【マツダ CX-5 ディーゼル 試乗】スタイルだけでなく走りの洗練度も高まった…島崎七生人
スタイリングを見て個人的に連想したのはBMW『3シリーズ』あたり。変化感より進化感を持ち味に仕上げられた新型は、しとやかに洗練度を高めた…そんな印象だ。
とはいえ力漲る張りを持たせたリヤフェンダーや、テールランプの空力処理、黒い穴が開いているように見せたフロントグリル(近寄るとデリケートなパターンがわかる)など、各部にダイナミックなディテールと、さり気ないこだわりがちりばめられている。前後ホイールアーチが素直な曲線になり、ドア下のラインも水平基調になっているあたりは、よりスッキリとしていていい。
インテリアは、後期『アテンザ』の流れを汲むインパネがスマート。5角形のエア吹き出し口は第一印象で目に止まった(気になった)が、これはSUVらしさのアクセントとしてあえて採択されたデザインらしい。
居住スペースは大きな変化は感じないものの、ドアトリム、表皮等、広範囲に仕上げがより入念になったため、1クラス上がったような居心地のよさ。シートもしっかりと身体を支えてくれるが、革とファブリックでは内部のウレタンフォームを作り分けているのだという。ヘッドアップディスプレイは反射層をラミネートしたフロントガラスに表示がクッキリと浮かび上がり、以前のような4角いミラー面が目立つものではない。
そして走りも格段に洗練度を高めた。はっきりと判るのは静粛性が1ランク以上高まったということ。細部の隙間、穴などが入念にチェックされたことで室内の密閉度が上がったし、ドアシールの2重化により、走行中の腰下から伝わる車外音、ロードノイズが大幅に減った。タイヤも同じメイクだが改良版で、音・振動の発生がより小さく、タイヤの自重が軽くなったような印象すら受ける。
試乗車はAWDモデルで、2WDに対しおよそ人1人分の荷重が前後に分散して加算される。このためもあり、走行中のボディのしっかりとしたフラット感があり、乗り味も先代以上に滑らかさが増した。2.2リットルの4気筒ディーゼルターボも、加速のなめらかさと回転を上げた際のレスポンスのよさとの繋がりがさらに自然になり、余裕はそのままに、より上質なパワーフィールを味わえるようになった。高速走行を含めステアリングフィールは適度な重さを感じながら走らせられるタイプだ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
(レスポンス 島崎七生人)
とはいえ力漲る張りを持たせたリヤフェンダーや、テールランプの空力処理、黒い穴が開いているように見せたフロントグリル(近寄るとデリケートなパターンがわかる)など、各部にダイナミックなディテールと、さり気ないこだわりがちりばめられている。前後ホイールアーチが素直な曲線になり、ドア下のラインも水平基調になっているあたりは、よりスッキリとしていていい。
インテリアは、後期『アテンザ』の流れを汲むインパネがスマート。5角形のエア吹き出し口は第一印象で目に止まった(気になった)が、これはSUVらしさのアクセントとしてあえて採択されたデザインらしい。
居住スペースは大きな変化は感じないものの、ドアトリム、表皮等、広範囲に仕上げがより入念になったため、1クラス上がったような居心地のよさ。シートもしっかりと身体を支えてくれるが、革とファブリックでは内部のウレタンフォームを作り分けているのだという。ヘッドアップディスプレイは反射層をラミネートしたフロントガラスに表示がクッキリと浮かび上がり、以前のような4角いミラー面が目立つものではない。
そして走りも格段に洗練度を高めた。はっきりと判るのは静粛性が1ランク以上高まったということ。細部の隙間、穴などが入念にチェックされたことで室内の密閉度が上がったし、ドアシールの2重化により、走行中の腰下から伝わる車外音、ロードノイズが大幅に減った。タイヤも同じメイクだが改良版で、音・振動の発生がより小さく、タイヤの自重が軽くなったような印象すら受ける。
試乗車はAWDモデルで、2WDに対しおよそ人1人分の荷重が前後に分散して加算される。このためもあり、走行中のボディのしっかりとしたフラット感があり、乗り味も先代以上に滑らかさが増した。2.2リットルの4気筒ディーゼルターボも、加速のなめらかさと回転を上げた際のレスポンスのよさとの繋がりがさらに自然になり、余裕はそのままに、より上質なパワーフィールを味わえるようになった。高速走行を含めステアリングフィールは適度な重さを感じながら走らせられるタイプだ。
■5つ星評価
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オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
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(レスポンス 島崎七生人)
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