アウディ A1スポーツバック 新型試乗 3気筒1リットル「素のA1」は小さな上質車…島崎七生人
◆3気筒・999ccエンジンのアウディ
『A1 Sportback 25 TFSI』とやや物々しい(?)モデル名やコントラストルーフ(オプション)がかわりにくくしているが、試乗車は現行ラインアップのベースモデルだ。素の状態であれば300万円を下回る価格設定となっている。
2019年の導入時に試乗したのは上位グレードだったが、今回は1.5リットルの4気筒とはボアが共通で1気筒少ない、3気筒の999ccエンジン(95ps/17.8kgm)+7速Sトロニック搭載グレード。車重が50kg軽くなり、1.5リットルとの動力性能の「差」が大きいかどうか?乗り心地はどうか?などが試乗するまでの関心事だった。
◆期待以上の動力性能
もちろん実車は好印象だった。個人的な好みでは2トーンのルーフ色は要らないくらいだが、アルミホイールも、今どきのギラギラした切削+ブラックではない、シルバーの(洗車も楽そうな)プレーンなデザインでホッとする。タイヤサイズは185/65R15 92V(BS ECOPIA EP001 S・スペイン製)が装着され、これもまた、ほのぼのと力み過ぎない感じがいい。
実際の走りも満足のいくものだった。とくに動力性能は期待以上で、実用域の2000rpm台からしっかりトルクが発揮されるので加速は力強い。また高回転域の活きのよさも十分で、ペースを上げても思いどおりに走れる。
乗り味もフラットで、とくに煽られ感の少なさは上級車並の感覚。ステアリングも素直なレスポンスに終始してくれストレスを感じない。音、振動も低いレベルだ。そういえばサブトランクを覗くと、VW『ポロ』と共通のフロア形状であることがわかるが、スペアタイヤ格納スペースの回りの制振材の貼り方は『ポロ』とは微妙に違っている。
◆高級車ではなく「コンパクトな上質車」
後席は少しヒザを曲げた着座姿勢で、座面自体の前後長さはやや短め。とはいえ頭上空間は十分あり、窓も上辺がスッキリと水平に後方まで伸びたデザインのため、視界が広く快適性が高い。
快適性が高いといえば、室内の仕上げレベルの高さは、さすがアウディといったところで、満足度が高い。シルバーの加飾の使いかたも上級車よりも控えめだが、そのさじ加減がよく、とはいえ質の高い造り込みが肌で実感できる。
高級車ではなく「コンパクトな上質車」だから、上級クラスのクルマに慣れ親しんだ目の肥えたユーザーが乗っても納得がいくに違いない。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
『A1 Sportback 25 TFSI』とやや物々しい(?)モデル名やコントラストルーフ(オプション)がかわりにくくしているが、試乗車は現行ラインアップのベースモデルだ。素の状態であれば300万円を下回る価格設定となっている。
2019年の導入時に試乗したのは上位グレードだったが、今回は1.5リットルの4気筒とはボアが共通で1気筒少ない、3気筒の999ccエンジン(95ps/17.8kgm)+7速Sトロニック搭載グレード。車重が50kg軽くなり、1.5リットルとの動力性能の「差」が大きいかどうか?乗り心地はどうか?などが試乗するまでの関心事だった。
◆期待以上の動力性能
もちろん実車は好印象だった。個人的な好みでは2トーンのルーフ色は要らないくらいだが、アルミホイールも、今どきのギラギラした切削+ブラックではない、シルバーの(洗車も楽そうな)プレーンなデザインでホッとする。タイヤサイズは185/65R15 92V(BS ECOPIA EP001 S・スペイン製)が装着され、これもまた、ほのぼのと力み過ぎない感じがいい。
実際の走りも満足のいくものだった。とくに動力性能は期待以上で、実用域の2000rpm台からしっかりトルクが発揮されるので加速は力強い。また高回転域の活きのよさも十分で、ペースを上げても思いどおりに走れる。
乗り味もフラットで、とくに煽られ感の少なさは上級車並の感覚。ステアリングも素直なレスポンスに終始してくれストレスを感じない。音、振動も低いレベルだ。そういえばサブトランクを覗くと、VW『ポロ』と共通のフロア形状であることがわかるが、スペアタイヤ格納スペースの回りの制振材の貼り方は『ポロ』とは微妙に違っている。
◆高級車ではなく「コンパクトな上質車」
後席は少しヒザを曲げた着座姿勢で、座面自体の前後長さはやや短め。とはいえ頭上空間は十分あり、窓も上辺がスッキリと水平に後方まで伸びたデザインのため、視界が広く快適性が高い。
快適性が高いといえば、室内の仕上げレベルの高さは、さすがアウディといったところで、満足度が高い。シルバーの加飾の使いかたも上級車よりも控えめだが、そのさじ加減がよく、とはいえ質の高い造り込みが肌で実感できる。
高級車ではなく「コンパクトな上質車」だから、上級クラスのクルマに慣れ親しんだ目の肥えたユーザーが乗っても納得がいくに違いない。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
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フットワーク:★★★★★
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島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
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