BMW 2シリーズ グランクーペ 新型試乗 要注目のニューカマーだ…岡本幸一郎
『2シリーズ』にもグランクーペがラインアップされるのを心待ちにしていた人は少なくないことだろうが、実車と対面した第一印象は、まずはとてもスタイリッシュであることに感心した。テールエンドにかけての流麗なルーフラインが絶妙で、BMWの最新デザインコンセプトを採用した、ちょっと妖艶なリアデザインも印象に残る。
「M235i xDrive グランクーペ」は、「Mパフォーマンスモデル」ならではのアグレッシブな雰囲気もよく似合っている。均整のとれたシルエットを見るかぎり、FRベースでなくなった影響はあまり感じられない。
それでいて実用性も申し分ない。後席の居住性はヘッドクリアランス、ニースペースとも広々とはいわないまでも狭くはない。6ライトウインドウであることも効いて後席でも閉塞感はない。トランク容量も430リットルと大きく、リアシートを4:2:4の3分割で前倒しできるのも重宝する。
Mパフォーマンスモデルの面目躍如たる、306psと450Nmを発揮する2.0リットル直列4気筒エンジンの瞬発力と力強い吹け上がりは、このクルマの真骨頂に違いない。さらに感心したのがハンドリングの仕上がりだ。
とくにSモード選択時に本領を発揮し、アクセルレスポンスやサウンドが変化するとともに、コーナーの立ち上がりではリア外輪に駆動力を配分してグイグイと前に押し出してくれる感覚があり、より刺激的な走りを楽しませてくれる。
これには進化したxDriveや新開発の機械式トルセンLSDに加えて、アンダーステアを抑制する新しい電制デバイスのARB(タイヤ スリップ・コントロール・システム)も効いているに違いないが、まさしくアンダーステア知らずで、小さな舵角を維持したままコーナーをクリアしていける。FRベースでなくなったことをとやかく言われないようにと励んだことが走るほどにヒシヒシと伝わってくる。
日本の道路事情でも扱いやすいコンパクトなボディにBMWのMパフォーマンスモデルの魅力を凝縮した、要注目のニューカマーだ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
岡本幸一郎|モータージャーナリスト
1968年、富山県生まれ。学習院大学を卒業後、自動車情報映像の制作や自動車専門誌の編集に携わったのち、フリーランスのモータージャーナリストとして活動。幅広く市販車の最新事情を網羅するとともに、これまでプライベートでもスポーツカーと高級セダンを中心に25台の愛車を乗り継いできた経験を活かし、ユーザー目線に立った視点をモットーに多方面に鋭意執筆中。日本自動車ジャーナリスト協会会員。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
「M235i xDrive グランクーペ」は、「Mパフォーマンスモデル」ならではのアグレッシブな雰囲気もよく似合っている。均整のとれたシルエットを見るかぎり、FRベースでなくなった影響はあまり感じられない。
それでいて実用性も申し分ない。後席の居住性はヘッドクリアランス、ニースペースとも広々とはいわないまでも狭くはない。6ライトウインドウであることも効いて後席でも閉塞感はない。トランク容量も430リットルと大きく、リアシートを4:2:4の3分割で前倒しできるのも重宝する。
Mパフォーマンスモデルの面目躍如たる、306psと450Nmを発揮する2.0リットル直列4気筒エンジンの瞬発力と力強い吹け上がりは、このクルマの真骨頂に違いない。さらに感心したのがハンドリングの仕上がりだ。
とくにSモード選択時に本領を発揮し、アクセルレスポンスやサウンドが変化するとともに、コーナーの立ち上がりではリア外輪に駆動力を配分してグイグイと前に押し出してくれる感覚があり、より刺激的な走りを楽しませてくれる。
これには進化したxDriveや新開発の機械式トルセンLSDに加えて、アンダーステアを抑制する新しい電制デバイスのARB(タイヤ スリップ・コントロール・システム)も効いているに違いないが、まさしくアンダーステア知らずで、小さな舵角を維持したままコーナーをクリアしていける。FRベースでなくなったことをとやかく言われないようにと励んだことが走るほどにヒシヒシと伝わってくる。
日本の道路事情でも扱いやすいコンパクトなボディにBMWのMパフォーマンスモデルの魅力を凝縮した、要注目のニューカマーだ。
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岡本幸一郎|モータージャーナリスト
1968年、富山県生まれ。学習院大学を卒業後、自動車情報映像の制作や自動車専門誌の編集に携わったのち、フリーランスのモータージャーナリストとして活動。幅広く市販車の最新事情を網羅するとともに、これまでプライベートでもスポーツカーと高級セダンを中心に25台の愛車を乗り継いできた経験を活かし、ユーザー目線に立った視点をモットーに多方面に鋭意執筆中。日本自動車ジャーナリスト協会会員。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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