【ルノー キャプチャー E-TECH 新型試乗】HV化でひよるどころか、心臓をわしづかみにされた…岩貞るみこ
今回のワンポイント確認は、『キャプチャー』がハイブリッド(以下HV)になって、走りの楽しさはどうなの? である。
コンパクトSUVは、私のドツボに刺さるカテゴリーである。キャプチャーも、ちょっとクセのあるデザインで、ちっちゃいのに己を見失わないマイペースさにぐいぐい魅かれるのである。
そのキャプチャーが、HVである。正しくは、『E-TECH HYBRID(イーテックハイブリッド)』と命名されている。いや、名前はともあれHVは、HVだろう。走りのルノーもHVか。ひよったな、キャプチャー。まあ、世の中に電動化の砂嵐が起こっている今、当然の動きといえばそうなのだが。
ところが、試乗後の結論を先に言っちゃうと、キャプチャーのHVはひよるどころか、心臓わしづかみにされるほど、惚れ惚れする走りっぷりを披露してくれたのである。
口が開いてしまうくらい滑らかなパワートレイン
まず、発進するときは、モーターで走り出す。スムーズで、するすると速度を上げていく。まさにモーターの真骨頂というところだ。そして、ある程度、速度が出ると、エンジンがかかり状況に応じてエンジン担当とモーター担当、あるいは同時にとなるのだが、この切り替わりが「はあ?」と口が開いてしまうくらい滑らかなのだ。
さらに言うと、エンジンは1.6リットルで、採用されているATのシステムは、電子制御ドッグクラッチマルチモードATという長い名前のもので、通称ドッグクラッチと呼ばれているのだが、このギアチェンジがこれまた「はい?」というくらいスムーズなのである。このAT、レーシングカーで使用されていて、コンパクトで走りがよくなる利点がある反面、ギアが切り替わるときにガツガツ振動がくる欠点があった。しかし、その振動がまったくないのである。
耳をすませば、エンジンルームの奥の方でときどき、「ガッ」とか「ゴゴッ」といった音が聞こえてくる。これがドッグクラッチの音なのか?と思いつつも、しかし、それは振動としてはぜんぜん伝わらず、もちろん走りにも一切影響を及ぼさないのだ。
結果として、これは電気自動車かと思うほどなめらかで、アクセルを踏んだときの胸のすくパワフルさがあり、さらにアクセルペダルへの応答性がめちゃくちゃよく、スポーティにぐいぐい走れるクルマが出来上がったというわけだ。
ハイブリッドが苦手としている高速での燃費もいい
バッテリーを積んだ分、重量は+110kg。しかし、二段になった荷室の床下の深さが少し浅くなった程度で、通常使いには影響はない。それどころか、カタログ燃費はエンジン搭載車に比べ、リッターあたり17.0kmから22.8kmにまで向上している。このE-TECH HYBRID、HVが苦手としている高速での燃費もいいのである。
なめらかで、しなやかに走る小型コンパクトSUV。こういうクルマは、前向きで活動的な女子にぜひ乗ってもらいたい。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★
岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「ハチ公物語」「しっぽをなくしたイルカ」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。最新刊は「法律がわかる!桃太郎こども裁判」(すべて講談社)。
コンパクトSUVは、私のドツボに刺さるカテゴリーである。キャプチャーも、ちょっとクセのあるデザインで、ちっちゃいのに己を見失わないマイペースさにぐいぐい魅かれるのである。
そのキャプチャーが、HVである。正しくは、『E-TECH HYBRID(イーテックハイブリッド)』と命名されている。いや、名前はともあれHVは、HVだろう。走りのルノーもHVか。ひよったな、キャプチャー。まあ、世の中に電動化の砂嵐が起こっている今、当然の動きといえばそうなのだが。
ところが、試乗後の結論を先に言っちゃうと、キャプチャーのHVはひよるどころか、心臓わしづかみにされるほど、惚れ惚れする走りっぷりを披露してくれたのである。
口が開いてしまうくらい滑らかなパワートレイン
まず、発進するときは、モーターで走り出す。スムーズで、するすると速度を上げていく。まさにモーターの真骨頂というところだ。そして、ある程度、速度が出ると、エンジンがかかり状況に応じてエンジン担当とモーター担当、あるいは同時にとなるのだが、この切り替わりが「はあ?」と口が開いてしまうくらい滑らかなのだ。
さらに言うと、エンジンは1.6リットルで、採用されているATのシステムは、電子制御ドッグクラッチマルチモードATという長い名前のもので、通称ドッグクラッチと呼ばれているのだが、このギアチェンジがこれまた「はい?」というくらいスムーズなのである。このAT、レーシングカーで使用されていて、コンパクトで走りがよくなる利点がある反面、ギアが切り替わるときにガツガツ振動がくる欠点があった。しかし、その振動がまったくないのである。
耳をすませば、エンジンルームの奥の方でときどき、「ガッ」とか「ゴゴッ」といった音が聞こえてくる。これがドッグクラッチの音なのか?と思いつつも、しかし、それは振動としてはぜんぜん伝わらず、もちろん走りにも一切影響を及ぼさないのだ。
結果として、これは電気自動車かと思うほどなめらかで、アクセルを踏んだときの胸のすくパワフルさがあり、さらにアクセルペダルへの応答性がめちゃくちゃよく、スポーティにぐいぐい走れるクルマが出来上がったというわけだ。
ハイブリッドが苦手としている高速での燃費もいい
バッテリーを積んだ分、重量は+110kg。しかし、二段になった荷室の床下の深さが少し浅くなった程度で、通常使いには影響はない。それどころか、カタログ燃費はエンジン搭載車に比べ、リッターあたり17.0kmから22.8kmにまで向上している。このE-TECH HYBRID、HVが苦手としている高速での燃費もいいのである。
なめらかで、しなやかに走る小型コンパクトSUV。こういうクルマは、前向きで活動的な女子にぜひ乗ってもらいたい。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★
岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「ハチ公物語」「しっぽをなくしたイルカ」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。最新刊は「法律がわかる!桃太郎こども裁判」(すべて講談社)。
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