新型SUV「トヨタ・カローラクロス」の走りを解説

激戦区といわれるミッドサイズSUV市場に、トヨタの新型車「カローラ クロス」が登場。人気の高いハイブリッドモデルのステアリングを握り、走らせてみた印象は? 自動車ライターの伊藤 梓がリポートする。

ひと目見ただけで「これは売れそう」と思ってしまう、トヨタ・カローラ クロス。それでも「やっぱりクルマは運転してなんぼ!」ということで、後編では試乗した印象をたっぷりお伝えしたい。

今回試したのは、カローラ クロスのハイブリッドモデル(FF車)で、なかでも最上級グレードとなる「Z」。そのパワーユニットは1.8リッターの直4エンジンとモーターの組み合わせで、システム最高出力122PSを発生する。

走りだして、スムーズなパワーの出方やすっきりとしたハンドリングに「とにかく癖がないクルマ」だと感じた。他のカローラシリーズは、スポーティーで運転を積極的に楽しめるような味つけになっていたが、カローラ クロスは、それらとは性格が異なり、挙動がややゆったり。街なかを穏やかな気持ちで走るようなモデルになっていた。

他のカローラのようなキビキビ感はない、とはいうもののバランスは整っていて「これならどんな人が乗っても不満は少なそうだな」とも思った。あえてマイナス点を挙げるとすれば、リアサスペンションがトーションビーム式になった影響か、リアからコツコツした突き上げが感じられた。しかし気になったのはそれくらいで、ほかには取り立てて欠点がない。強く印象に残るようなとがったところのあるモデルではないが、あらゆる性能が高次元でバランスしていて、誰にでもおすすめできるSUVに仕上がっている。

カローラ クロスは、走り好きにとっては刺激の少ないモデルかもしれない。でも、走行性能ばかりを追求することなく、使い勝手や価格の面で多くの人にとって身近なモデルになっていると思う。たくさんの人に、良いクルマを届けるためにつくられたSUV。まさに「カローラ」を名乗るのにふさわしいモデルだと思った。

(文:自動車ライター・伊藤 梓)

[ガズー編集部]

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