【メルセデスベンツ EQE SUV 新型試乗】「プライベート版EQS」の走りは、思いのほかスポーティだった…九島辰也
すでにお馴染みとなったメルセデスベンツのEQシリーズ。今回テストドライブしたのは『EQE SUV』で、これでコンパクトサイズからフルサイズまでオールラインナップが揃ったことになる。セダン系、SUV系、AMG系、EV系と、さまざまな軸でこれだけモデルを揃えるのだからさすがメルセデスだ。
そんなEQE SUVのキャラクターは『EQS SUV』のプライベート版。『Sクラス』をイメージさせるサイズとオーラのEQS SUVはショーファーカー的要素が強いが、こちらはそうではない。サイズもそうだし、走りのフィーリングもドライバーズカーのテイストを感じた。
具体的にはEQS SUVより短くなったホイールベースが関係するであろう。全長が短くなったのと同時に運動性能が高まったのだ。そしてそれをさらに引き立てるのが10度操舵するリアタイヤ。実際にUターンしてみると感動する。脳が描くラインよりもずっと内側なのだ。『GLE』の最小回転半径5.8mだから、今回の4.8mは相当実用的といえる。
◆見た目によらず、走りは思いのほかスポーティ
そんな感じなので、走りは思いのほかスポーティ。クイックなハンドル操作に対し追従するボディは軽快だ。リアの操舵が効いているので、高速道路での車線変更でも俊敏さを感じる。乗る前のイメージよりも運動性能は明らかに高い。そして個人的にも好きな“D AUTO”があらゆる場面で走りをサポートする。前走車が近づくと自動的に回生ブレーキを働かせるアレだ。ACCだとこちらがクルマに操られている感がするが、これはあくまでも運転をサポートしてくれる感覚で付き合える気がする。
この他では新採用のディスコネクトユニットが体感できた。これはいわゆるコースティング状態を作るもので、モーターからの動力伝導を遮断する技術だ。走行条件が揃ったところでアクセルを抜くとスーッとニュートラルギアのような走りとなる。メルセデス的には“セーリング”と呼ばれる効果となる。
いろいろと試す中に、サウンドエクスペリエンスも探ってみた。これは走行時のサウンドをクリエイトするシステムで、EQS SUVにも装備される。デフォルトは“Silver Wave”で、加速時にワープするようなサウンドが車内に響き渡る。けっこう低音がどっしりしているので最初聴いた時は驚いたが、慣れると未来的でカッコ良く思える。
で、これを“Roaring Pulse”にすると迫力倍増。“Silver Wave”は加速時だけの効果音だったが、こちらは停車時でも低音を響かせ続ける。不思議なアイドリング音といったところだ。EVはアイドリング音が無いから、そこを埋めるものなのかもしれない。個人的にいえば、ちょっとやりすぎな気はするけど……。
◆かなり内燃機関的なフィーリングを残しているのは確か
といった感じのEQE SUV。『EQC』よりも大きいサイズを求める人のために用意された。もはやクルマのデフォルトとなるSUVだけに需要は高いだろう。あとは電気のパワーソースとどう付きあうかだが、ドライブフィーリングにおいてはかなり内燃機関的なフィーリングを残しているのは確かである。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★
九島辰也|モータージャーナリスト
外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの“サーフ&ターフ”。東京・自由が丘出身。
そんなEQE SUVのキャラクターは『EQS SUV』のプライベート版。『Sクラス』をイメージさせるサイズとオーラのEQS SUVはショーファーカー的要素が強いが、こちらはそうではない。サイズもそうだし、走りのフィーリングもドライバーズカーのテイストを感じた。
具体的にはEQS SUVより短くなったホイールベースが関係するであろう。全長が短くなったのと同時に運動性能が高まったのだ。そしてそれをさらに引き立てるのが10度操舵するリアタイヤ。実際にUターンしてみると感動する。脳が描くラインよりもずっと内側なのだ。『GLE』の最小回転半径5.8mだから、今回の4.8mは相当実用的といえる。
◆見た目によらず、走りは思いのほかスポーティ
そんな感じなので、走りは思いのほかスポーティ。クイックなハンドル操作に対し追従するボディは軽快だ。リアの操舵が効いているので、高速道路での車線変更でも俊敏さを感じる。乗る前のイメージよりも運動性能は明らかに高い。そして個人的にも好きな“D AUTO”があらゆる場面で走りをサポートする。前走車が近づくと自動的に回生ブレーキを働かせるアレだ。ACCだとこちらがクルマに操られている感がするが、これはあくまでも運転をサポートしてくれる感覚で付き合える気がする。
この他では新採用のディスコネクトユニットが体感できた。これはいわゆるコースティング状態を作るもので、モーターからの動力伝導を遮断する技術だ。走行条件が揃ったところでアクセルを抜くとスーッとニュートラルギアのような走りとなる。メルセデス的には“セーリング”と呼ばれる効果となる。
いろいろと試す中に、サウンドエクスペリエンスも探ってみた。これは走行時のサウンドをクリエイトするシステムで、EQS SUVにも装備される。デフォルトは“Silver Wave”で、加速時にワープするようなサウンドが車内に響き渡る。けっこう低音がどっしりしているので最初聴いた時は驚いたが、慣れると未来的でカッコ良く思える。
で、これを“Roaring Pulse”にすると迫力倍増。“Silver Wave”は加速時だけの効果音だったが、こちらは停車時でも低音を響かせ続ける。不思議なアイドリング音といったところだ。EVはアイドリング音が無いから、そこを埋めるものなのかもしれない。個人的にいえば、ちょっとやりすぎな気はするけど……。
◆かなり内燃機関的なフィーリングを残しているのは確か
といった感じのEQE SUV。『EQC』よりも大きいサイズを求める人のために用意された。もはやクルマのデフォルトとなるSUVだけに需要は高いだろう。あとは電気のパワーソースとどう付きあうかだが、ドライブフィーリングにおいてはかなり内燃機関的なフィーリングを残しているのは確かである。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★
九島辰也|モータージャーナリスト
外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの“サーフ&ターフ”。東京・自由が丘出身。
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