【アルファロメオ ジュリア 新型試乗】ステアリングを切り込めば「ああ、アルファロメオだ」…島崎七生人
個人的に久々の試乗となったアルファロメオ『ジュリア』。最初のモデルが上陸したのは2017年9月だったから、かれこれ7年、これまで幾度となく接してはきたが、果たしてその世界観に変化はあるかどうか……。
試乗車の「クワドリフォリオ」は、直4・2リットルターボを積む「ヴェローチェ」に対し、同じFRながら2891ccのV6のDOHC 24バルブ・インタークーラー付きツインターボを搭載するのが特徴。
スペックは510ps/61.2kgmと卓越したもので、足元の19インチの専用ホイール(オプションでシルバー塗装の用意もあるようだ。近年のアルファロメオにはやはりフィンタイプよりこの5ホールデザインのほうが似合うと思う)、ピレリP ZERO CORSAを始め、ツイン・デュアルエクゾーストパイプといった出で立ちも、なかなかの凄みを効かす。
ボディのアウタースキンでいうと、実はエンジンフード(とリヤスポイラー)がカーボン製、ルーフ、フロントフェンダー、ドアパネルがアルミ製。ここまで来れば1357万円の車両価格も納得といったところ。左右フェンダーには、自分で貼ったステッカーではない(笑)立派なクワドリフォリオの“純正”エンブレムも装着される。それとフルLEDマトリクスヘッドライトの装着で表情も少し変わっている。
インテリアでは、走行中に身体をスッと保持してくれるスパルコ製カーボンバケットシートを始め、レザー/アルカンターラのステアリングホイール、3Dカーボンの加飾類など、まさに相応の設え。カーナビやインフォテイメント系やADAS関連の機能、装備が備わるのは今どきのクルマらしい。
試乗は一般公道にて、距離にして100km+程度だったため、持てる性能を味わい尽くせるシーンは残念ながら経験できなかった。が、だからこそ筆者的には、このクルマが日常の中で実用セダンとしても十分に通用することの確認ができた点は収穫だった。乗り心地もヤル気十分な外観(!)から想像するよりずっと快適で、我が家の乗り心地・NVH評価担当の柴犬のシュン的にもコンプレインはなさそうだった。
とはいえ、“dna”で走行モードを切り替えれば硬軟両方の走りが味わえるし、アクセル操作に対するパワー感は、まさに際限なしといったところ。1710kg(前:910kg/後:800kg)の車重ながら、ステアリングを切り込めばノーズの重さなどいささかも意識させずスッと曲がり、そこからフワッとした夢心地のコーナリングフォームに移るところなど「ああ、アルファロメオだ」と思わせられる。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
試乗車の「クワドリフォリオ」は、直4・2リットルターボを積む「ヴェローチェ」に対し、同じFRながら2891ccのV6のDOHC 24バルブ・インタークーラー付きツインターボを搭載するのが特徴。
スペックは510ps/61.2kgmと卓越したもので、足元の19インチの専用ホイール(オプションでシルバー塗装の用意もあるようだ。近年のアルファロメオにはやはりフィンタイプよりこの5ホールデザインのほうが似合うと思う)、ピレリP ZERO CORSAを始め、ツイン・デュアルエクゾーストパイプといった出で立ちも、なかなかの凄みを効かす。
ボディのアウタースキンでいうと、実はエンジンフード(とリヤスポイラー)がカーボン製、ルーフ、フロントフェンダー、ドアパネルがアルミ製。ここまで来れば1357万円の車両価格も納得といったところ。左右フェンダーには、自分で貼ったステッカーではない(笑)立派なクワドリフォリオの“純正”エンブレムも装着される。それとフルLEDマトリクスヘッドライトの装着で表情も少し変わっている。
インテリアでは、走行中に身体をスッと保持してくれるスパルコ製カーボンバケットシートを始め、レザー/アルカンターラのステアリングホイール、3Dカーボンの加飾類など、まさに相応の設え。カーナビやインフォテイメント系やADAS関連の機能、装備が備わるのは今どきのクルマらしい。
試乗は一般公道にて、距離にして100km+程度だったため、持てる性能を味わい尽くせるシーンは残念ながら経験できなかった。が、だからこそ筆者的には、このクルマが日常の中で実用セダンとしても十分に通用することの確認ができた点は収穫だった。乗り心地もヤル気十分な外観(!)から想像するよりずっと快適で、我が家の乗り心地・NVH評価担当の柴犬のシュン的にもコンプレインはなさそうだった。
とはいえ、“dna”で走行モードを切り替えれば硬軟両方の走りが味わえるし、アクセル操作に対するパワー感は、まさに際限なしといったところ。1710kg(前:910kg/後:800kg)の車重ながら、ステアリングを切り込めばノーズの重さなどいささかも意識させずスッと曲がり、そこからフワッとした夢心地のコーナリングフォームに移るところなど「ああ、アルファロメオだ」と思わせられる。
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島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
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