【ダイハツ ムーヴキャンバス 新型試乗】いわば“大人のキットカット”のクルマ版「セオリー」…島崎七生人
いわばチョコレートの“大人のキットカット”のクルマ版といったところか。これまでの母と娘をターゲットとしていたところから世界観を広げ、父親や男子、またはより大人の女性の方もどうぞ! と用意されたのが新シリーズの「セオリー」だ。
ラテン系のコンパクトカーにありそうなセンス
外観では従来のコンセプトを色濃く残した2トーンの「ストライプ」とは別の雰囲気を作るべく、全車モノトーンとした。よく見ればピンストライプ状のメッキのモール、メッキのドアハンドル、メッキをあしらったドア下部のパネルなどが専用で、シンプルで好感の持てるデザインのホイールキャップも中央のディスク部に落ち着いたメタリック塗装が施される。意外にもドアミラーのハウジングはメッキではなくボディ色だが、そんな風にやり過ぎず抑えの効いた洒落具合は好感がもてた。
実車に用意されているのはモノトーンの全7色で、定番のクルーネックセーターのような選びやすく、それでいて各色が少しヒネリを効かせたコダワリを感じさせる色味なのがいい。ラテン系のコンパクトカーにありそうなセンスで、愛着をもって乗れそうだ。
インテリアはインパネ、ドアトリムにブラウン色の差し色が入れられ、シート表皮はネイビーのパイピング付き。今のところコーディネーションはこの1パターンのようだが、ストライプスの明るさに対して、落ち着いたラウンジのような居心地といったところ。本革巻きのステアリングホイールやシフトノブ、各部のメッキのさり気ないアクセントなど、デザイン、質感の両面でコントロールが利いていて、確かに“大人のキャンバス”が実感できる。
ゆったりと走らせていられるターボ
64ps/10.2kgmf・mのスペックをもつターボは、決してヤル気満々にさせるタイプではなく、あくまでトルクとパワーの余裕があってゆったりと走らせていられるのがいい。軽量化はこのターボでも実感でき、エイヤッ! とチカラを振り絞らず、全域でスムースにターボ分の+αの余力が活きている印象。タイヤサイズは155/65R14 75Sで、聞けばサスペンションのセッティングとともにターボとNAは共通だという。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
ラテン系のコンパクトカーにありそうなセンス
外観では従来のコンセプトを色濃く残した2トーンの「ストライプ」とは別の雰囲気を作るべく、全車モノトーンとした。よく見ればピンストライプ状のメッキのモール、メッキのドアハンドル、メッキをあしらったドア下部のパネルなどが専用で、シンプルで好感の持てるデザインのホイールキャップも中央のディスク部に落ち着いたメタリック塗装が施される。意外にもドアミラーのハウジングはメッキではなくボディ色だが、そんな風にやり過ぎず抑えの効いた洒落具合は好感がもてた。
実車に用意されているのはモノトーンの全7色で、定番のクルーネックセーターのような選びやすく、それでいて各色が少しヒネリを効かせたコダワリを感じさせる色味なのがいい。ラテン系のコンパクトカーにありそうなセンスで、愛着をもって乗れそうだ。
インテリアはインパネ、ドアトリムにブラウン色の差し色が入れられ、シート表皮はネイビーのパイピング付き。今のところコーディネーションはこの1パターンのようだが、ストライプスの明るさに対して、落ち着いたラウンジのような居心地といったところ。本革巻きのステアリングホイールやシフトノブ、各部のメッキのさり気ないアクセントなど、デザイン、質感の両面でコントロールが利いていて、確かに“大人のキャンバス”が実感できる。
ゆったりと走らせていられるターボ
64ps/10.2kgmf・mのスペックをもつターボは、決してヤル気満々にさせるタイプではなく、あくまでトルクとパワーの余裕があってゆったりと走らせていられるのがいい。軽量化はこのターボでも実感でき、エイヤッ! とチカラを振り絞らず、全域でスムースにターボ分の+αの余力が活きている印象。タイヤサイズは155/65R14 75Sで、聞けばサスペンションのセッティングとともにターボとNAは共通だという。
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