スズキ・スペーシア 収納、ドリンクホルダー、フラップ・・・一つ一つの使い勝手への追求
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スズキ・スペーシア ハイブリッドX
今や王者「ホンダN-BOX」に次ぐ人気者となった「スペーシア」。その陰には、スズキならではの「とことんまでの使いやすさの追求」が功を奏しているのではないかと感じています。
初代スペーシアの開発に際してスズキは、社内で軽ハイトワゴンに乗っている人をたくさん集めて、何を積んでいるか、車内でどんなことをしているか、どこにどんな装備が欲しいのかなどを徹底的に洗い出したそう。そこで絶対に押さえておくべきとなったのが、ティッシュボックスの収納と取り出しやすさ。開発当時は、机の上がティッシュボックスの山になったほど日本中からティッシュを買い集め、使いにくいものはないか、ティッシュが1枚ずつスムーズに引き出せるか、研究を重ねたのだと聞きました。
そうした地道な積み重ねが、新しいスペーシアをさらに使いやすいクルマにしたということが実感できます。例えば、ドリンクだけでなくスマホなども置けるリアクオーターポケット。その横にはUSBソケットも備わっていて、充電しながら置いたり使ったりできるようになっています。そしてパーソナルテーブルには、スマホやタブレットが立てかけておけるストッパーが付いていたり、容量500mlの紙パック飲料から幼児用マグカップまでさまざまな形状のドリンク容器に対応するホルダーが付いていたり。
さらに新型の開発に際しては、過去と同じようにユーザー調査をしたところ、広い空間をしっかり生かせていない、使いこなせていない人が多いことがわかったのだそう。コロナ禍を経て車内での過ごし方に変化が見られたことも考慮し誕生したのが、後席を3通りに使いこなすための「マルチユースフラップ」です。まさか軽自動車の後席にオットマンが付く日がくるなんて、夢にも思っていませんでした。荷物の落下防止になるストッパーは、自分のクルマにも付いていたらと思うほど魅力的です。
また、初代から「27インチの自転車が積めるラゲッジスペース」にスズキがこだわってきたスペーシアですが、先代からは、積み込み作業がスムーズになるというタイヤのガイド溝が付き、今回はそれに加えて後席をダイブダウンさせた時のフロア高さを抑え、床面積を広げることによって、自転車が安定しやすいフラットな環境を実現。「積んだはいいけれどグラグラして運転中に気になる」といったところが改善されているといいます。
「ローマは一日にして成らず」。スペーシアの使い勝手のよさもまた、小さなクルマの未来にかけるスズキの情熱が日々積み重なって、花開いたに違いないのです。
(文:カーライフ・ジャーナリスト まるも亜希子)
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まるも亜希子さんが解説するスズキ・スペーシアの注目ポイント
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