ミニバンの常識を覆すレクサスLMの洗練された空間
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レクサスLM500hバージョンL
これまで私は「ミニバンを購入したい!」と思ったことがなく、友人の家族に「どれがいいかな?」と相談された時は、できる限り自分の頭の中でファミリーユースのシーンを想像し、それぞれの利点をなんとか説明していた気がします。
「ミニバンは、家族で使うクルマ」。そう思っていたのですが、新型「トヨタ・アルファード/ヴェルファイア」が登場してから、その考えはガラッと変わりました。まして、今回試乗した「レクサスLM」は、これまでのミニバンとは明らかに一線を画するものになっていたのです。
レクサスLMは、新型アルファード/ヴェルファイアと共用する部分があるものの、外見も乗り味も“レクサスのそれ”と誰にでもわかる仕上がりなのはさすがのひとこと。好き嫌いは分かれるかもしれませんが、エンブレムをボンネットの上のほうに配置し、グリルのエリアを広くとってスピンドル形状のグリルの存在感を強調したり、遠目から見るとグリルまわりの装飾がグラデーションのようになっていたりと、LMならではのディテールが多数あって、感心してしまいます。
3列シートのインテリアのつくりは、新型アルファード/ヴェルファイアのものと根本から変わるものではありませんが、なんと2列仕様の4シーターモデルも用意されており、その場合は前列と後列の間にパーティションが設けられていて、完全なショーファーカーになっているのも驚きです。最初はこの4シーターモデルのみ販売されましたが、ようやく待望の3列シート(6人乗り)モデルもラインナップ。これにより、さらに人気が高まるのではないでしょうか。
今回試乗させてもらったのは、その3列シートモデルである「バージョンL」です。3列仕様になっても、その豪勢なセレブリティー感は変わらず。試乗車のインテリアは真っ白で、ところどころカッパーゴールドの加飾があり、極めて上質な雰囲気が醸し出されていました。
「まだミニバンを欲しいとは思わないけど、この落ち着いた上質な空間は手に入れたい……」。日ごろ、自らステアリングを握って運転を楽しんでいる私ですが、もしかなうなら、仕事でへとへとに疲れている時や、長距離移動する時に、こんなショーファーカーに乗せてもらえたなら人生最高だな! と感じたひと時でした。
(文:自動車ライター・伊藤 梓)
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伊藤 梓さんが解説するレクサスLMの注目ポイント
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