【ボルボ XC40 試乗】ムードに反して大人びた乗り味…島崎七生人
新開発のCMA(コンパクト・モジュラー・アーキテクチャー)をベースに生まれたボルボ初のコンパクトSUV。販売の現場で相当な人気らしく、“スマボ”なる、『XC40』の納車まで別の新車に乗れるキャンペーンが打ち出されたほど。
実車は(これもとっくに完売だそうだが)導入記念車というべき仕様。高性能版の2リットルターボ(252ps/350Nm・ガソリン)搭載のAWDで、しかもスポーツ仕立ての「R-Design」。19インチの大径ホイール&タイヤを装着し、斬新なスタイルを精一杯アピールしている…そんな外観だった。
が、いざ乗り出してみると走りは予想に反して“大人びて”いた。例の大径タイヤは折りに触れ一定のショックで存在感を伝えるものの、そのタイミングはごく僅か。それより小さくても最新ボルボらしい上質な乗り味と、コンパクトさを味方につけた、しなやかだが切れのいい身のこなしが楽しめる点が注目だ。
ステアリングの切る/戻すのタッチも穏やかだし、屈曲路をこなすにも車体の姿勢はごく安定している。エンジンも思い通りの反応を示してくれる。「これなら17インチ(または18インチ)のT4系のFFのベースモデルはどれだけ自然体の走りっぷりだろう」と想像を膨らませているところだ。
凝った構造のウーファーをフロントのカウル部に仕込み室内側のスペース効率を高め、さらっと豊かな音質を実現したオーディオの採用など、室内装備、デザインのこだわりも売り。個人的にはコンセプチュアルではあるが、ペット素材でできたカーペット類のオレンジはやや“軽い”印象で、オーソドックスなコーディネートも実車で見て見たい気もしている。
とはいえ、若い外観、ムードに反して地に足のついた走りっぷりと、ボルボならもちろんです!の実用性の高さは、クルマとしての素性の高さを伝えてくる。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
(レスポンス 島崎七生人)
実車は(これもとっくに完売だそうだが)導入記念車というべき仕様。高性能版の2リットルターボ(252ps/350Nm・ガソリン)搭載のAWDで、しかもスポーツ仕立ての「R-Design」。19インチの大径ホイール&タイヤを装着し、斬新なスタイルを精一杯アピールしている…そんな外観だった。
が、いざ乗り出してみると走りは予想に反して“大人びて”いた。例の大径タイヤは折りに触れ一定のショックで存在感を伝えるものの、そのタイミングはごく僅か。それより小さくても最新ボルボらしい上質な乗り味と、コンパクトさを味方につけた、しなやかだが切れのいい身のこなしが楽しめる点が注目だ。
ステアリングの切る/戻すのタッチも穏やかだし、屈曲路をこなすにも車体の姿勢はごく安定している。エンジンも思い通りの反応を示してくれる。「これなら17インチ(または18インチ)のT4系のFFのベースモデルはどれだけ自然体の走りっぷりだろう」と想像を膨らませているところだ。
凝った構造のウーファーをフロントのカウル部に仕込み室内側のスペース効率を高め、さらっと豊かな音質を実現したオーディオの採用など、室内装備、デザインのこだわりも売り。個人的にはコンセプチュアルではあるが、ペット素材でできたカーペット類のオレンジはやや“軽い”印象で、オーソドックスなコーディネートも実車で見て見たい気もしている。
とはいえ、若い外観、ムードに反して地に足のついた走りっぷりと、ボルボならもちろんです!の実用性の高さは、クルマとしての素性の高さを伝えてくる。
■5つ星評価
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オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
(レスポンス 島崎七生人)
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