【トヨタ アクア 新型試乗】我慢を強いることがない「大人コンパクト」…岩貞るみこ
我慢を強いることがない大人コンパクト
スマホの性能競争は頭打ちになり、アプリによりどれだけ楽しめるかの世界に入っている。
クルマも同様で、性能より「楽しめるか」。それも、スマホが体の一部となってきた今、スマホ連携は必須で、クルマの技術にあまり興味がない人たちにとっては大切な要素といえる。ボディの側面に「TURBO」だの「TWIN CAM」だのと大々的に書かれていた時代は、なんだったんだろう。遠い目。
『ヤリス』より、ほんの少し高級路線をいく『アクア』。後席も十分に広く、四人乗ってもせせこましさも、我慢を強いることもない大人コンパクトだ。
コンパクトカーにありがちな小細工が感じられない仕上がり
ボディの表面はやわらかなうねりで構成され、日中はもちろん、夕景の光や、夜の街灯がそれぞれ違う表情を作り出す。運転席に座って目を引くのは、車内のほどよいまとまり感。インパネまわりのしつらえが洗練されていて、コンパクトカーにありがちな、安っぽさをなくそうとして逆にちゃちくなる小細工が感じられない、うまい仕上がりである。
カーナビのディスプレイは、どんと大きく、スマホにつなげば、Apple CarPlayやAndroid Autoが使える。歩くときはスマホのGoogle Map、ナビのないクルマを運転するときは、moviLink、音楽はSpotifyを使っている身としては、普段使いのスマホがそのままクルマの中でも扱えるのはありがたい。ついでに、Zoom会議もできるし。クルマで「楽しめるか」というポイントに於いては、外から隔離されたセカンドルームとして多いに楽しめ、活用できる。
「車内で楽しむことのできる部屋」的なポジションを考えると
そして乗り心地。悪くない。悪くないけれど、洗練されたアクアというポジションに期待しすぎたのかもしれないけれど、音が気になる。ハイブリッドゆえに、モーターのキーンという高音。そして、走行中や停止中にエンジンがかかったときの始動音。ついでに、ロードノイズ(走っているときのタイヤが路面をたたく音)がどうしても大きく感じるのだ。
車内で楽しむことのできる部屋的なポジションを考えると、走行中の音も、停止中にエンジン再始動したときの音と振動によりびっくり感も、もう少しだけ、抑えてもらえるとありがたいと思う。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★
岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。最新刊は「世界でいちばん優しいロボット」(講談社)。
スマホの性能競争は頭打ちになり、アプリによりどれだけ楽しめるかの世界に入っている。
クルマも同様で、性能より「楽しめるか」。それも、スマホが体の一部となってきた今、スマホ連携は必須で、クルマの技術にあまり興味がない人たちにとっては大切な要素といえる。ボディの側面に「TURBO」だの「TWIN CAM」だのと大々的に書かれていた時代は、なんだったんだろう。遠い目。
『ヤリス』より、ほんの少し高級路線をいく『アクア』。後席も十分に広く、四人乗ってもせせこましさも、我慢を強いることもない大人コンパクトだ。
コンパクトカーにありがちな小細工が感じられない仕上がり
ボディの表面はやわらかなうねりで構成され、日中はもちろん、夕景の光や、夜の街灯がそれぞれ違う表情を作り出す。運転席に座って目を引くのは、車内のほどよいまとまり感。インパネまわりのしつらえが洗練されていて、コンパクトカーにありがちな、安っぽさをなくそうとして逆にちゃちくなる小細工が感じられない、うまい仕上がりである。
カーナビのディスプレイは、どんと大きく、スマホにつなげば、Apple CarPlayやAndroid Autoが使える。歩くときはスマホのGoogle Map、ナビのないクルマを運転するときは、moviLink、音楽はSpotifyを使っている身としては、普段使いのスマホがそのままクルマの中でも扱えるのはありがたい。ついでに、Zoom会議もできるし。クルマで「楽しめるか」というポイントに於いては、外から隔離されたセカンドルームとして多いに楽しめ、活用できる。
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車内で楽しむことのできる部屋的なポジションを考えると、走行中の音も、停止中にエンジン再始動したときの音と振動によりびっくり感も、もう少しだけ、抑えてもらえるとありがたいと思う。
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