ジープ レネゲード 4xe 新型試乗 イメージを、いい意味でグッと変えてくれました…竹岡圭
◆ジープ入門編に加わったPHEV『レネゲード 4xe』
1941年に誕生したジープブランド。わわわ!約80年間。それよりも驚くのが、ず~っと売れ続けているということ。特に日本市場では、ず~っとずっと右肩上がりで販売台数を伸ばしている。それはこのコロナ禍にあってもというのだから、ジープ恐るべしなのです。
というのもコロナ禍でももちろん、まったく影響を受けなかったとか、逆に伸びちゃったという企業も人もいらっしゃいますけれど、特にクルマに関して言えば、ハイブランドカーと中古車が伸びたんですよね。でですね、ジープはそのどちらでもないわけなんですが、それでも成績を伸ばし続けたというのは、本当にスゴイことだと思います。
そのジープの中でもいま販売的に好調なのは、『ラングラー』と『レネゲード』。つまりプロフェッショナル編と入門編が人気があるわけですが、その入門編のレネゲードに今回、さらに人気が沸騰しちゃいそうな「4xe」が加わったというわけなんですね。そう、わかりやすく言うとプラグインハイブリッドモデル(PHEV)です。
◆PHEVでもなんたってジープですから
外からの充電だけで約48km、モーターのみで走行可能。モーターのみで走れる速度も130km/hなんだそうです。つまりPHEVでよく語られる「これだけ走れれば普段使いの通勤やお買い物は、電気だけでいけちゃいますよね~」が、まさに叶うと言うことになります。
「いやいやもっと長距離通勤していますから」という方にも、バッテリーだけのフルEVではなくPHEVですからそのあたり心配はいらないですよね。もちろん、高速で電気を消費しないようにしておいて一般道でモーター走行するというような使い方のできる、セーブモードなども設けられているので、PHEVはどのように賢く使うか、自分でエネルギーマネジメントするのが面白いという楽しみもちゃんと確保されています。
そしてもっともっとスゴイのが、なんたってジープですからオフロード走行が得意なわけですよ。ダイヤルひとつでセレクトできるジープテレインは、4WD LOWモードを含む本格派で、特によりオフロード志向の強い「トレイルホーク」グレードになるとROCKモードも備わります。
なんたってリミテッドで40cm、トレイルホークで50cmの深さまで水の中を走れるという本格派なのは、さすがジープの名前を冠するだけのことはありますよね。
◆走り味と乗り心地はガソリンモデルよりも上
しかもですね、こういったドライブモードの制御って、モーターの方が得意なのは言うまでもないこと。内燃機関はパワーを得るまでラグがありますが、モーターはダイレクト。さらにムラもないので、細かい制御がしやすいんですって。一瞬のスキも許されないような悪路を行けるクルマだからこそ、モーターの技術がさらに輝いちゃうんです。
確かに普通の道で乗っていても、ガソリンモデルよりもよりパワフルで上質な感じ。1.3リットルターボエンジン+モーターなので、力強いのは言うまでもないことなのですが、やはり電池を搭載しているので重さがいい感じで生きていて重心高が下がり、背の高いそして足の長いレネゲードだと、高速の安定感などでより違いを感じるんですよね。
さらに誤解を恐れずに言うと、ガソリンモデルはトランスミッションの変速のギクシャク感がたまに顔を出すことがあるのですが、新型6速ATを備えた4xeモデルではそれも払拭されているので、快適感も間違いなくこちらの方が上。
もしも私が選ぶなら、マンションのため自宅では充電できないというマイナス面を払拭しても「お買い物中とかに充電できるところも増えたし、下り坂でも充電できるし」と言い訳しながらも、走り味と乗り心地を含む乗り味で4xeを選択すると思います。
◆情報表示系、荷室の使い勝手もバッチリ
もうひとつ感動したのが、情報表示系&コネクティッド系。大きなディスプレイは見やすい上に、アイコンなども指でドラッグするだけで自由にレイアウトできたりと、まさにスマホ感覚。Apple CarPlayやAndroid Autoも使えるので、輸入車にありがちな使いにくさがありません。
もちろんナビ等も普通に用意されているので、つながなくても問題なく使えるんですけどね。フレンドリーな設計にかなり感心しちゃいました。
ハイブリッドモデルにありがちな荷室への影響、これも上手くクリアされていました。車体中央に電池が配されているので、ラゲッジにはほとんど出っ張りがなく、十分使うことができちゃいます。
◆間違いなく愛着の湧く1台
イースターエッグと呼ばれるカワイイ隠れキャラアイコンを探すなんていう楽しみもありますし、間違いなく愛着の湧く1台。ちなみに隠れキャラアイコンは、セブンスロットグリルとジープの丸目がそこら中にたくさん隠されている他、初代ウィリスジープ、イェティ、蜘蛛etc。
私のお気に入りはガソリンの給油口に描かれていた蜘蛛。PHEVモデルだけに「滅多に給油することないだろうからさ、蜘蛛の巣張っちゃったよ~」と言われているさまは、さすがジョークが効いていると思いました!
正直なところ、これまで私がもっていたレネゲードへのイメージを、いい意味でグッと変えてくれたモデルになりました。一緒にアウトドアドライブに出かけたいですね~。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
竹岡圭|モータージャーナリスト、タレント
「クルマは楽しくなくっちゃネ!」をモットーに、さまざまな媒体で「喋って・書いて・走って」を実践する女性モータージャーナリスト。テレビのバラエティ番組のMCから、官公庁の委員まで、硬軟幅広く携わっている。モータースポーツでも、耐久レースやラリーレイドなど数々のレースに参戦、現在は全日本ラリー選手権に自らチームを立ち上げチャレンジ中。日本自動車ジャーナリスト協会(A.J.A.J.)副会長。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
1941年に誕生したジープブランド。わわわ!約80年間。それよりも驚くのが、ず~っと売れ続けているということ。特に日本市場では、ず~っとずっと右肩上がりで販売台数を伸ばしている。それはこのコロナ禍にあってもというのだから、ジープ恐るべしなのです。
というのもコロナ禍でももちろん、まったく影響を受けなかったとか、逆に伸びちゃったという企業も人もいらっしゃいますけれど、特にクルマに関して言えば、ハイブランドカーと中古車が伸びたんですよね。でですね、ジープはそのどちらでもないわけなんですが、それでも成績を伸ばし続けたというのは、本当にスゴイことだと思います。
そのジープの中でもいま販売的に好調なのは、『ラングラー』と『レネゲード』。つまりプロフェッショナル編と入門編が人気があるわけですが、その入門編のレネゲードに今回、さらに人気が沸騰しちゃいそうな「4xe」が加わったというわけなんですね。そう、わかりやすく言うとプラグインハイブリッドモデル(PHEV)です。
◆PHEVでもなんたってジープですから
外からの充電だけで約48km、モーターのみで走行可能。モーターのみで走れる速度も130km/hなんだそうです。つまりPHEVでよく語られる「これだけ走れれば普段使いの通勤やお買い物は、電気だけでいけちゃいますよね~」が、まさに叶うと言うことになります。
「いやいやもっと長距離通勤していますから」という方にも、バッテリーだけのフルEVではなくPHEVですからそのあたり心配はいらないですよね。もちろん、高速で電気を消費しないようにしておいて一般道でモーター走行するというような使い方のできる、セーブモードなども設けられているので、PHEVはどのように賢く使うか、自分でエネルギーマネジメントするのが面白いという楽しみもちゃんと確保されています。
そしてもっともっとスゴイのが、なんたってジープですからオフロード走行が得意なわけですよ。ダイヤルひとつでセレクトできるジープテレインは、4WD LOWモードを含む本格派で、特によりオフロード志向の強い「トレイルホーク」グレードになるとROCKモードも備わります。
なんたってリミテッドで40cm、トレイルホークで50cmの深さまで水の中を走れるという本格派なのは、さすがジープの名前を冠するだけのことはありますよね。
◆走り味と乗り心地はガソリンモデルよりも上
しかもですね、こういったドライブモードの制御って、モーターの方が得意なのは言うまでもないこと。内燃機関はパワーを得るまでラグがありますが、モーターはダイレクト。さらにムラもないので、細かい制御がしやすいんですって。一瞬のスキも許されないような悪路を行けるクルマだからこそ、モーターの技術がさらに輝いちゃうんです。
確かに普通の道で乗っていても、ガソリンモデルよりもよりパワフルで上質な感じ。1.3リットルターボエンジン+モーターなので、力強いのは言うまでもないことなのですが、やはり電池を搭載しているので重さがいい感じで生きていて重心高が下がり、背の高いそして足の長いレネゲードだと、高速の安定感などでより違いを感じるんですよね。
さらに誤解を恐れずに言うと、ガソリンモデルはトランスミッションの変速のギクシャク感がたまに顔を出すことがあるのですが、新型6速ATを備えた4xeモデルではそれも払拭されているので、快適感も間違いなくこちらの方が上。
もしも私が選ぶなら、マンションのため自宅では充電できないというマイナス面を払拭しても「お買い物中とかに充電できるところも増えたし、下り坂でも充電できるし」と言い訳しながらも、走り味と乗り心地を含む乗り味で4xeを選択すると思います。
◆情報表示系、荷室の使い勝手もバッチリ
もうひとつ感動したのが、情報表示系&コネクティッド系。大きなディスプレイは見やすい上に、アイコンなども指でドラッグするだけで自由にレイアウトできたりと、まさにスマホ感覚。Apple CarPlayやAndroid Autoも使えるので、輸入車にありがちな使いにくさがありません。
もちろんナビ等も普通に用意されているので、つながなくても問題なく使えるんですけどね。フレンドリーな設計にかなり感心しちゃいました。
ハイブリッドモデルにありがちな荷室への影響、これも上手くクリアされていました。車体中央に電池が配されているので、ラゲッジにはほとんど出っ張りがなく、十分使うことができちゃいます。
◆間違いなく愛着の湧く1台
イースターエッグと呼ばれるカワイイ隠れキャラアイコンを探すなんていう楽しみもありますし、間違いなく愛着の湧く1台。ちなみに隠れキャラアイコンは、セブンスロットグリルとジープの丸目がそこら中にたくさん隠されている他、初代ウィリスジープ、イェティ、蜘蛛etc。
私のお気に入りはガソリンの給油口に描かれていた蜘蛛。PHEVモデルだけに「滅多に給油することないだろうからさ、蜘蛛の巣張っちゃったよ~」と言われているさまは、さすがジョークが効いていると思いました!
正直なところ、これまで私がもっていたレネゲードへのイメージを、いい意味でグッと変えてくれたモデルになりました。一緒にアウトドアドライブに出かけたいですね~。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
竹岡圭|モータージャーナリスト、タレント
「クルマは楽しくなくっちゃネ!」をモットーに、さまざまな媒体で「喋って・書いて・走って」を実践する女性モータージャーナリスト。テレビのバラエティ番組のMCから、官公庁の委員まで、硬軟幅広く携わっている。モータースポーツでも、耐久レースやラリーレイドなど数々のレースに参戦、現在は全日本ラリー選手権に自らチームを立ち上げチャレンジ中。日本自動車ジャーナリスト協会(A.J.A.J.)副会長。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
最新ニュース
-
-
気付いた時にはパンクする!? 知らないと損するラジエーター選びの新常識と失敗しないポイント~カスタムHOW TO~
2024.11.30
-
-
-
スバル『WRX』の高性能モデル「tS」、2025年初頭より米国で発売へ
2024.11.30
-
-
-
マツダ『CX-5』など人気の4モデルに新機種、ブラックやレザー仕様など…12月25日発売へ
2024.11.30
-
-
-
2倍の速さで自動駐車! メルセデスベンツのパーキングアシストが性能向上
2024.11.29
-
-
-
「超イケてる!」ホンダの本格SUV『パスポート』発表に日本導入を期待する声
2024.11.29
-
-
-
BMW『X3』新型はマイルドHV、Mパフォーマンスも…価格は798万~998万円
2024.11.29
-
-
-
レクサス、日本の伝統工芸に現代技術を融合…アート作品展開催中
2024.11.29
-
最新ニュース
-
-
気付いた時にはパンクする!? 知らないと損するラジエーター選びの新常識と失敗しないポイント~カスタムHOW TO~
2024.11.30
-
-
-
スバル『WRX』の高性能モデル「tS」、2025年初頭より米国で発売へ
2024.11.30
-
-
-
マツダ『CX-5』など人気の4モデルに新機種、ブラックやレザー仕様など…12月25日発売へ
2024.11.30
-
-
-
2倍の速さで自動駐車! メルセデスベンツのパーキングアシストが性能向上
2024.11.29
-
-
-
「超イケてる!」ホンダの本格SUV『パスポート』発表に日本導入を期待する声
2024.11.29
-
-
-
BMW『X3』新型はマイルドHV、Mパフォーマンスも…価格は798万~998万円
2024.11.29
-
MORIZO on the Road