【動画】 トヨタ・ハイラックスZ試乗インプレッション 試乗編
前編(車両紹介編)で、最新のハイラックスは驚くほど乗用車っぽくて、それをオススメできる大きなポイントと記した。それは、たとえ次の愛車リストにトラックのトの字も入っていない人であっても、「このクルマなら思ったほど乗り換えに抵抗はないでしょう」と伝えたかったからだ。
ここで触れておきたいのは、現時点でこのハイラックスは、新車で正規販売される日本で唯一のピックアップトラックであること。ただトラックを推すなら、中古車や並行輸入車なども選択肢に入ってくるが、トヨタが正規で扱っている事実は、オススメする側にしても大きな安心材料になる。
ちなみに8代目となる今のハイラックスは、2015年にデビューし、2017年にタイの工場から日本市場に持ち込まれた。何かの手違いみたいに……? いや、そんなはずもない。トヨタにしてもグローバルモデルのハイラックスを自国のクルマ好きにもぜひ乗ってほしいと考えたに違いない。ここ、大事。トヨタ、偉い。
それでもまだ「トラックなんて」と拒む方には、筆者は情に訴えることにしよう。いつの時代であれ、クルマという道具には、平凡な毎日から一瞬にして抜け出す“非日常性”を求めていいのだ。それに共感できるなら、人生のほんのつかの間でもあの広大なデッキに冒険心を託してみないか?
ここで今一度、荷物を積むためだけにある潔いデッキを眺めてほしい。何も積まずとも、例えばデッキにあおむけになって空を見上げてもいいし、下ろしたテールゲートに腰掛けるだけでもいい。そんなシーンを想像したとき、そこにはあなた以外の誰かがいることだろう。
ピックアップトラックとはつまり、大事な人々との思い出づくりのために、非日常的な形状をもってして役立とうとする稀有(けう)な存在でもあるのだ。そんな車種が驚くほど乗用車的で、なおかつ新車で安心して買える・乗れるというのは、もしかしたら最後の福音になるかもしれないのである。
これ以上は申すまい。どんなに熱を込めて語っても、生涯トラックと無縁の人はいる。むしろ多い。でも、冒険の魅力は冒険した者にしかわからない。次期愛車リストの欄外であれ、そこにハイラックスが滑り込むなら、筆者はそれでうれしい。
(文:田村十七男)
[ガズー編集部]
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