ホンダ・シビック … 「日本カー・オブ・ザ・イヤー」受賞車

“その年の最も優秀なクルマ”に贈られる、「日本カー・オブ・ザ・イヤー」。今回は、そんな栄えある自動車賞を、世代を変えつつ複数回獲得したモデルを紹介します。

ホンダ・シビック

「ワンダーシビック」と名乗って、1983年に登場した3代目シビックとその兄弟車である2代目バラード。シビックは斬新なロングルーフスタイルを採用した3ドアハッチバック、オーソドックスな4ドアセダン、そしてシャトルのサブネームを持つ5ドアハッチバックの3本立て。いっぽうバラードは、シビックセダンとボディーを共用するセダンと、バラードスポーツCR-Xという3ドアハッチバッククーペをラインナップしていた。

同じシビック/バラードの名を冠するシリーズといえども、各タイプが使用目的に合わせて明確な個性を持つクルマとして開発されたこと、またいずれも合理的な設計でありながらスタイリッシュであることが高く評価され、日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞。これはホンダ車としては初の栄誉だった。

4代目を経て、91年に登場した5代目シビックは3ドアハッチバックと4ドアセダンの2種で、後者にはフェリオのサブネームが付いた。主立ったエンジンに高性能と低燃費を両立するVTEC (可変バルブタイミング・リフト機構)を採用するなどして、「スポーツシビック」という愛称の通り、走行性能を中心にブラッシュアップ。自身2度目となる日本カー・オブ・ザ・イヤーに輝いた。

続いて95年に世代交代した「ミラクルシビック」こと6代目。ミラクルのミラクルたるゆえんである、一段と進化した3ステージVTECエンジン、独自開発されたCVTなど先進技術の導入が、日本カー・オブ・ザ・イヤー史上初となる同一モデル2世代連続受賞につながったのだった。

2000年に登場した7代目「スマートシビック」は、高効率パッケージングによって広大な室内空間を実現した5ドアハッチバックと4ドアセダン(フェリオ)となった。そして、やや遅れてデビューした低床プラットフォームを共用する7人乗りロールーフミニバンのストリームともども、またもや日本カー・オブ・ザ・イヤーに選ばれたのである。それから15年たったが、同一モデルの3世代連続、そして通算4回の受賞というシビックの記録は、日本カー・オブ・ザ・イヤー史上に燦然と輝いている。

[ガズー編集部]