トヨタ 86(ハチロク) 商品概要(セーフティ) 2012年2月

VSC

VSC※1は急なハンドル操作や滑りやすい路面でのコーナリング時に横滑りが発生した場合、ブレーキとエンジン出力を自動的にコントロールして操縦性・走行安定性を確保します。また、発進・加速時に車輪の空転を抑え、アクセル操作を容易にするとともに、加速中の操縦性・走行安定性の確保にも貢献するTRC※2機能、駆動輪の空転を抑制するLSD※3機能をあわせ持たせました。

VSCの作動タイミングを遅らせ、エンジン出力制御は行わず、ブレーキ制御のみを実施するSPORTと通常のVSCを作動させるNORMAL、2つの制御モードが選べます。さらに、VSC・TRC機能をキャンセルするVSC OFFスイッチと組み合わせることで、5つの制御モードを実現します。

  VSC OFF
スイッチ
モード切替
スイッチ
(AT車のみ)
VSC機能
カーブなどでの
横滑りを抑制
TRC機能
発進・加速時の
車軸空転を防止
LSD機能
左右の駆動軸の
回転差を抑制
モード1 通常走行時 VSC ON NORMAL
スイッチ中立状態
通常VSC ON ON
モード2 悪路発進/脱出時 VSC OFF NORMAL
スイッチ中立状態
通常VSC OFF ON
モード3 スポーツ走行時
(VSCサポート有)
VSC ON SPORT スポーツVSC ON ON
モード4 スポーツ走行時時での
発進時・再加速時
VSC OFF SPORT スポーツVSC OFF ON
モード5 スポーツ走行時
(VSCサポート無)
長押しOFF OFF OFF ON

※車速50km/hを超えた場合、自動でONとなります。

良好な視界確保

ドアのフロントピラー付根部分にガラスガセットを設定し、従来ミラーガセットで死角となった部分をガラスで構成。コーナリング時の斜め前方の優れた視認性を確保しています。

また、インストルメントパネル上面の素材にツヤ感を抑えた表面加工を施し、ウインドゥへの映り込みを抑制しました。さらに、インナーミラーは、良好な後方視界が得られるフレームレスとしました。

ディスチャージヘッドランプ(オートレベリング機能付)

太陽光に近い色と大光量で夜間の視界を確保するディスチャージヘッドランプを設定。ハイ・ロービームを1つのバルブで切替えます。対向車に配慮して、照射角を一定に保つオートレベリング機能付としました。

衝突安全性に配慮したボディ構造

前面衝突対応
低いドライビングポジションにふさわしい衝突安全ボディを追求。前方からの衝突荷量をサイドシルとトンネルリインホースメントからフロアセンターへとY字型に伝達させる構造とすることで、床下フレームの薄型化を図り、低床化を実現しました。

側面衝突対応
低い車高の2ドア車に求められる高強度キャビンを追求。ボディ骨格構造の強化を図るとともにルーフ、サイドレールに超高張力鋼板の採用やセンターピラー結合部の強化などにより、キャビンの乗員保護性能を高めました。

後面衝突対応
後面衝突評価で最も厳しい北米後突オフセット試験に対応。後面からの衝突エネルギーを効率よくフレームに伝達するとともに、後ろから効率よくつぶれてエネルギーを吸収することでボディ変形を適正に制御し、燃料タンク等を保護します。

SRSエアバッグ

SRS※4カーテンシールドエアバッグ、SRSニーエアバッグ(運転席)など、万ーの衝突に備えた7つのSRSエアバッグを搭載しました。

※1 VSC=Vehicle Stability Control
※2 TRC=Traction Control
※3 LSD=Limited Slip Differential
※4 SRS=Supplemental Restraint System:乗員保護補助装置