最初に駆け付ける「ファーストレスキューカー」として活躍しています。そのため参加車両から気付かれやすいよう、ピンク色の目立つラッピングを施しています。
レクサスRXのレスキューカーです。レスキューカーとメディカルカーは、レース中にアクシデントが発生した際、ドライバーの救護に向かいます。応急処置を行う程度の医薬品や医療器具は積んでいますが、怪我の程度が重篤だった場合は配置されている救急車が使用されます。
画像では加工してありますが、救急車はほかのコースカーとは異なり、サーキットからそのまま公道に出られるようナンバーが付いています。
■エクストリケーションカー
アクシデント発生後、ファーストレスキューに向かった職員より状況に応じて呼び出され、レースカーの移動やコースの清掃など、レース再開のために活動する車両です。これらの車両を富士スピードウェイでは「エクストリケーションカー」と呼称しています。
上の車種のトラックは、コース場に流れたエンジンオイルや飛散した破片を清掃する車両です。「スイーパー」と呼称されます。
散水ノズルを持った散水車も配置され、状況により出動します。サーキットではおなじみのレッカー車もあります。
アクシデントにより走行できなくなったレースカーが、どれだけ深くグラベル(砂地)に飛び込んだか。また牽引可能な乗用車ベースか、軽量で吊り上げることが念頭に置かれているフォーミュラカーか、といったレースカーの性質により、出動する車両が選ばれます。
こちらのノアは、アクシデントにより火災が発生した際、あるいは炎上のおそれがある場合に急行する消防車です。放水機能はありませんが、車両火災用の消火器を積んでいます。
■その他のコースカー
富士スピードウェイではこんな車両も活躍していました。コースの緑地を管理するクボタの乗用モーアです。かわいくても立派なコースカーですね。
富士スピードウェイには、オフィシャルカーやレスキューカー、エクストリケーションカーが、40台ほど配置されているそうです。レースを安全に運営するためには、これだけ多くの台数と車種を必要とするわけですね。サーキットでレース観戦をするときは、こうしたコースカーに注目してみると、また違った楽しみがあるかもしれません。
(取材・文・写真:糸井賢一 編集:木谷宗義+ノオト)
<関連リンク>
富士スピードウェイ
http://www.fsw.tv/
[ガズー編集部]
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