【VW アルテオン 海外試乗】イタリアン・セクシーとは違う、絶妙なダンディさ…竹岡圭

VW アルテオン Rライン
これなんて読むんだ?という名前が最近多いような気もしますが「Arteon」?アーテオン?いや『アルテオン』。そうカタカナだとアルテオンが正解のようです。

「art」と「eon」を組み合わせたというこのネーミング、この先VWの上級モデルは「eon」がついた名前になるんだとか。というわけで、アートな上級車でアルテオン。この名前、響きがカッコイイと思うのは私だけでしょうか?

その名前のステキな響き通り、見た目もカッコイイんですよね~。結構私の好みだったりします。スポーティなカッコよさと上品さを兼ね備えていると思ったら、『パサート』の上に位置する5ドアクーペになるとのこと。それゆえに、20インチのタイヤを履かされていたりするので、佇まいがクールに決まってたんですね。

20インチともなると、乗り心地が心配でしたが、スルスルっと滑らかに走り出す様はサスガ!といったところ。パサートはとってもいいクルマですが、ウットリ滑らか~というのとはまた違うじゃないですか。夢の世界に連れて行ってくれるまでの、ダンディズムとかセクシーさとかはないんですよね。その代わりに、国家公務員ですので将来も安心です!的な保証みたいなものはあるんですけれど、ウットリさせてくれる感じとはまた違う。

そこがアルテオン絶妙。ダンディでセクシーなんだけど、やりすぎない程度なんです。そこがイイ!イタリアン・セクシーダンディのような、危険な香りはあくまでもないんです。若い頃はそれなりに遊んだ時期もあるけれど、すっかりもう落ち着いたから、これからは君だけと共に生きるよ的な、遊び心を知っているからこそ、抑えどころも知っているという、バランス感覚の高さがあるんです。今から選ぶなら確実にコチラでしょう!

セレブ感をしっかり味合わせてくれる演出に、広いラゲッジなどの実用性の高さ。ウットリさせてくれるしなやかな乗り心地。機能的なレイアウトかつ、素材のよさで納得させてくれる質感の高さ…。パサートの兄弟ですから扱いやすさは文句ナシ。これで、VWらしい価格で登場してくれれば、見逃せない1台になりそうです。これで、もうひと回り小さければねぇ…。是非私がお付き合いしたいです!

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

竹岡圭|モータージャーナリスト・タレント
「クルマは楽しくなくっちゃネ!」をモットーに、さまざまな媒体で「喋って・書いて・走って」を実践する女性モータージャーナリスト。テレビのバラエティ番組から、官公庁の委員まで、硬軟幅広く携わっている。モータースポーツでも、耐久レースやラリーレイドなど数々のレースに参戦、現在は全日本ラリー選手権にチャレンジ中。日本自動車ジャーナリスト協会(A.J.A.J.)副会長。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

(レスポンス 竹岡圭)

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