【日産 セレナe-POWER 試乗】モータードライブでライバルに差をつけた…諸星陽一
日産の『セレナ』に「e-POWER」が追加された。e-POWERとはエンジンで発電した電気でモーターを駆動するシリーズハイブリッドのことだ。
セレナのe-POWERはすでに『ノート』に採用され好評となっているシステムをベースとしたもので、モーター出力は25%アップされ最高出力は136馬力、最大トルクは320Nmとなった。エンジンは1.2リットルの3気筒で、こちらは7%の出力アップの84馬力となる。バッテリーはリチウムイオンで、1.8kWhの容量をフロントシート下に積む。
ノートe-POWERでは12Vの補機用バッテリーをラゲッジルームに搭載するが、セレナはミニバンということで、ラゲッジルームを含んで室内空間を少しでも多くとるためにエンジンルーム内に収めている。このため、ほかのセレナと比べても室内空間は変わらない広さを確保している。
システムをオンにしてもエンジンは始動しない。アクセルペダルを踏むと、ゆっくり力強く加速を始める。このあたりの一連の動きは電気自動車とまったく同じ。アクセルを強く踏むとエンジンが始動し強い加速へと変わる。このときの加速感はエンジン車より強く、それでいて滑らかなもの。この滑らかさを出すためには、モーターにいきなり大電流を流さずに細かい制御をすることが必要だという。
走行モードはS(スマート)、エコ、ノーマル(B)の3つが基本。Sモードでは強い加速とアクセルを戻したときの強い減速が可能。エコモードだと加速がある程度制限されるがアクセルを戻した際の減速感はSモードと同じだ。エコモードであってもアクセルペダルを強く踏めば強い加速は可能なので、エコモードを基本として走るのがいいだろう。
Sとエコでは、アクセルペダルのみを使って走るワンペダルドライブが可能だが、このときの減速感はけっこう強い。ある程度のペースで走っているときはいいが、渋滞路だとかなり気を遣ってアクセル操作をしないとギクシャクしてしまう。セレナは車高が高いので、この動きの影響が大きく出る。同乗者にはちょっと辛い動きになるので、同乗者がいる渋滞路の場合はBモードのほうが使い勝手がいいかも知れない。Bモードの減速感は従来のエンジンブレーキなみだ。
新しい走行モードとして、チャージモードとマナーモードが追加された。チャージモードはエンジンを積極的に始動してバッテリーを充電するモード。マナーモードは、バッテリーをギリギリまで使ってエンジンを始動しないで走行できるようになるモードで、早朝の住宅地を静かに走行したいというニーズに応えたものだ。マナーモードオフの場合は約1.3kmのバッテリー走行が可能だが、マナーモードオンにすると約2.7kmの走行が可能となる。
プロパイロットをはじめとした運転支援装置は「XV」もしくは「ハイウェイスターV」に装備される。デビュー時よりも性能がよくなった印象で、車線維持時の動きも自然さが感じられた。ACC作動時に先行車との距離が離れた際もモーターによる加速はスムーズで力強く、エンジン車やハイブリッド車よりもマッチングのよさを感じる。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。
(レスポンス 諸星陽一)
セレナのe-POWERはすでに『ノート』に採用され好評となっているシステムをベースとしたもので、モーター出力は25%アップされ最高出力は136馬力、最大トルクは320Nmとなった。エンジンは1.2リットルの3気筒で、こちらは7%の出力アップの84馬力となる。バッテリーはリチウムイオンで、1.8kWhの容量をフロントシート下に積む。
ノートe-POWERでは12Vの補機用バッテリーをラゲッジルームに搭載するが、セレナはミニバンということで、ラゲッジルームを含んで室内空間を少しでも多くとるためにエンジンルーム内に収めている。このため、ほかのセレナと比べても室内空間は変わらない広さを確保している。
システムをオンにしてもエンジンは始動しない。アクセルペダルを踏むと、ゆっくり力強く加速を始める。このあたりの一連の動きは電気自動車とまったく同じ。アクセルを強く踏むとエンジンが始動し強い加速へと変わる。このときの加速感はエンジン車より強く、それでいて滑らかなもの。この滑らかさを出すためには、モーターにいきなり大電流を流さずに細かい制御をすることが必要だという。
走行モードはS(スマート)、エコ、ノーマル(B)の3つが基本。Sモードでは強い加速とアクセルを戻したときの強い減速が可能。エコモードだと加速がある程度制限されるがアクセルを戻した際の減速感はSモードと同じだ。エコモードであってもアクセルペダルを強く踏めば強い加速は可能なので、エコモードを基本として走るのがいいだろう。
Sとエコでは、アクセルペダルのみを使って走るワンペダルドライブが可能だが、このときの減速感はけっこう強い。ある程度のペースで走っているときはいいが、渋滞路だとかなり気を遣ってアクセル操作をしないとギクシャクしてしまう。セレナは車高が高いので、この動きの影響が大きく出る。同乗者にはちょっと辛い動きになるので、同乗者がいる渋滞路の場合はBモードのほうが使い勝手がいいかも知れない。Bモードの減速感は従来のエンジンブレーキなみだ。
新しい走行モードとして、チャージモードとマナーモードが追加された。チャージモードはエンジンを積極的に始動してバッテリーを充電するモード。マナーモードは、バッテリーをギリギリまで使ってエンジンを始動しないで走行できるようになるモードで、早朝の住宅地を静かに走行したいというニーズに応えたものだ。マナーモードオフの場合は約1.3kmのバッテリー走行が可能だが、マナーモードオンにすると約2.7kmの走行が可能となる。
プロパイロットをはじめとした運転支援装置は「XV」もしくは「ハイウェイスターV」に装備される。デビュー時よりも性能がよくなった印象で、車線維持時の動きも自然さが感じられた。ACC作動時に先行車との距離が離れた際もモーターによる加速はスムーズで力強く、エンジン車やハイブリッド車よりもマッチングのよさを感じる。
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