クルマもおしゃれは足もとから!? ホイールとタイヤをきれいにする方法をポイントごとに解説

  • クルマもおしゃれは足もとから!? ホイールとタイヤをきれいにする方法をポイントごとに解説

ボディをきれいにしても、なんだか見た目がシャッキリしない、と思ったことはないだろうか。もちろん経年劣化で塗装がヘタってきているというのもあるだろうが、汚れが原因のことも多い。とくにタイヤやホイールの足まわりが汚いと全体のイメージも薄ぼんやりとしてくることが多い。

逆にホイールがピカピカと輝いていて、タイヤがしっとりと黒いと全体のイメージも引き締まってよく見えるし、気分もいい。おしゃれは足もとからとよく言われて、どんなビシッと決めていても、靴が汚いと全体のイメージも台無しになってしまうのと同じだ。

そこでタイヤとホイールをきれいにするための作業だが、洗車のついでにやるのが一般的だし、効率もいい。具体的には洗車するときにカーシャンプーで汚れを落としやって、ワックスやコーティングをかけたあとの仕上げの一環として細かい部分に手を入れてやる。
使うのは一般的なものばかりでとくに特殊なものはないので、ポイントさえ押さえれば誰でもできるだろう。

ひと口にタイヤとホイールとひとくくりにしがちだが、作業内容は別物だし、手順はホイールを先にやってから、タイヤをあとで行なうことで、汚れの再付着が防げるので意識して作業したい。

手順1 洗車時にシャンプーで基本洗い

ボディのシャンプーがけが終わったら、最後にタイヤとホイールを洗ってやる。足まわりの汚れはブレーキダストや路面からの砂などが多いので、ボディの後にやることでキズを防止してやる。逆だと、塗装がキズだらけになってしまうので注意したい。

可能なら足まわり専用のスポンジを用意するのがベストで、無理なら使ったあとにしっかりと洗って取り込んだ汚れを取り除いておこう。

洗うのは普通に泡立てたスポンジで擦っていくだけなので難しいところはない。ただし、タイヤの接地面やスポークの下側、ホイールナットの穴などは忘れがちなので、意識してスポンジを動かしてやろう。

  • ホイールとタイヤは最後に洗車用のシャンプーとスポンジで擦る

    スポークの下側は忘れがちで、動かしたら上にきて目立ってしまいやり直し、ということもあるので注意したい

手順2 最近のホイールはシャンプー洗いだけでOK

最近のアルミホイールは表面にクリアがかけられていて、汚れが付きにくいし、付いたとしても落としやすい。その昔は焼き付いてしまったのを落とすのに苦労したが、そのようなこともなくなった。

ただし油断していると汚れはブレーキの熱などで焼き付いてしまうので、定期的にきれいにするようにしよう。

また、スポンジを使ってシャンプーで洗っただけでほぼきれいになっているとはいえ、角などに頑固な汚れがこびり付いていることがある。ホイールには専用のホイールクリーナーがあるが、手で擦っても落ちないようならピンポイントで使ってみよう。

ホイールクリーナーはもともと頑固な汚れを落とすために作られていて、ホイール表面へのダメージも考えられるので限定的に使うほうがいい。また使ったところはよく水洗いをして、成分が残らないようにする。

  • ホイールの頑固な汚れはホイールクリーナーで落とす

    スポークの付け根などに頑固な汚れは発生しやすいので、こういったところはホイールクリーナーを使って落としてやる

手順3 水分はしっかりと拭き上げる

シャンプーで洗ったあと、またホイールクリーナーをかけたら、水でよくすすぎ、水滴が残らないようにしっかりと拭き上げる。

夏など気温が高くて乾きやすいときは4本を一度にやるのではなく、1本ずつ作業したほうがいい。ホイールの塗装は硬いとはいえ、それでもホイールクリーナーをそのままにして乾いてしまうと、シミが発生することもあることを頭に入れておきたい。

  • ホイールの拭き上げはナットの穴やスポークの裏などまでしっかりと行う

    拭き上げる際もナット穴やスポークの裏など、しっかりと手を入れてやる。水が垂れるとこのあとのタイヤの作業にも影響する

手順4 タイヤはクッキリさせてシャッキリ

タイヤがホイールと違うのは、洗って汚れを落としても乾燥すると汚い感じだったりすること。

タイヤワックスなどのツヤ出し剤を塗ってもクッキリしないのはなぜかというと、タイヤのサイドというのはロゴや規格表示、デザイン的な細かい溝などがたくさん入っていて、そこに砂ぼこりや汚れが入り込んでしまうから。

つまりただタイヤワックスを塗っても、汚れなどを封じ込めるだけなので、根本からはきれいにはならないのだ。

そこでどうするかというと、全体を洗って水分を拭き上げて乾燥させたら、ブラッシングをしてやる。歯ブラシだと一度にやれる範囲が少ないので、家庭用のたわしぐらいのものがベスト。これを使ってブラッシングしていく。

ロゴなどをなぞるようにして、中に入り込んだ汚れなどをかき出すようにするのがコツで、溝に対して直角に当ててしまうと取り除きにくくなるので注意したい。

  • タイヤを洗って完走させたらブラシで汚れを取り除く

    ゴムは弱いので、ゴシゴシやるのではなく、サッサという感じで撫でるようにする

手順5 タイヤワックスのかけかたにもひと工夫

仕上げはタイヤワックスだ。ただし、ギラギラした仕上がりがイヤという声も聞かれ、そのままという人も多かったりする。作業次第で自然な輝きにできるし、ゴムへのダメージを考えると保護という意味でもタイヤワックスはかけておきたい。

ではどうやって、自然な輝きにするかというと、そもそもギラギラの原因は余分なワックス分なので、これを取り除いてやればいい。スプレーして拭き伸ばしておしまいではなく、乾拭きで仕上げることによって、必要な分だけを表面に残すことで自然な輝きになる。

また塗る際も直接スプレーするとそこだけ大量に付いて厚塗りやムラの原因になるので、タオルなどに一旦出してから、それを拭き伸ばすようにすると最初から自然な輝きにすることが可能だ。

  • クリーナー効果のタイヤワックスで汚れ落としと表面も保護も行いたい

    アイテム選びは好みでいいが、クリーナー効果もあるワックスを使うと、汚れも落ちるし、ツヤも出るので一石二鳥だ

  • タイヤワックスのギラギラ感は乾拭きで取り除く

    ギラギラの原因は余分なワックスなので、乾拭きで仕上げると自然な輝きになる

手順6 ここも足まわりの一部、ついでに黒々!

ここまででタイヤとホイールがきれいにできたので、作業的には完了となる。ただし、足まわりにはもうひとつ、できたらきれいにしておきたいところがある。それがホイールハウスで、ここも黒いうえに汚れやすいだけに、全体のイメージに影響を与える部分だ。

ただし、タイヤのすき間から作業をするのは大変だけに、どうすればいいのか?

ここでもタイヤワックスを使用する。ツヤだけ出すタイプよりも手を触れなくても泡が汚れを落としてくれるタイプがベスト。ホイールハウス内部に付いたタイヤから跳ね上がった泥もスプレーするだけで落としてくれ、そのままツヤを出してくれるので手を汚すこともない。裏技的なケミカル使いで、さらに全体のイメージをアップだ。

  • ホイールハウス内もクリーナー効果のあるタイヤワックスで汚れを落とす

    タイヤのすき間からスプレーをするだけなので簡単。フロントはハンドルを切って作業すると効率がいい

  • ホイールハウス内の洗浄はタイヤワックスで行えば何もしなくて簡単

    しばらくすると泡が消えて、汚れも自然に落ちていく。つまりスプレーするだけでなにもしなくていいのだ

(文、写真:近藤暁史)