【メルセデスベンツ EQS 新型試乗】エンジン車のSクラスもまだ色褪せていないことを再認識…島崎七生人
見るからにコンセプチュアルなスタイリングは、全長×全幅×全高=5225×1925×1520mm、ホイールベースは実に3210mmと堂々たるサイズの持ち主。ガラス面とボディ(窓枠)の段差がごく小さく、これぞ最新の高級車と思わせるも、Cd値が0.20というのだから驚かされる。
これまでなかなか取材のチャンスに巡り合えず、メルセデスベンツのEQシリーズで筆者がこれまでに乗ったのはSUVタイプの『EQC』のみで、導入当時に確か「レスポンス」でも我が家の当時の愛犬を乗せて試乗レポートをお届けした。さすがにフラッグシップサルーン然としたこの『EQS』に1歳になったばかりの悪戯盛りの今の愛犬をヒョイ!と乗せてのドライブは憚られる……というより公私共に100年早い(=ということは生涯ありえない)が、“S相当”のモデルのBEVをいち早く出してきたメルセデスベンツの意欲、戦略には注目しないわけにはいかない。
◆価格は1578万円、後輪駆動の「EQS 450+」に試乗
プラットフォームはBEV専用のものだそう。ちなみに車名が山本山(古い!?)のような『EQE』も出自は同じで、ただしEQSに対し長手方向で全長はEQSに対し-270mmの4955mm、ホイールベースは-90mmの3120mmとなっている。『EQS SUV』も同じプラットフォームだ。
EQSには2モデルがあり、試乗したのはRWDの「EQS 450+」。ほかに前にもモーターを搭載し4WDとした「EQS AMG 53 4MATIC+」も用意される。車両本体価格は450+が1578万円、AMG 53 4MATIC+は2372万円に達する。
なお試乗車にはデジタルインテリアパッケージ(105万円)を始め総額201万円相当のオプション装備が上乗せされ、1779万円の状態になっていた。450+のスペックは最高出力が245kW、最大トルクが568Nm、AC 200Vの普通充電のほか急速充電(CHAdeMO)にも対応、一充電距離は700kmとなっている。
◆エンジン車のSクラスも色褪せていないと再認識
走らせた印象は、当然のことながらEVらしさを実感させられるもの。短時間の試乗の範囲ですべてを試し切れた訳ではなかったが、走行モードを切り替えると加速、パワー感の変化もわかるし、いずれもまったくストレスがないのは事実。ただしそれらがどこか他人事のように感じるのは、走行時の機械的なストーリー、ドラマが肌で感じられる内燃機関に慣れ親しんだコチラの感覚、センスがオールドファッションだからか。
インテリアの設えなど超快適であるのは間違いないけれど、走行距離1300km足らずのおろしたての個体のためか、本領が味わえるのはサスペンションなどメカ部分の物理的ななじみが出てきてからかも?と思える部分もあった。コチラの身体に染みついている、エンジンを積む『Sクラス』のクルマ全体から醸し出される極上の走りも、まだまだまったく色褪せていない、とも感じる。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
これまでなかなか取材のチャンスに巡り合えず、メルセデスベンツのEQシリーズで筆者がこれまでに乗ったのはSUVタイプの『EQC』のみで、導入当時に確か「レスポンス」でも我が家の当時の愛犬を乗せて試乗レポートをお届けした。さすがにフラッグシップサルーン然としたこの『EQS』に1歳になったばかりの悪戯盛りの今の愛犬をヒョイ!と乗せてのドライブは憚られる……というより公私共に100年早い(=ということは生涯ありえない)が、“S相当”のモデルのBEVをいち早く出してきたメルセデスベンツの意欲、戦略には注目しないわけにはいかない。
◆価格は1578万円、後輪駆動の「EQS 450+」に試乗
プラットフォームはBEV専用のものだそう。ちなみに車名が山本山(古い!?)のような『EQE』も出自は同じで、ただしEQSに対し長手方向で全長はEQSに対し-270mmの4955mm、ホイールベースは-90mmの3120mmとなっている。『EQS SUV』も同じプラットフォームだ。
EQSには2モデルがあり、試乗したのはRWDの「EQS 450+」。ほかに前にもモーターを搭載し4WDとした「EQS AMG 53 4MATIC+」も用意される。車両本体価格は450+が1578万円、AMG 53 4MATIC+は2372万円に達する。
なお試乗車にはデジタルインテリアパッケージ(105万円)を始め総額201万円相当のオプション装備が上乗せされ、1779万円の状態になっていた。450+のスペックは最高出力が245kW、最大トルクが568Nm、AC 200Vの普通充電のほか急速充電(CHAdeMO)にも対応、一充電距離は700kmとなっている。
◆エンジン車のSクラスも色褪せていないと再認識
走らせた印象は、当然のことながらEVらしさを実感させられるもの。短時間の試乗の範囲ですべてを試し切れた訳ではなかったが、走行モードを切り替えると加速、パワー感の変化もわかるし、いずれもまったくストレスがないのは事実。ただしそれらがどこか他人事のように感じるのは、走行時の機械的なストーリー、ドラマが肌で感じられる内燃機関に慣れ親しんだコチラの感覚、センスがオールドファッションだからか。
インテリアの設えなど超快適であるのは間違いないけれど、走行距離1300km足らずのおろしたての個体のためか、本領が味わえるのはサスペンションなどメカ部分の物理的ななじみが出てきてからかも?と思える部分もあった。コチラの身体に染みついている、エンジンを積む『Sクラス』のクルマ全体から醸し出される極上の走りも、まだまだまったく色褪せていない、とも感じる。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
最新ニュース
-
-
「ネーミング通りの雰囲気」トヨタの新型電動SUV『アーバンクルーザー』発表に、日本のファンも注目
2024.12.19
-
-
-
時代は変わった! 24時間営業や純水洗車も、進化するコイン洗車場の全貌~Weeklyメンテナンス~
2024.12.19
-
-
-
日産、ビームスとコラボした特別な6車種発表…シートカバーに裏返しデニムを再現
2024.12.19
-
-
-
日本最大級のモータースポーツイベント、2025年3月に横浜で開催へ
2024.12.19
-
-
-
ポルシェ『マカン』新型、「ユーロNCAP」で最高評価の5つ星を獲得
2024.12.18
-
-
-
アウディ、中国で新型EV『Q6L e-tron』生産開始…第一汽車と共同設立の新会社で
2024.12.18
-
-
-
ホンダ、次世代ハイブリッド「e:HEV」システム公開…燃費10%以上向上へ
2024.12.18
-
最新ニュース
-
-
「ネーミング通りの雰囲気」トヨタの新型電動SUV『アーバンクルーザー』発表に、日本のファンも注目
2024.12.19
-
-
-
時代は変わった! 24時間営業や純水洗車も、進化するコイン洗車場の全貌~Weeklyメンテナンス~
2024.12.19
-
-
-
日産、ビームスとコラボした特別な6車種発表…シートカバーに裏返しデニムを再現
2024.12.19
-
-
-
日本最大級のモータースポーツイベント、2025年3月に横浜で開催へ
2024.12.19
-
-
-
ポルシェ『マカン』新型、「ユーロNCAP」で最高評価の5つ星を獲得
2024.12.18
-
-
-
アウディ、中国で新型EV『Q6L e-tron』生産開始…第一汽車と共同設立の新会社で
2024.12.18
-
MORIZO on the Road