【ボルボ XC40 試乗】素のXC40の爽やかな走りに「いいね!」…島崎七生人
待ってました!である。今年前半、ローンチ・エディションの「T5 R-Design」に試乗して以来、この『XC40』の素の状態は果たしてどんなクルマなのか?おおいに興味をもっていた。
晴れてその想像を確認できることに。実際に走らせてみると、期待どおりの印象で、まさしく「いいね!」であった。
試乗車はFFモデルのT4のうちの上位グレード、「T4 モメンタム」。搭載エンジンはAWD版と共通の2リットルターボ(190ps/30.6kgm)で、アイシン・エイ・ダブリュ製8速ATの組み合わせ。ラインアップ上は389万円の「T4」が最ベーシックグレードで、モメンタムはタイヤが18インチ(T4は17インチ)となるが、カタログ上の車重は同一。T4とモメンタムとの価格差は50万円だが、主要装備一覧で見る限り、内容の差は案外と大きく(運転席パワーシートの有無、後席可倒のワンタッチ機能、カーナビやラゲッジ回りの機能など)、なるほどモメンタムを選んだほうが合理的そう、ではある。
ボルボのヘリテージカラーのアマゾンブルー(白ルーフはオプション)を纏った試乗車は、カジュアルでプレーンな雰囲気がいい味を出し、似合っていた。内装も、サラッとした風合いのファブリック地のシートがシンプルでいい(天井のトリムも同様)。シンプルといえば、カーペット、ドアポケット内側部分はフエルト状の生地だが、鮮烈なオレンジだったローンチエディションの“RD”と違い、さっぱりと心休まる雰囲気だ。オーディオはオプションのhaman/kardonが載っており、ユニットを車室外に追いやったユニークなサブウーファーも付き、『XC40』らしい、歯切れのいい音を聴かせていた。
工業地帯のまさしくリアルワールドの渋滞に紛れたりしながらの試乗だったが、とにかく乗り味の穏やかさにホッとする。段差や目地のショックは小さく、走行中は滑らかなフラットライドを保つ。タイヤはピレリP-ZERO(VOL)だったが、専用品ならではで、クルマとのマッチングがよく、乗り味、接地感ともにタイヤの存在感を意識させないクルマとの一体感が感じられた。
エンジン性能もまったく不満なし。出だしからスムースで、加速が必要であればしっかりとクルマを前に出す。変速も非常に洗練されたもの。
最小回転半径はカタログの数値は5.7mだが、手頃なボディサイズでもあり、手狭な場所でも扱いやすい。視界のいいポジションで、日常的な街中での使い勝手もよさそうだ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
(レスポンス 島崎七生人)
晴れてその想像を確認できることに。実際に走らせてみると、期待どおりの印象で、まさしく「いいね!」であった。
試乗車はFFモデルのT4のうちの上位グレード、「T4 モメンタム」。搭載エンジンはAWD版と共通の2リットルターボ(190ps/30.6kgm)で、アイシン・エイ・ダブリュ製8速ATの組み合わせ。ラインアップ上は389万円の「T4」が最ベーシックグレードで、モメンタムはタイヤが18インチ(T4は17インチ)となるが、カタログ上の車重は同一。T4とモメンタムとの価格差は50万円だが、主要装備一覧で見る限り、内容の差は案外と大きく(運転席パワーシートの有無、後席可倒のワンタッチ機能、カーナビやラゲッジ回りの機能など)、なるほどモメンタムを選んだほうが合理的そう、ではある。
ボルボのヘリテージカラーのアマゾンブルー(白ルーフはオプション)を纏った試乗車は、カジュアルでプレーンな雰囲気がいい味を出し、似合っていた。内装も、サラッとした風合いのファブリック地のシートがシンプルでいい(天井のトリムも同様)。シンプルといえば、カーペット、ドアポケット内側部分はフエルト状の生地だが、鮮烈なオレンジだったローンチエディションの“RD”と違い、さっぱりと心休まる雰囲気だ。オーディオはオプションのhaman/kardonが載っており、ユニットを車室外に追いやったユニークなサブウーファーも付き、『XC40』らしい、歯切れのいい音を聴かせていた。
工業地帯のまさしくリアルワールドの渋滞に紛れたりしながらの試乗だったが、とにかく乗り味の穏やかさにホッとする。段差や目地のショックは小さく、走行中は滑らかなフラットライドを保つ。タイヤはピレリP-ZERO(VOL)だったが、専用品ならではで、クルマとのマッチングがよく、乗り味、接地感ともにタイヤの存在感を意識させないクルマとの一体感が感じられた。
エンジン性能もまったく不満なし。出だしからスムースで、加速が必要であればしっかりとクルマを前に出す。変速も非常に洗練されたもの。
最小回転半径はカタログの数値は5.7mだが、手頃なボディサイズでもあり、手狭な場所でも扱いやすい。視界のいいポジションで、日常的な街中での使い勝手もよさそうだ。
■5つ星評価
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島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
(レスポンス 島崎七生人)
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