ボルボ XC40 PHEV 新型試乗 「リチャージ」で描く電動化の新たなバランス…南陽一浩
2020年までにラインナップ全車種の電化を掲げたボルボが、エントリーモデルである『XC40』に新たにPHEVモデル、「XC40リチャージ・プラグイン・ハイブリッドT5」を登場させた。
SPAプラットフォームを用いる上位シリーズのロジック通りなら、「T8ツインエンジン・インスクリプション」で事足りたはずなのに、ボルボはひとまわり小さなCMAプラットフォームを採るXC40のPHEVに、あえて「リチャージ・プラグイン・ハイブリッド T5 インスクリプション」という異なるロジックの名称を与えた。
試乗車はまだサンプル仕様だったため、従来の「INSCRIPTION」という銘がCピラーにあったが、秋口からデリバリーの始まる市販仕様ではCピラー上とキックプレートの表記は「RECHARGE」に改められ、ハッチゲート右端のリアエンブレムも「TWIN ENGINE」ではなく「RECHARGE」となる。
◆「リチャージ」の名に込めたねらいとは
「リチャージ」というキーワードにピンと来ないかもしれない。CO2低減たけなわの欧州では最近、じつは「ECV(エレクトリカリー・チャージャブル・ヴィークル)」という分類が注目されている。
これは基本、充電ケーブルに繋いで一部か全部の電力を賄うPHEVとEVのことだが、コンセントやステーションの向こうは原子力か水力か太陽光か風力か地熱か、あまつさえ火力に繋がっているかもしれないが、よりクリーンにエネルギーを得られる可能性は高い。パワートレインの電動化だけでなく、エネルギーの質と供給元のトレーサビリティにまで思いを至らせるキーワード、それが「ECV」と「リチャージ」という訳だ。
もっといえば動力源を電化したクルマは増えているが、例えば国産車で人気のシリーズ・ハイブリッドやパラレル方式のストロング・ハイブリッドは、燃料を燃やすか回生するかでしか、充電されない。PHEVも当然、バッテリー残量がゼロに近い状態ではシリーズ式やICEと同じく燃やして走ることはありうるのだが、「仕入れクリーン」になれない非ECVを急速に原始的なものに見せかねない、それがこのネーミングの巧いところだ。
◆絶妙のサイジングとPHEVモジュールの構成
欧州Cセグは、プレミアム・ブランドでも量販帯の生活車であることは意識されるため、PHEVとして車格に見合った重量とパフォーマンス、そして価格のバランスを見い出すのが、難しいクラスでもある。トヨタ『RAV4』と比べてもXC40は全幅が2cmほど広いだけで、全高は2.5cm、全長は18cm近くも小さい。それでいてICE版と同じく地上最低高210mmは保っているし、CMAが電化を前提に開発されたプラットフォームだけに、XC40はPHEVとして当初から洗練されているのだ。
駆動方式はAWDではなく通常のFFだ。センタートンネル内にバッテリーを収め、新開発のDrive-E 3気筒エンジンと電気モーターで前車軸を駆動する。トランスミッションはボルボ社内の新開発による「7DCT-H」という7速ツインクラッチで、モーターはトランスミッション内に一体化。リチウムイオンバッテリーを積んだことでICEのAWD版より200kg近く車重は増したが、前後配分は変わらぬ約60:40を実現した。
ハイブリッド・システムの要たるバッテリー容量は、CMAのPHEVとして10.91kWhを確保。SPAのPHEVの11.8kWhに対し、約9割強にあたる。にもかかわらずバッテリー重量は約113kgから約94kgと、物理的に2割近いダイエットに成功している。セルの数をただ減らすのではなく構成を変えることで、必要電圧を下げつつ、運用できるエネルギー量を最適化したのだ。
PHEVの高電圧システムで駆動されるのは動力系のみならずACコンプレッサーやクーラントヒーターにも及ぶ。ちなみに『XC60 B5』、つまり48V MHEVではコンチネンタル製のバイワイヤ式ブレーキを用いていたが、XC40リチャージPHEV T5はボッシュ製のそれを用いる。
最大航続距離は41kmという、満充電の状態から、走り出してみた。
◆「分類」すら無用と思わせるシームレスなハイブリッド
ピュア(EV)モードでは135km/hまでなるべく電気モーターで走行してしまうため、市街地ではほぼEV状態。アイドリングストップという言葉が死語に感じられるほど、信号待ちや渋滞での徐行停止そして再発進まで、マナーが静かというよりパワートレインの存在感ごと希薄だ。よほど発進加速でアクセルを踏み込むか、首都高速などで、たまの加速時に負荷が増すと、エンジンがかかったことが分かる。
Dレンジ走行で足元を緩めればすぐさまコースティングからEVモードに戻り、専用開発となるピレリPゼロの転がり音だけが耳に伝わってくる。Bレンジの回生減速Gは思ったより強くない。いずれバッテリー残量がある間は、限りなくEV指向だ。
XC40のPHEVは、もはやシリーズ・パラレルという、ハイブリッドとしての分類すら無用と思わせる。電気とICEが切り替わる兆候は、集中力と最大の注意をもって微視的に追っても、追いきれない。それもそのはず、7速DCTのトランスミッションは1-3-5-7速の奇数列がひとつ目のクラッチを介して1.5リットルターボへ、リバースと2-4-6速はもうひとつのクラッチを介して電気モーターへと、繋がっている。
EV状態では基本、2速発進という訳で、ある程度速度が出ている状況では4速や6速から入る。DCTならではの変速の素早さとロスの少ない高効率が、動力源の切替に用いられているのだ。だからこそ、EVとエンジンを切り替えるのは無論、パワー(EV+ICEの2系統で急加速)>ハイブリッド(1系統で定常走行)>(しばらく充電した後に)ピュア(EVで巡航)といったシナリオまで、シームレスで弾力的に、動力源の運用される。どっちで走っているか、しばしというかそのうち、忘れる。
◆PHEV化で落ち着いたドライバビリティに
面白いのは、バッテリー残量がゼロ近く、ICEだけが動力源になっても、決して走りが鈍重にならないことだ。エンジン+電気モーターの総合出力は計262psだが、うち電気モーターは82ps・160Nmで、1.5リットルターボが180ps・265Nmとなっている。制御の上ではクリーンなモーター優先で、高速巡航など低負荷時にはICEがいい意味で「積極的にサボる」。そのため装備の上では重要な黒子たる、このハイチューン・エンジンがなかなか表に出てこないのだ。
それにしてもデビュー当初は従来のボルボからは意外なほど、溌剌と若い雰囲気だったXC40が、PHEVとなったら静粛性の高い落ち着いたドライバビリティを見せることに驚きもした。アルミやウッド、ウール風の内張りファブリックなど、ボルボならではの穏やかな内装も精緻だが優しい質感で、PHEVの走りとのマッチングは申し分なかった。
実際、満充電で出発した当初は、直近の平均燃費が17km/リットル以上。ハイブリッド・モードでエンジン介入が増えるにつれ16km/リットル、エンジンのみで走る時間が増えてきた頃には15km/リットル弱に、落ち込んだ。バッテリー残量のないPHEVは、並のICEより非効率的なICEという皮肉はよくいわれるが、それでもXC40 リチャージPHEV T5は数時間ほど走行したこの日の終盤でも、14km/リットルの燃費を確保していた。カタログ上の高速道路モード値15.1km/リットルにごく近い。
◆新たなバランスの上に成り立っている
無論、距離が伸びるほど燃費は悪くなるが、PHEVは乗り方によって日常燃費が著しく伸びる。というのも、自宅から満充電に近い状態で出発できる人なら、たまの遠出以外はほぼEVとして走る。反対に遠出がメインの人こそ、48V MHEVが必要になる。1.5リットルターボという低回転トルク重視の小排気量エンジンを組み合わせ、燃費が伸びにくい状況でもその歩留まりを確保している点は、大排気量と組み合わされる国産のPHEVとは、発想も感触も大きく異なるところだ。
また普通充電のみ対応で、出先での急速充電には非対応である点は欠点と見られやすい。が、充電ステーションでしか補給ができないEVの方が路上では脆弱性が高いため、高速充電の場や機会を譲るべきというのが、当初からボルボのPHEVのスタンスでもある。30分ワンショットの急速充電終了時に数分ほど戻りが遅れて、「充電マナー・ポリス」に絡まれるといった不毛なやり取りに遭う心配もない。インフラの整備同様、そうしたマナーの形成も時間がかかるのだから。
V2Hのような家庭用電源への給電機能もないが、逆にいえばPHEVに移行するからといって、ユーザーサイドに新たな習慣タスクや負担を増やさないところに、ボルボの見識が表れている。あれもこれも機能的に付いていますよ的な、弱気の提案ではない。XC40のPHEVはまだ続く電化へのロードマップの途上にあって、インフラとユーザーの間で現実的に辿るべき進化の速度をも見事に御しきっている、そんな印象を受けた。
XC40リチャージ・プラグイン・ハイブリッドT5は、CセグのPHEVとして、新たなバランスの上に成り立っている。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★
南陽一浩|モータージャーナリスト
1971年生まれ、静岡県出身。大学卒業後、出版社勤務を経て、フリーランスのライターに。2001年より渡仏し、パリを拠点に自動車・時計・服飾等の分野で日仏の男性誌や専門誌へ寄稿。現在は活動の場を日本に移し、一般誌から自動車専門誌、ウェブサイトなどで活躍している。
(レスポンス 南陽一浩)
SPAプラットフォームを用いる上位シリーズのロジック通りなら、「T8ツインエンジン・インスクリプション」で事足りたはずなのに、ボルボはひとまわり小さなCMAプラットフォームを採るXC40のPHEVに、あえて「リチャージ・プラグイン・ハイブリッド T5 インスクリプション」という異なるロジックの名称を与えた。
試乗車はまだサンプル仕様だったため、従来の「INSCRIPTION」という銘がCピラーにあったが、秋口からデリバリーの始まる市販仕様ではCピラー上とキックプレートの表記は「RECHARGE」に改められ、ハッチゲート右端のリアエンブレムも「TWIN ENGINE」ではなく「RECHARGE」となる。
◆「リチャージ」の名に込めたねらいとは
「リチャージ」というキーワードにピンと来ないかもしれない。CO2低減たけなわの欧州では最近、じつは「ECV(エレクトリカリー・チャージャブル・ヴィークル)」という分類が注目されている。
これは基本、充電ケーブルに繋いで一部か全部の電力を賄うPHEVとEVのことだが、コンセントやステーションの向こうは原子力か水力か太陽光か風力か地熱か、あまつさえ火力に繋がっているかもしれないが、よりクリーンにエネルギーを得られる可能性は高い。パワートレインの電動化だけでなく、エネルギーの質と供給元のトレーサビリティにまで思いを至らせるキーワード、それが「ECV」と「リチャージ」という訳だ。
もっといえば動力源を電化したクルマは増えているが、例えば国産車で人気のシリーズ・ハイブリッドやパラレル方式のストロング・ハイブリッドは、燃料を燃やすか回生するかでしか、充電されない。PHEVも当然、バッテリー残量がゼロに近い状態ではシリーズ式やICEと同じく燃やして走ることはありうるのだが、「仕入れクリーン」になれない非ECVを急速に原始的なものに見せかねない、それがこのネーミングの巧いところだ。
◆絶妙のサイジングとPHEVモジュールの構成
欧州Cセグは、プレミアム・ブランドでも量販帯の生活車であることは意識されるため、PHEVとして車格に見合った重量とパフォーマンス、そして価格のバランスを見い出すのが、難しいクラスでもある。トヨタ『RAV4』と比べてもXC40は全幅が2cmほど広いだけで、全高は2.5cm、全長は18cm近くも小さい。それでいてICE版と同じく地上最低高210mmは保っているし、CMAが電化を前提に開発されたプラットフォームだけに、XC40はPHEVとして当初から洗練されているのだ。
駆動方式はAWDではなく通常のFFだ。センタートンネル内にバッテリーを収め、新開発のDrive-E 3気筒エンジンと電気モーターで前車軸を駆動する。トランスミッションはボルボ社内の新開発による「7DCT-H」という7速ツインクラッチで、モーターはトランスミッション内に一体化。リチウムイオンバッテリーを積んだことでICEのAWD版より200kg近く車重は増したが、前後配分は変わらぬ約60:40を実現した。
ハイブリッド・システムの要たるバッテリー容量は、CMAのPHEVとして10.91kWhを確保。SPAのPHEVの11.8kWhに対し、約9割強にあたる。にもかかわらずバッテリー重量は約113kgから約94kgと、物理的に2割近いダイエットに成功している。セルの数をただ減らすのではなく構成を変えることで、必要電圧を下げつつ、運用できるエネルギー量を最適化したのだ。
PHEVの高電圧システムで駆動されるのは動力系のみならずACコンプレッサーやクーラントヒーターにも及ぶ。ちなみに『XC60 B5』、つまり48V MHEVではコンチネンタル製のバイワイヤ式ブレーキを用いていたが、XC40リチャージPHEV T5はボッシュ製のそれを用いる。
最大航続距離は41kmという、満充電の状態から、走り出してみた。
◆「分類」すら無用と思わせるシームレスなハイブリッド
ピュア(EV)モードでは135km/hまでなるべく電気モーターで走行してしまうため、市街地ではほぼEV状態。アイドリングストップという言葉が死語に感じられるほど、信号待ちや渋滞での徐行停止そして再発進まで、マナーが静かというよりパワートレインの存在感ごと希薄だ。よほど発進加速でアクセルを踏み込むか、首都高速などで、たまの加速時に負荷が増すと、エンジンがかかったことが分かる。
Dレンジ走行で足元を緩めればすぐさまコースティングからEVモードに戻り、専用開発となるピレリPゼロの転がり音だけが耳に伝わってくる。Bレンジの回生減速Gは思ったより強くない。いずれバッテリー残量がある間は、限りなくEV指向だ。
XC40のPHEVは、もはやシリーズ・パラレルという、ハイブリッドとしての分類すら無用と思わせる。電気とICEが切り替わる兆候は、集中力と最大の注意をもって微視的に追っても、追いきれない。それもそのはず、7速DCTのトランスミッションは1-3-5-7速の奇数列がひとつ目のクラッチを介して1.5リットルターボへ、リバースと2-4-6速はもうひとつのクラッチを介して電気モーターへと、繋がっている。
EV状態では基本、2速発進という訳で、ある程度速度が出ている状況では4速や6速から入る。DCTならではの変速の素早さとロスの少ない高効率が、動力源の切替に用いられているのだ。だからこそ、EVとエンジンを切り替えるのは無論、パワー(EV+ICEの2系統で急加速)>ハイブリッド(1系統で定常走行)>(しばらく充電した後に)ピュア(EVで巡航)といったシナリオまで、シームレスで弾力的に、動力源の運用される。どっちで走っているか、しばしというかそのうち、忘れる。
◆PHEV化で落ち着いたドライバビリティに
面白いのは、バッテリー残量がゼロ近く、ICEだけが動力源になっても、決して走りが鈍重にならないことだ。エンジン+電気モーターの総合出力は計262psだが、うち電気モーターは82ps・160Nmで、1.5リットルターボが180ps・265Nmとなっている。制御の上ではクリーンなモーター優先で、高速巡航など低負荷時にはICEがいい意味で「積極的にサボる」。そのため装備の上では重要な黒子たる、このハイチューン・エンジンがなかなか表に出てこないのだ。
それにしてもデビュー当初は従来のボルボからは意外なほど、溌剌と若い雰囲気だったXC40が、PHEVとなったら静粛性の高い落ち着いたドライバビリティを見せることに驚きもした。アルミやウッド、ウール風の内張りファブリックなど、ボルボならではの穏やかな内装も精緻だが優しい質感で、PHEVの走りとのマッチングは申し分なかった。
実際、満充電で出発した当初は、直近の平均燃費が17km/リットル以上。ハイブリッド・モードでエンジン介入が増えるにつれ16km/リットル、エンジンのみで走る時間が増えてきた頃には15km/リットル弱に、落ち込んだ。バッテリー残量のないPHEVは、並のICEより非効率的なICEという皮肉はよくいわれるが、それでもXC40 リチャージPHEV T5は数時間ほど走行したこの日の終盤でも、14km/リットルの燃費を確保していた。カタログ上の高速道路モード値15.1km/リットルにごく近い。
◆新たなバランスの上に成り立っている
無論、距離が伸びるほど燃費は悪くなるが、PHEVは乗り方によって日常燃費が著しく伸びる。というのも、自宅から満充電に近い状態で出発できる人なら、たまの遠出以外はほぼEVとして走る。反対に遠出がメインの人こそ、48V MHEVが必要になる。1.5リットルターボという低回転トルク重視の小排気量エンジンを組み合わせ、燃費が伸びにくい状況でもその歩留まりを確保している点は、大排気量と組み合わされる国産のPHEVとは、発想も感触も大きく異なるところだ。
また普通充電のみ対応で、出先での急速充電には非対応である点は欠点と見られやすい。が、充電ステーションでしか補給ができないEVの方が路上では脆弱性が高いため、高速充電の場や機会を譲るべきというのが、当初からボルボのPHEVのスタンスでもある。30分ワンショットの急速充電終了時に数分ほど戻りが遅れて、「充電マナー・ポリス」に絡まれるといった不毛なやり取りに遭う心配もない。インフラの整備同様、そうしたマナーの形成も時間がかかるのだから。
V2Hのような家庭用電源への給電機能もないが、逆にいえばPHEVに移行するからといって、ユーザーサイドに新たな習慣タスクや負担を増やさないところに、ボルボの見識が表れている。あれもこれも機能的に付いていますよ的な、弱気の提案ではない。XC40のPHEVはまだ続く電化へのロードマップの途上にあって、インフラとユーザーの間で現実的に辿るべき進化の速度をも見事に御しきっている、そんな印象を受けた。
XC40リチャージ・プラグイン・ハイブリッドT5は、CセグのPHEVとして、新たなバランスの上に成り立っている。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★
南陽一浩|モータージャーナリスト
1971年生まれ、静岡県出身。大学卒業後、出版社勤務を経て、フリーランスのライターに。2001年より渡仏し、パリを拠点に自動車・時計・服飾等の分野で日仏の男性誌や専門誌へ寄稿。現在は活動の場を日本に移し、一般誌から自動車専門誌、ウェブサイトなどで活躍している。
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