【VW Tクロス 新型試乗】輸入SUVではリーズナブルな価格だが…諸星陽一
世界的にSUVが増殖の一途をたどっている。もはやこの流れは変えることができない様相で、クルマの基本型がSUVになりつつあるといってもいい。
◆リッターあたり100馬力、スポーティな3気筒ターボ
そうしたなかでフォルクスワーゲンが登場させたのが『Tクロス(T-cross)』という名のコンパクトSUV。ベースとなったのはVWのコンパクトハッチの『ポロ』。Tクロスはポロ同様にMQBと呼ばれるプラットフォームを使って作られたモデルで、『ゴルフ』などとも同じ血筋にあるといえる。
搭載されるエンジンは1リットル3気筒の直噴ターボで、116馬力&200Nmを発生。リッターあたり100馬力を超えるスポーティさを持つ。ミッションは7速のDSGとなる。最近のエンジンとしては珍しく、ちょっとしたターボラグもある。
発進地はちょっともたつく感じを受けるが、2000~2500回転くらいまで回転が上がってくると加速感に力強さが伴ってくる。アクセルを踏み続けた際に回転が落ちたときはさほどのターボラグはない。ただし、勾配がキツい登り坂だとターボラグ傾向が見られる。
◆輸入SUVではリーズナブルな価格
ハンドリングはゆるさとシャープさが共存するタイプ。SUVルックで車高を稼いでいるため、低めの速度で深いコーナーに入っていくようなシチュエーションではゆったりとした動きでそのストロークが感じられる。一方、路面の段差越えなどは硬めの足回りによって「タンッ」というようなショックを感じやすい。
試乗車が上級仕様の18インチだったため、よりこのショックを感じるのかも知れないが、最近は扁平率が低いタイヤのほうが開発費をつぎ込んでいるのか乗り心地がいいことも多く、一概に言えない感じもある。
コンパクトモデルと言っても全幅は1760mmとなるため、5ナンバーではなく3ナンバーとなるのがちょっと気になるところ。価格は標準タイプの「1st」が299万9000円、上級の「1stプラス」が335万9000円となる。
輸入SUVということでみれば、リーズナブル感はあるが、同クラスといってもいいダイハツ『ロッキー』&トヨタ『ライズ』とは100万円を大きく超える価格差があるのもまた事実だ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★
諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。
(レスポンス 諸星陽一)
◆リッターあたり100馬力、スポーティな3気筒ターボ
そうしたなかでフォルクスワーゲンが登場させたのが『Tクロス(T-cross)』という名のコンパクトSUV。ベースとなったのはVWのコンパクトハッチの『ポロ』。Tクロスはポロ同様にMQBと呼ばれるプラットフォームを使って作られたモデルで、『ゴルフ』などとも同じ血筋にあるといえる。
搭載されるエンジンは1リットル3気筒の直噴ターボで、116馬力&200Nmを発生。リッターあたり100馬力を超えるスポーティさを持つ。ミッションは7速のDSGとなる。最近のエンジンとしては珍しく、ちょっとしたターボラグもある。
発進地はちょっともたつく感じを受けるが、2000~2500回転くらいまで回転が上がってくると加速感に力強さが伴ってくる。アクセルを踏み続けた際に回転が落ちたときはさほどのターボラグはない。ただし、勾配がキツい登り坂だとターボラグ傾向が見られる。
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(レスポンス 諸星陽一)
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