レクサスLS 開発責任者に聞く -初代の衝撃を超えるクルマを‐
- (写真:2017年9月にサンフランシスコで開催されたジャーナリスト向けレクサスLS試乗会。北米仕様車)
レクサスブランドの最初のクルマとして、1989年にデビューした初代LSは、優れた走行性能と静粛性を二律双生によって高い次元で両立したことが評価され、高級車の概念を覆すエポックメイキングなモデルとして世界に衝撃を与えるとともに、当時のラグジュアリー市場を席巻した。
以来、LSは時代やお客様のニーズに合わせてモデルチェンジを重ねてきた。そして、現行の4代目LSが発表されたのが2006年、今回発表された新型LSは実に11年ぶりのフルモデルチェンジとなる。
「初代の衝撃を超えるクルマを」という豊田章男社長からの指示の下、開発が進められた5代目LSは、同時に、ラグジュアリーライフスタイルブランドへと変革するレクサスのフラッグシップとして牽引することが求められた。
その開発責任者として、大きな期待とプレッシャーを背負いながら、開発をやり遂げた旭利夫チーフエンジニアの人となりと開発の舞台裏、新型LSに込めた想いを紹介する。
旭 利夫(あさひ・としお)
1966年岡山県生まれ。スーパーカーブームの中、幼少期を過ごす。1991年愛媛大学工学部大学院修了。専攻は電子工学。同年、トヨタ自動車入社。入社当初は電子技術部に在籍し、トヨタ初のスマートキーシステム、プッシュスタートシステムの開発リーダーを担当。2002年に製品企画へ異動し、CE付として4代目LSのコンセプト企画、新技術、先進安全等を担当。その後6代目ESのチーフエンジニアを経て、2014年、5代目LSのチーフエンジニアに就任。現在に至る。趣味はドライブと歌うこと、座右の銘は「強い想いは必ず叶う」。
初代LSに憧れて入社した
子どもの頃からクルマが大好きで、大学時代は中古のファミリア、ターセル、シャレード・デトマソ・ターボなどに乗っていました。大学院を修了したのは91年ですが、当時、国内ではソアラやセルシオをはじめ、日産GT-R、シーマ、NSXなどが次々に発売され、クルマ好きにはたまらない時代でした。
そんな中、私は初代LSに憧れてトヨタ自動車に入社しました。発売されて、まだ2年しか経っていませんでしたが、初代LSが世界に与えたインパクトは学生ながら理解できましたし、何よりもデザインの美しさ、独自性に感銘を受けました。また、電子工学を専攻した学生として、世界初で採用されたオプティトロンメーター(自発光式のメーター)の美しさにも強く心を魅かれました。更に当時、最先端を行っていたナカミチのオーディオが使われていたり、初代LSの開発のために、わざわざ士別にテストコースを作ったという話にも心を揺さぶられました。こんな美しいセダンをつくる会社で働きたい、いつかはこんなクルマを開発してみたいと思い、入社を決意しました。
最初の配属は、電子技術部の電子実験室。エンジンや電子機器から出る電波ノイズを測定する仕事を担当しました。入社面接では「電子技術に関わる仕事に就きたい」と殊勝なことを言っていましたが、本心はクルマづくりがやりたくて、入社1年目から自己申告(自身の将来の方向性を申告できるトヨタ自動車の制度)に「将来はチーフエンジニアになりたい」と書いて毎年提出していました。
いまでこそ、電気電子の知識や技術なしにクルマはつくれない時代なので、電子技術部出身のチーフエンジニアは私以外にもいらっしゃいますが、当時は前例がなく、ましてや配属された電子実験室は製品企画はおろか、ボデーやシャシーなどの設計部署ともあまり接点がない、部内でも最もクルマづくりからは縁遠い部署でした。上司からも、「そんな夢を追いかけるのではなく、電子技術部の部長を目指せ」と諭されていました。
しかし、「自分はクルマが好きだし、なにかの拍子にクルマづくりに電子技術のエンジニアが必要にされるかもしれないから」と、自分の想いを信じて、自己申告に書き続けていました。
強い想いは必ず叶う
そうしている中で、私に一つのチャンスが巡ってきました。
1999年、私は部内で異動になり、3代目LSで採用された、スマートキーシステムの開発リーダーになったのです。
スマートキーシステムはキーだけを見ると小さな電子部品ですが、それを作動させるためにはドアハンドルにセンサーを内蔵したり、ステアリングロックの解除と連携する機能が必要なことから、ボディ設計やシャシー設計など他部署を巻き込んでの開発となりました。
そのため、電気電子の分野にとどまらず、ドアハンドルやステアリングなどについても、それなりの知識が必要でしたので、自分なりに勉強して、開発の主幹部署として、リーダーシップをとりました。
当時は電子技術部の人間が開発リーダーとしてボディ設計やシャシー設計の人を動かすことは殆どなかったので、やりにくいことはたくさんありましたが、開発を進める中で、製品企画の部署の人に関わった際、「電子技術部のエンジニアなのに、なかなかやるじゃないか?」と評価してもらいました。
それがきっかけとなり、次の4代目LSの開発が始まるタイミングの2002年に、なんと製品企画の部署に異動となり、晴れてクルマづくりの仕事をやらせてもらえることになりました。
4代目LSは、全車速オートクルーズコントロールや歩行者を感知するステレオカメラ、パッシブの操舵回避システムなど、いま多くのクルマに採用されている先進安全技術や運転支援システムがいち早く搭載されている、電気電子部品のかたまり、いわば電気電子部品のお化けのようなクルマでした。
そのため、「電子技術部のエンジニアが一人欲しい」というニーズが製品企画の側にあったのです。
これが、私がずっと自己申告に「将来はチーフエンジニアになりたい」と書き続けていた、想いの第一歩が叶った瞬間でした。それ以来、今日まで、「強い想いは必ず叶う」が私の座右の銘になっています。
LSのチーフエンジニアになるとは夢にも思わなかった
こうして、チーフエンジニアへの道をスタートすることになりましたが、実際はここからが大変でした。周囲からは「電子技術部出身だからクルマのこと知らないでしょう、わからないでしょう」という目で見られます。実際、知らないこと、分からないことだらけでした(笑)。そこはひたすら勉強し、相手に理解してもらえるようきちんと準備する。製品企画の仕事は設計や生産技術、工場の人たちに自分の考えを伝え、想いに共感してもらい、動いてもらわないと何もできません。その難しさを痛感しました。一方で、逆に、それがきちんとできると、みんな協力してくれるんだという頼もしさも知った。リスペクトしてもらい、この人のいうことだったら信じてやってみようと思ってもらえる。そこはひたすら努力でした。
そして、2006年までLSを担当した後、2007年から開発主査として6代目ESの開発責任者となり、2009年に正式にチーフエンジニアになることができました。2012年に発表した6代目ESは比較的、自由に開発を任せてもらうことができ、気負うことなくつくったことが功を奏して、納得できるクルマができました。初めて、中国でも発売しましたが、おかげさまで高い評価をいただくことができました。
そんなおり、上司に呼ばれて、新型LSのチーフエンジニアを拝命しました。2014年のことです。新型LSの開発は2011年後半くらいからコンセプトつくりがスタートしており、それを引き継ぐ形で担当することになりました。まさか自分がLSのチーフエンジニアになるなんて思ってもみなかったので正直驚きました。
以前、LCの開発者インタビューで佐藤恒治チーフエンジニア(現・常務理事)がお話ししたように、この時期、レクサスはブランドとして大きな変曲点を迎えていました。「初代LSが登場したときの衝撃はすごかったが、その後、それを超えるクルマは出ていない。...boring(つまらない/退屈な)なクルマ」と評されたことが発端となり、社内には「レクサスは変わらなければいけない」という強い危機感が生まれ、変革するレクサスブランドの方向性を表すフラッグシップ・クーペとして、LCが今年3月、デビューしました。
しかし、やはり、LSが変わらなければ、本当の意味でレクサスブランドが変わったと認知してもらえない。それこそがフラッグシップとしてのLSの使命です。
レクサスのマスタードライバー、豊田章男社長からも「初代LSの衝撃を超えるクルマを」という強い要望も出ていました。
レクサスのフラッグシップをまとめあげる仕事の重要さ、そして、計り知れない責任の重さを感じ、本当に自分で良いのか? やりきれるのか?と大変大きなプレッシャーを感じたのも事実です。
でも、レクサスそして日本を代表するフラッグシップの開発を任される機会なんて、滅多にあるものではない!これは千載一遇のチャンスだ。そう考えて、自分の持てる全ての力を注いで、お客様の期待を超え、驚きと感動を提供するレクサス独自のフラッグシップ・セダンをつくろうと決意しました。
デザインと走りは大きくジャンプアップ
「初代を超える驚き、感動を提供するクルマとはどんなクルマなのか?」何度も議論を重ね、大いに悩みました。
世の中では、お客様のLuxuryに対する価値観がモノの所有から体験へとシフト、更にはモノそのものが発信するストーリーが重視されるようになってきました。
またレクサスの象徴であるスピンドルグリルは2012年のGSに採用してから、ここ数年でお客様に認知され、洗練・熟成されて来ました。走りも定量的なパフォーマンスとしてしっかり積み重ねレクサスらしい走りとなって来たと思います。
お客様、そして時代の変化。また、デザイン、走りの熟成を踏まえたレクサスブランドと商品技術の進化。
これらを捉え、11年ぶりのフルモデルチェンジのタイミングで、レクサスブランドがよりエモーショナル、より大胆、より先進的に、大きくジャンプアップする時期が来たのではないか。
その結果、出た答えが、「見た瞬間に引き込まれる独創的なデザイン、ステアリングをずっと握っていたくなるような走りの気持ち良さで、“エモーショナル(感性)”を極める。そして、初代からのDNAとして 受け継ぐ二律双生、人間中心、おもてなしを徹底的に追求しながら、レクサスならではの人に寄り添う先進技術で時代をリードしていく」という目標を掲げました。
レクサスブランドは変革していく―。
この目標に向かって、新型LSの開発においてひとつひとつ、具現化していきました。
デザインは、ブランドの象徴である以上、何かに似ていることは絶対に許されない。我々はフラッグシップとして必要な居住性・乗降性を確保しながらもセダンやクーペというカテゴリーを超えた唯一無二の迫力ある存在感を追求しました。
そして、とくにこだわったのはフラッグシップとしての威厳と色気のあるしなやかさです。私たちは、これを『Exclusive(上流の)』『Emotional(感性に訴える)』『Ecstasy(恍惚)』の頭文字をとって「3Eデザイン」と呼んでいます。とくに『Ecstasy』は少し表現が強烈ですが、セクシーとか色っぽいという意味で使っています。これは従来のレクサスでは取り入れていなかった価値観です。少し、危険な香りがする、ゾクゾクするような、艶っぽい。こうした、『Ecstasy』とか『Sexy』という言葉を使っていることもLSの変革の一つです。
走りについては、LSのDNAである乗り心地、静粛性、滑らかな走りなどの快適性を継承しながらも、リニアで正確な遅れの無いステアリング応答、揺れを抑えたボデーフラットネス、美しい姿勢とおだやかな挙動、制動操舵加速が気持ちよく決まるコントロールリズム、アクセルを踏み込んだ時の心地よいエンジンサウンドなど、ドライバーズカーとしてのエモーショナルな走りにこだわりました。
そのために根本から見直し、GA-Lプラットフォームを新規開発しました。
アルミやハイテンなどの材料置換、構造の合理化などの軽量化とともに、重量物を最適に配置、すなわちユニットなどの重いものは低く中心へ、車両外側はアルミ化等で軽くし、ドライバーの着座位置を車両の重心に近づけるなど、低重心化、最適前後重量配分などの慣性諸元にこだわるとともに、前後サスタワーのアルミダイキャスト化などでボデー剛性を飛躍的に高めることでよりクルマとの一体感を感じるドライビングフィールを目指しました。
また、足回りも一新。サスペンション、エアサス、AVSを新規開発し、遅れの無いヨー応答とリニアリティのある動き、しっかりしながらもしっとりしたフラットな乗り心地をめざしました。
同じプラットフォームを採用するLCはスポーツカーですが、LSはフラッグシップセダンなので、VIPユースにもお応えしないといけない。ですから、LCに比べると、動きの始まり、繋がり、終わりが、より滑らかに、穏やかになるようにチューニングしました。ハンドルを切った時の応答性、ドライバーの意のままに操れる感覚が、旧型のLSと比べると格段に良くなっています。
LS開発の舞台裏は二律双生の連続
レクサスには、二律背反するも事象を発想の転換や新技術の採用によって両立させる「二律双生」の考え方が初代LSから脈々と受け継がれています。
今回はまさに、その二律双生を極めるため、新型LSの開発は、たゆまぬ努力と挑戦の連続でした。
たとえば、運転席を低く、全高を下げることにより、デザイン、走りはよりエモーショナルになりますが、その結果、LSにとって重要な乗降性や居住性を犠牲にするわけにはいきません。そこで、エアサスペンションの急速車高調整機能により乗車時に30ミリ車高を上げ、乗り込みやすくする。ムーンルーフをインナースライドからアウタースライドにすることで圧迫感を低減する、シートや天井のデザインや構造を工夫するなど、フラッグシップとして必要な居住性を確保しています。
- 2016年8月、新型LSの試作車デザインレビューにて。車内に乗り込み、開発メンバーとともにデザインや居住性などを確認する旭チーフエンジニア。
また、エンジンは従来のV8に替えて、新開発の3.5L・V6ターボエンジンを採用しています。これは、今後のラグジュアリーセダンのパワートレーンのあるべき姿を考えたとき、環境性能が重要になると考えたからです。しかし、一方でお客様の動力性能や加速性能に対する欲求も満たす必要がある。出力と環境性能の両方を引き上げる解決策として新開発したのが、高効率ターボと高速燃焼の技術を付加した、このパワーユニットです。このユニットに10速ATを組み合せることで、大排気量V8-Tと同等の加速性能とパワフルかつリズミカルで気持ち良い加速フィーリング、そして圧倒的な燃費性能を実現しました。
ただし、この高速燃焼により、エンジンから振動や高周波のノイズが発生します。これを抑えるには相当苦労しました。燃焼のやり方や部品の剛性を変更するなど、試行錯誤の連続でした。
インテリアは、インパネから左右のドアトリムにかけて真っすぐ伸びるステッチにもこだわりました。
当初、デザイナーからこれが提案されたとき、設計や製造の現場からは「できません」という回答が即座に返ってきました。理由を聞くと「インパネとドアトリムはどうしても、奥域方向、左右、上下にばらつきが出るから、ステッチなんか通したら、ばらつきが目立つ。そんなことできっこない。保証できないので止めさせてほしい。」ということでした。
「ちょっと待って!」と制止し、「じゃあ、きっとライバル他車もできない、やっていないってことだよね。逆に考えれば、実現すればレクサスだけということになる。やれないことをやるからこそ、レクサスじゃないの?だからこそ、お客様に感動してもらえるんじゃないの?」と伝えて、どうしたらできるのかを議論してもらいました。
その結果、組み上げた後に上下方向に調整できる機構を組み込んだり、インパネの取り付け方法を根本から見直してもらったり、かなりの手間と費用がかかりましたが、この真っすぐで美しいステッチを実現することができました。こうした苦労はお客様には見えないことですが、その成果は感性品質となってお客様に訴えるはずです。「やれないことをやるからこそレクサス」ということも、今回のLSを通じてお客様に感じていただきたいキーワードの一つでもあります。
こうして、開発メンバー皆で思いを一つに、同じ方向へ向かって挑戦を続けて、ひとつひとつ実現していきました。そう、ここでも「強い想いは必ず叶う」のでした(笑)
感性の定量化
今回、開発において「感性の定量化」という取り組みも行いました。
今後、ラグジュアリーブランドの競争は出力や加速性能、環境性能と言った定量化できる領域だけでなく、デザインや走りの感覚、更には目で見た感覚、手で触った感触といった定量化しにくい感性の領域(感性性能)での競争の割合が大きくなっていくと考えています。そのため、今回の新型LSにおいて、この感性性能を定量化することが重要だと考えました。
たとえば、外観デザインにおいて、流れるようなシルエットを際立たせるために、フラッシュサーフェスウィンドウを採用しました。ドアガラスとガーニッシュとの段差を極限までなくし、フロントドアからリヤクォーターガラスを、連続する一つの面のように、フラットにしています。
フラットにすると、少しの段差でも目立つため、製造や加工の工程上、どうしてもばらつきが出てしまいます。どのくらいを目指せば、お客様に感動頂けるかを何度も試作を重ね、現物で検証し、結果、従来の半分に段差のばらつきを抑えることを定量目標として設定しました。
またこの他には、ドアのヒンジのばらつき。ドアの上下ヒンジが相対的に1mmずれただけでガラスの上面は2.4mm程度ずれるため、従来とは同じ工法では成立せず、新たなチャレンジが必要でした。
どの工程で、どんなことが原因で、それらのばらつきが発生するのかということまで突き詰めていき、工程内で定量目標を設定し、その範囲に収まるように、実現していく。
こうした取り組みは、設計、実験、工場、仕入れ先など、あらゆる部署・関連会社とともに、チャレンジしていきました。
これまでも、それぞれの部品ごとに品質基準はありましたが、それをお客様の感じる“感性”という目に見えない物差しにまで落とし込んだのは、初めての取り組みだと自負しています。
挑戦するブランド
新型LSは、随所に匠の技も取り入れられています。内側のドアノブ部分に、江戸切子の技法を模した加飾やドアトリム部分に職人が手織りした立体的なプリーツを施すなど、お客様の感性に訴えています。また、切子部分には強化ガラスを採用した上に、万一の場合の飛散防止フィルムを貼るなど安全性にも配慮し、機能部品と意匠部品の融合を図っています。
そしてフラッグシップとして、世界最先端の先進安全技術で時代をリードしていくためにも、先進安全性能/高度運転支援技術の開発は、本当にぎりぎりまで粘りました。開発当初に最先端だった技術も、その間に、ライバル車はどんどん新しい技術を出して来ます。
「このままでは発売時に世界最先端の先進安全技術と言えなくなる」。そうした危機感から、1年半前にシステムの見直しを図り、新しい技術の追加を決定しました。電子システムを発売の1年半前にやり直すなんてことは、回路の耐久性やノイズの検査など膨大な手戻りが発生するため、通常ではありえないことですが、私たちはチャレンジし、やり切りました。
これらはほんの、一部の舞台裏ですが、新型LSには、この他にも、まだまだたくさんのこだわりや挑戦が詰まっています。
そんな新型LSを、直接ご覧いただき、試乗もいただいて、生まれ変わったLSを体感していただきたいと思います。果たして、初代を越えるクルマになっているかどうか…?そのご判断はみなさまにお任せします。
初代LSに憧れて入社した電気電子のエンジニアがたまたま3代目LSのスマートキーシステムの開発を担当したことで4代目の開発に参加でき、遂にはチーフエンジニアとして、多くのメンバーや関連部署、仕入れ先のみなさんと知恵を絞り、力を合わせて新型LSを世に出すことができました。今、振り返れば、学生時代に研究していたのはAIについてでした。もしかしたら、LSを開発するのは私の宿命だったのかもしれない。開発を終え、いまはそんなLSとの縁を振り返りながら、お客様に新型LSがどう評価されるのか?ワクワクしながら、その日を迎えたいと思っています。
取材・文・写真:宮﨑秀敏(株式会社ネクスト・ワン) 、写真提供:トヨタ自動車(株)
[ガズー編集部]
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