【レクサス LC500 試乗】ああ、エンジンのある時代に生まれてよかった…岩貞るみこ
思わず二度見する存在感。このクラスに必要不可欠な要素はこのデザイン力である。ルームミラーに映るフロントマスク。わきを駆け抜けていったときのナナメ後ろからの艶っぽさ。そして、思わず追いかけたくなる後ろ姿。加えて、聞こえてくるエンジン音が魅惑的であれば文句はない。
美しいボディラインは、単に機能美を描いただけではなく、いかに美しく作り上げるかという作り手の美学が大きくかかわってくる。ラインをあわせ、色をあわせ、面を合わせていく細かな配慮こそが、最後、心に響く質感につながるというわけだ。手作りに近い生産ラインで作られるLCには、その心意気が上乗せされているといっていい。
ドアを開くと1920mmという横幅が作り出す広い空間を使い、贅沢に凹凸のボリューム感をつけられたインテリアが広がる。特にカラーバリエーションで明るい色を選ぶと、さらにその立体感が際立ち、運転席に座ったときの包まれ感がはんぱない。
ただ、走りのモードを変えるスイッチがハンドルの奥にあっていちいち上体を背もたれから離さないと届かなかったり、カーナビの使い勝手が悪かったりと、デザイン優先&社内事情がちらちら垣間見えるのが惜しい。
エンジンはV8の5リットル。そしてATトランスミッションは10速である。正直なところ、日本の高速道路で10速まで使うことはあるのかという気もする。けれど、1速、2速、3速と、加速していくときの滑らかさといったらない。
さらに、スポーツモードにしてブレーキを踏むと、V8エンジンがうなりを上げるようにしてシフトダウンしていく。ああ、エンジンのある時代に生まれてよかったと思わざるを得ない。HVもあるが、私はだんぜんV8に乗りたい。美しいボディラインと、悪ガキっぷりな走りのアンバランスがたまらないのである。
■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★
岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材するほか、最近は ノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。
(レスポンス 岩貞るみこ)
美しいボディラインは、単に機能美を描いただけではなく、いかに美しく作り上げるかという作り手の美学が大きくかかわってくる。ラインをあわせ、色をあわせ、面を合わせていく細かな配慮こそが、最後、心に響く質感につながるというわけだ。手作りに近い生産ラインで作られるLCには、その心意気が上乗せされているといっていい。
ドアを開くと1920mmという横幅が作り出す広い空間を使い、贅沢に凹凸のボリューム感をつけられたインテリアが広がる。特にカラーバリエーションで明るい色を選ぶと、さらにその立体感が際立ち、運転席に座ったときの包まれ感がはんぱない。
ただ、走りのモードを変えるスイッチがハンドルの奥にあっていちいち上体を背もたれから離さないと届かなかったり、カーナビの使い勝手が悪かったりと、デザイン優先&社内事情がちらちら垣間見えるのが惜しい。
エンジンはV8の5リットル。そしてATトランスミッションは10速である。正直なところ、日本の高速道路で10速まで使うことはあるのかという気もする。けれど、1速、2速、3速と、加速していくときの滑らかさといったらない。
さらに、スポーツモードにしてブレーキを踏むと、V8エンジンがうなりを上げるようにしてシフトダウンしていく。ああ、エンジンのある時代に生まれてよかったと思わざるを得ない。HVもあるが、私はだんぜんV8に乗りたい。美しいボディラインと、悪ガキっぷりな走りのアンバランスがたまらないのである。
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岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材するほか、最近は ノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。
(レスポンス 岩貞るみこ)
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