日産・Be-1…なつかしい日本のコンパクトカー

今回は、多くの人に親しまれた、日本のコンパクトカーを特集。1980~90年代に生まれた昔なつかしい車種を中心に、週替わりで紹介いたします。

日産・Be-1

本来はマーチベースのデザインスタディーのひとつだったが(その“B-1案”が車名の由来)、1985年の東京モーターショーにコンセプトカーとして出展したところ大好評だったことから、市販化が決定したコンパクトカー。

​初代マーチのシャシーに、円形ヘッドライトをはじめ、丸みを帯びたレトロでキュートな感覚の2ドアボディーを架装。インテリアも丸を多用したデザインで、すべて専用設計とされた。1リッター直4エンジンをはじめ、中身はマーチとまったく同じである。イメージカラーのパンプキンイエローほかボディーカラーは全4色で、追って電動キャンバストップ仕様が設定された。

​1987年1月に1万台限定で販売開始されると、たちまち購入予約が殺到。加えて東京・青山にアパレルやバッグ、時計などのオリジナルグッズを販売する期間限定のBe-1ショップを出店するなど、マルチな販売戦略が実施された。話題性は抜群で、この成功を受けて、いわば続編となるPAO(パオ)とフィガロが登場。Be-1に始まるそれら3車種は、後にパイクカー3部作と呼ばれることになる。

[ガズー編集部]