レクサス LS 新型試乗 やっと実現された「これぞLSの走り」…島崎七生人
日本市場では3代目までが『セルシオ』と呼ばれたのはご存知のとおり。レクサス『LS』となったのはつい先代からのことで、今回マイナーチェンジ版が登場した現在のモデルは、2017年の一新から3年目の改良版でもある。
もともとレクサスはモデルイヤー制をとっており、いわゆる年改=年次改良を受けながら性能を磨き、高めてきたが、今回の改良はなかなか大がかりな内容になっている。
◆落ち着いた表情になった新型デザイン
外観ではとくにフロント回りの変更が大きく、新意匠の小型3連ランプユニットを始め、スクエアなサブラジエター形状、サイドまで回り込ませたメッキの加飾、ダークメタリックのスピンドルグリルなど、全体に落ち着いた表情になった。
インテリアは基本的なデザインはそのままだが、プラチナ箔を用いたオーナメントパネルや、京都の老舗で織り上げられたという西陣織のドアトリムなど、日本の美意識をストレートに表現した空間には目を見張る。後席に座っていると、外資系ではない日本の老舗高級ホテルのロビーで寛いでいるような、まるでそんな気分に浸ることができる。
ほかにも切子調カットガラスや名栗調仕上げのオーナメントパネル(ドアインナーハンドルが備わる手元のパネル)など、ふと目がいく場所のさりげなく凝った装飾は、どうやらこれらは『LS』の世界観を目や感触で楽しむためのあしらいになっているようだ。
◆やっと『LS』らしさをモノにしてくれた
そして走りは、現行世代のデビュー以来、(いささか上から目線の物言いで恐縮だが)ここにきてやっと納得のいく『LS』らしさをモノにしてくれたと感じた。とりわけスムースで神経を逆撫でされない乗り味は、デビュー当初のクルマと比べると歴然とした差を感じる部分だ。
走り出しの微小な振動の吸収も、走行中にやや大きめの入力があった際の緩和やタイヤの重さを感じさせないサスペンションの仕事ぶり、ロードノイズの小ささなど、これぞ『LS』といったところ。
試乗当日には短時間ずつながら「LS500 version L」「LS500h EXECUTIVE」の2台を試すことができたが、後席の居心地のよさと、無闇にアクセルを踏み込まなくとも十分な加速が得られゆったりとした気持ちで走らせていられるドライバビリティとが実感できた次第だ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
もともとレクサスはモデルイヤー制をとっており、いわゆる年改=年次改良を受けながら性能を磨き、高めてきたが、今回の改良はなかなか大がかりな内容になっている。
◆落ち着いた表情になった新型デザイン
外観ではとくにフロント回りの変更が大きく、新意匠の小型3連ランプユニットを始め、スクエアなサブラジエター形状、サイドまで回り込ませたメッキの加飾、ダークメタリックのスピンドルグリルなど、全体に落ち着いた表情になった。
インテリアは基本的なデザインはそのままだが、プラチナ箔を用いたオーナメントパネルや、京都の老舗で織り上げられたという西陣織のドアトリムなど、日本の美意識をストレートに表現した空間には目を見張る。後席に座っていると、外資系ではない日本の老舗高級ホテルのロビーで寛いでいるような、まるでそんな気分に浸ることができる。
ほかにも切子調カットガラスや名栗調仕上げのオーナメントパネル(ドアインナーハンドルが備わる手元のパネル)など、ふと目がいく場所のさりげなく凝った装飾は、どうやらこれらは『LS』の世界観を目や感触で楽しむためのあしらいになっているようだ。
◆やっと『LS』らしさをモノにしてくれた
そして走りは、現行世代のデビュー以来、(いささか上から目線の物言いで恐縮だが)ここにきてやっと納得のいく『LS』らしさをモノにしてくれたと感じた。とりわけスムースで神経を逆撫でされない乗り味は、デビュー当初のクルマと比べると歴然とした差を感じる部分だ。
走り出しの微小な振動の吸収も、走行中にやや大きめの入力があった際の緩和やタイヤの重さを感じさせないサスペンションの仕事ぶり、ロードノイズの小ささなど、これぞ『LS』といったところ。
試乗当日には短時間ずつながら「LS500 version L」「LS500h EXECUTIVE」の2台を試すことができたが、後席の居心地のよさと、無闇にアクセルを踏み込まなくとも十分な加速が得られゆったりとした気持ちで走らせていられるドライバビリティとが実感できた次第だ。
■5つ星評価
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フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
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