ホンダ N-ONE RS 新型試乗 CVTでも「かなりイイ感じ」…島崎七生人
◆なかなかシブいモデルチェンジである
ほぼほぼ従来モデルの外観を活かした、なかなかシブいモデルチェンジである。まるで1972年に初代が発売され、近年また復刻したテクニクスのダイレクトドライブレコードプレーヤーSL-1200並だ。タイムレス、ミニマルを追求するとそういうことになるらしい。
そういう訳で外観はシルエットをひと目見て「エヌワンだ」とわかる。灯体、バンパーなどディテールはアップデートされ、とくにフロントのターンシグナルランプは、最近のトレンドの、通常は白色のデイタイムライトがウインカー作動時オレンジ色の点滅に切り替わる方式。
ボディ色はRSの場合、写真のサンセットオレンジ&ブラックなど定番色や、これまでまでRS以外に設定があったプレミアムイエローパールII&ブラックの追加やブリティッシュグリーンパールが白ルーフ(従来の最終型は黒ルーフ)で設定されるなど、バリエーションが改められた。
◆機能重視のデザインになったインテリア
内装はインパネ中心にガラリと変わった。インパネはこれまでの雰囲気重視から機能重視のデザインになった。それと前席が着座感重視のセパレート型も変わったところも大きい。
見ると左右席の間隔が開いた運転席座面後方に小物入れ(中の仕切りは取り外し可能で、裏にNのロゴとクルマの形があしらわれている)が設けられ、触ると異様に強固に固定されていて、訊くと、これは従来のベンチシートの骨格にあった側突対応用の構造材をそのまま利用し装着しているのだそうだ。
なお『N-ONE』の形の隠しキャラは、ほかにもタコメーターの目盛りのトップエンドや、さまざまなところにあしらわれている。
◆CVTでも「かなりイイ感じ」なRS
第一報ということで、まず「RS」からご報告すると、非常にいい走りをしてくれた。印象的なのは、ステアリングフィールがしっとりと落ち着いていること、軽カーとしてはトップレベルと思えるピッチングが抑えられた快適で安定感のある乗り味になっていることなど。
併せてエンジン性能も十分で、通常の平坦な街中での加減速がまったくストレスがないだけでなく、高速道路も試してみたところ、オンランプや合流の再加速時に、グイと背中を押されるような力強い加速が得られ、これには少々驚いた。音、振動も走行シーンを問わず気にならなかった。
今回の試乗会場では6速MTの試乗車は希少で、試乗枠の確保は遠慮したため不明だが(いずれ試乗の機会を得てご報告したい)、64ps/10.6kgf・mの3気筒ターボはCVTとの組み合わせでもあらゆる制御が的確で、今風の発音で言えば「かなりイイ感じ」に仕上げられている。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
ほぼほぼ従来モデルの外観を活かした、なかなかシブいモデルチェンジである。まるで1972年に初代が発売され、近年また復刻したテクニクスのダイレクトドライブレコードプレーヤーSL-1200並だ。タイムレス、ミニマルを追求するとそういうことになるらしい。
そういう訳で外観はシルエットをひと目見て「エヌワンだ」とわかる。灯体、バンパーなどディテールはアップデートされ、とくにフロントのターンシグナルランプは、最近のトレンドの、通常は白色のデイタイムライトがウインカー作動時オレンジ色の点滅に切り替わる方式。
ボディ色はRSの場合、写真のサンセットオレンジ&ブラックなど定番色や、これまでまでRS以外に設定があったプレミアムイエローパールII&ブラックの追加やブリティッシュグリーンパールが白ルーフ(従来の最終型は黒ルーフ)で設定されるなど、バリエーションが改められた。
◆機能重視のデザインになったインテリア
内装はインパネ中心にガラリと変わった。インパネはこれまでの雰囲気重視から機能重視のデザインになった。それと前席が着座感重視のセパレート型も変わったところも大きい。
見ると左右席の間隔が開いた運転席座面後方に小物入れ(中の仕切りは取り外し可能で、裏にNのロゴとクルマの形があしらわれている)が設けられ、触ると異様に強固に固定されていて、訊くと、これは従来のベンチシートの骨格にあった側突対応用の構造材をそのまま利用し装着しているのだそうだ。
なお『N-ONE』の形の隠しキャラは、ほかにもタコメーターの目盛りのトップエンドや、さまざまなところにあしらわれている。
◆CVTでも「かなりイイ感じ」なRS
第一報ということで、まず「RS」からご報告すると、非常にいい走りをしてくれた。印象的なのは、ステアリングフィールがしっとりと落ち着いていること、軽カーとしてはトップレベルと思えるピッチングが抑えられた快適で安定感のある乗り味になっていることなど。
併せてエンジン性能も十分で、通常の平坦な街中での加減速がまったくストレスがないだけでなく、高速道路も試してみたところ、オンランプや合流の再加速時に、グイと背中を押されるような力強い加速が得られ、これには少々驚いた。音、振動も走行シーンを問わず気にならなかった。
今回の試乗会場では6速MTの試乗車は希少で、試乗枠の確保は遠慮したため不明だが(いずれ試乗の機会を得てご報告したい)、64ps/10.6kgf・mの3気筒ターボはCVTとの組み合わせでもあらゆる制御が的確で、今風の発音で言えば「かなりイイ感じ」に仕上げられている。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
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