ランドローバー ディフェンダー 新型試乗 自分仕様に仕上げてナンボ、である…九島辰也
◆物足りなさを感じさせない2リットル直4ターボ
今回ステアリングを握った新型『ディフェンダー』は「110」(ワンテン)の“S”で、エンジンは2リットル直4ターボを搭載する。ギアボックスは8速AT。タイヤサイズは255/65R19となる。
上越妙高の一般道とワインディングでディフェンダーはかなりスムーズでストレスなく走った。はじめ2リットルでは約2.2トンのボディを扱うのに少々物足りないのでは?と思ったが、そうではない。青信号でのスタートでもたつくことはなく、思った以上にナチュラルにスーッと動き始める。中間加速もいい感じだ。
ただ、オフロードコースを走ると、そこでは低速のトルクがもう少しあった方が楽しいと思えた。精緻なアクセルワークに反応する車輪を回すチカラが、クルマをコントロールする気分を盛り上げるからだ。
◆あえてのインチダウンもアリ
乗り心地に関しては、エアサスペンションのセッティングはさすがで違和感のない自然な乗り味をドライバーに伝える。ダンパーとスタビの効いたフロントサスが適度なロール角に抑え込み、コーナーをキレイにトレースする。高速コーナーでの安定性もかなりいい。
ちなみに、後半に18インチタイヤの装着車に乗ると、さらに乗り心地がいいことが判明した。というか、ひとつ前の『レンジローバー』のような上質さがそこにある。スポーティだけどしっとり感のあるこちらの方が個人的には好みだ。この手のクルマは大径ホイール命!ではないので、インチダウン的な選択も面白いかもしれない。あえての通っぽさもあるってもんだ。
◆本国仕様に加えて、V8モデルの登場もありえる…かも?
ところでパワーソースだが、本国には3リットルV6と2リットル直4のディーゼルエンジンがある。日本仕様は今は一つだけだが、いずれこの辺も導入されるといいだろう。オフロード走行での親和性は高そうだ。
また、専用フレームとはいえレンジローバーとの共通点が多いことからもわかるように、エンジンベイは大きい。つまり、V8ユニットが入るスペースはありそうだ。近未来そんなモデルが追加されるなんてこともないことはないかも。そこに気づいた英国のカスタムショップがまずは手をくだしそうだ。
そんな新型ディフェンダーには4種類の“アクセサリーパック”が用意される。つまり、いろいろ手を入れカスタマイズして遊ぼうという提案だ。デザインの完成度の高さから最近“吊るし”のクルマが街に増えているが、基本クルマは自分仕様に仕上げてナンボである。これはいいアイデアだ。
個人的には“エクスプローラーパック”がオススメ。屋根まで伸びたエアインテークが他を圧倒する。あなたは知らないかもしれないが、英国製オフローダーは川を渡ることが使命となる……。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★
九島辰也|モータージャーナリスト
外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの"サーフ&ターフ"。 東京・自由が丘出身。
今回ステアリングを握った新型『ディフェンダー』は「110」(ワンテン)の“S”で、エンジンは2リットル直4ターボを搭載する。ギアボックスは8速AT。タイヤサイズは255/65R19となる。
上越妙高の一般道とワインディングでディフェンダーはかなりスムーズでストレスなく走った。はじめ2リットルでは約2.2トンのボディを扱うのに少々物足りないのでは?と思ったが、そうではない。青信号でのスタートでもたつくことはなく、思った以上にナチュラルにスーッと動き始める。中間加速もいい感じだ。
ただ、オフロードコースを走ると、そこでは低速のトルクがもう少しあった方が楽しいと思えた。精緻なアクセルワークに反応する車輪を回すチカラが、クルマをコントロールする気分を盛り上げるからだ。
◆あえてのインチダウンもアリ
乗り心地に関しては、エアサスペンションのセッティングはさすがで違和感のない自然な乗り味をドライバーに伝える。ダンパーとスタビの効いたフロントサスが適度なロール角に抑え込み、コーナーをキレイにトレースする。高速コーナーでの安定性もかなりいい。
ちなみに、後半に18インチタイヤの装着車に乗ると、さらに乗り心地がいいことが判明した。というか、ひとつ前の『レンジローバー』のような上質さがそこにある。スポーティだけどしっとり感のあるこちらの方が個人的には好みだ。この手のクルマは大径ホイール命!ではないので、インチダウン的な選択も面白いかもしれない。あえての通っぽさもあるってもんだ。
◆本国仕様に加えて、V8モデルの登場もありえる…かも?
ところでパワーソースだが、本国には3リットルV6と2リットル直4のディーゼルエンジンがある。日本仕様は今は一つだけだが、いずれこの辺も導入されるといいだろう。オフロード走行での親和性は高そうだ。
また、専用フレームとはいえレンジローバーとの共通点が多いことからもわかるように、エンジンベイは大きい。つまり、V8ユニットが入るスペースはありそうだ。近未来そんなモデルが追加されるなんてこともないことはないかも。そこに気づいた英国のカスタムショップがまずは手をくだしそうだ。
そんな新型ディフェンダーには4種類の“アクセサリーパック”が用意される。つまり、いろいろ手を入れカスタマイズして遊ぼうという提案だ。デザインの完成度の高さから最近“吊るし”のクルマが街に増えているが、基本クルマは自分仕様に仕上げてナンボである。これはいいアイデアだ。
個人的には“エクスプローラーパック”がオススメ。屋根まで伸びたエアインテークが他を圧倒する。あなたは知らないかもしれないが、英国製オフローダーは川を渡ることが使命となる……。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★
九島辰也|モータージャーナリスト
外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの"サーフ&ターフ"。 東京・自由が丘出身。
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