【ホンダ ステップワゴン 新型試乗】プレーンな箱形は見るからに原点回帰…島崎七生人
新型『ステップワゴン』のTV-CMを見て、ご存知の方なら「そう来たかぁ」と思ったはず。1996年登場の初代の時のいわばセルフカヴァーで、同じ楽曲“オブラディ・オブラダ”をCMに使ってきたからだ。
当時は“こどもといっしょにどこいこう”、新型は“よゆう、自由 for YOU”だという。
CMだけでなく実車も、セルフカヴァーというよりも原点回帰の趣が強い。26年前の初代の最初の試乗記で“夜の高速道路で見かけたらまるで走る横浜ランドマークタワー”などと書いた覚えがあるが、縦長のリヤコンビランプも新型で復活した。それより何より、斜めのキャラクターラインや、加飾的フェンダーフレアなどが一切ない見るからにプレーンで箱型のスタイルは、これもまた先祖返りといったところ。個人的な意見だが『ステップワゴン』のスタイルはやっぱりこうだよなぁ……と思う。
飼い犬も喜ぶドライバビリティ
実は発表以来、試乗の機会を逃してしまい、今回、やっと実車を走らせることができた。広報車(試乗車)は人気なようで、かろうじてスケジュールを押さえてもらえたのが試乗車のAIR・ガソリン車・AWDという仕様。e:HEVの実燃費の確認は見送りとなってしまったが、普通の方というべきか、素のAIRで新型の実力を試したいとは思っていたので、その意味ではおあつらえむきだった。
ちなみに販売上のメインはやはりe:HEVらしく、なんと、コンベンショナルなシフトレバー(e:HEVはシフトスイッチ)付きのガソリン車のインパネ写真はカタログ(アクセサリーカタログを含め)のどこにも見当たらない。
試乗した印象だが、ミニバンとしての実用性が高いクルマだ、と思った。2列目の横スライドが可能なシートや、格納部分の“掘り”が深くラゲッジスペースの拡張性が高いことがいい。Bピラー後ろ側に備わるスライドドアの電動開閉用スイッチも便利だし、『ステップワゴン』のトレードマークである低床は、我が家の飼い犬(柴犬・オス・月齢7か月・体重11.95kg!)もヒョイと自分で乗り降りしていたほど。カレにとって、ゴロついたタイヤノイズが伝わらないドライバビリティもよかったらしい。
スッキリ、心地いいインテリア
インテリアはスッキリとしたインパネ形状、水平を通したベルトラインなどがいい。ファブリック貼りのインパネアッパー部分の風合いも心地いい。エンジン始動ボタンはステアリング回りの陰に隠れやすく、いっそシフトレバーの備わるセンターパネルにあってもいいのでは?と感じた(そのほうが乗員全員から、ドライバーがスイッチを押すのが見えて、これから走り出すのだな、と認識できる)。
1.5リットルターボは『シビック』ほどのキレ味は感じないものの、代わりに低回転からストレスのない動力性能を提供してくれる。乗り味はシリーズ全体で最大8名の乗車定員の設定があり、その車両総重量を前提にしたセッティングなのか(指定タイヤ空気圧は前:240/後:270kPa)、今回の試乗時の最大2名(1名は前席または2列目に乗車)+柴犬1匹程度では荷重が足りないのか、路面状況によりややボディが煽られ気味に感じることがあった。
機会があればe:HEVも確認しておきたい。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
当時は“こどもといっしょにどこいこう”、新型は“よゆう、自由 for YOU”だという。
CMだけでなく実車も、セルフカヴァーというよりも原点回帰の趣が強い。26年前の初代の最初の試乗記で“夜の高速道路で見かけたらまるで走る横浜ランドマークタワー”などと書いた覚えがあるが、縦長のリヤコンビランプも新型で復活した。それより何より、斜めのキャラクターラインや、加飾的フェンダーフレアなどが一切ない見るからにプレーンで箱型のスタイルは、これもまた先祖返りといったところ。個人的な意見だが『ステップワゴン』のスタイルはやっぱりこうだよなぁ……と思う。
飼い犬も喜ぶドライバビリティ
実は発表以来、試乗の機会を逃してしまい、今回、やっと実車を走らせることができた。広報車(試乗車)は人気なようで、かろうじてスケジュールを押さえてもらえたのが試乗車のAIR・ガソリン車・AWDという仕様。e:HEVの実燃費の確認は見送りとなってしまったが、普通の方というべきか、素のAIRで新型の実力を試したいとは思っていたので、その意味ではおあつらえむきだった。
ちなみに販売上のメインはやはりe:HEVらしく、なんと、コンベンショナルなシフトレバー(e:HEVはシフトスイッチ)付きのガソリン車のインパネ写真はカタログ(アクセサリーカタログを含め)のどこにも見当たらない。
試乗した印象だが、ミニバンとしての実用性が高いクルマだ、と思った。2列目の横スライドが可能なシートや、格納部分の“掘り”が深くラゲッジスペースの拡張性が高いことがいい。Bピラー後ろ側に備わるスライドドアの電動開閉用スイッチも便利だし、『ステップワゴン』のトレードマークである低床は、我が家の飼い犬(柴犬・オス・月齢7か月・体重11.95kg!)もヒョイと自分で乗り降りしていたほど。カレにとって、ゴロついたタイヤノイズが伝わらないドライバビリティもよかったらしい。
スッキリ、心地いいインテリア
インテリアはスッキリとしたインパネ形状、水平を通したベルトラインなどがいい。ファブリック貼りのインパネアッパー部分の風合いも心地いい。エンジン始動ボタンはステアリング回りの陰に隠れやすく、いっそシフトレバーの備わるセンターパネルにあってもいいのでは?と感じた(そのほうが乗員全員から、ドライバーがスイッチを押すのが見えて、これから走り出すのだな、と認識できる)。
1.5リットルターボは『シビック』ほどのキレ味は感じないものの、代わりに低回転からストレスのない動力性能を提供してくれる。乗り味はシリーズ全体で最大8名の乗車定員の設定があり、その車両総重量を前提にしたセッティングなのか(指定タイヤ空気圧は前:240/後:270kPa)、今回の試乗時の最大2名(1名は前席または2列目に乗車)+柴犬1匹程度では荷重が足りないのか、路面状況によりややボディが煽られ気味に感じることがあった。
機会があればe:HEVも確認しておきたい。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
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パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★
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