中古車も保証がついていると安心!【GAZOO中古車購入ガイド】
新しいパソコンや家電などを購入すると、商品に「メーカー保証」がついてきますよね。同じように新車にもメーカー保証がついています。そして最近では中古車でも保証がついているものが珍しくなくなりました。
そんな中古車の保証とはどのようなものなのかを見ていきましょう。
目次
- 中古車でも保証があると安心
- 中古車につく保証の種類は?
- 中古車の保証はどこを確認すればいい?
- 専用の保証があるとさらに安心
- 保証は品質に対する自信の表れ
中古車でも保証があると安心
国産車の新車には、下記のような保証が付いてきます。
一般保証:「3年または6万kmの早い方まで」
特別保証(エンジンやブレーキなど重要な機能を果たす部品): 5年または10万kmの早い方まで
(※消耗部品や油脂類を除く)
この保証期間中は
・定期点検を受けている
・改造をしていない
・故障について自身の過失がない
などの条件を満たせば、不具合が生じた際に保証で修理・整備を受けることができます。
一方で中古車の場合、以前からメーカー系列の中古車ディーラーが扱うものには保証がついていたものの、一般の中古車販売店が扱う中古車には保証がついていなかったり、ついていたとしても納車日からごく短期間しか適用されなかったりするものが一般的でした。
しかし現在は安心して中古車を買ってもらいたいという業界の考えから、保証をつけて販売する中古車店が増えてきました。
機械製品であるクルマは、乗っている最中に予期せぬトラブルが発生する可能性がゼロではありません。これは新車にも中古車にも言えることですが、製造から時間が経っている中古車のほうがそのリスクが大きくなるのは致し方ないもの。
でも、保証がついていれば、保証期間中にトラブルが発生しても対象箇所なら無償で修理してもらえるので安心です。
中古車につく保証の種類
中古車を購入した際の保証には次の4種類があります。
(1)メーカー保証の継承
(2)メーカー系ディーラーの保証
(3)販売店独自の保証
(4)中古車サイトの保証
(1)メーカー保証の継承
まだ新車のメーカー保証が残っている中古車の場合、これを継承するのがおすすめ。メーカー保証は保証範囲が広く、全国のディーラーで保証を受けることができるなど、メリットがたくさんあります。
メーカー保証を継承するためには、名義変更後にディーラーにクルマを持ち込んで、12ヵ月点検と同様の点検を受けて保証継承が可能かをチェックしてもらいます。この点検で不具合が見つかったり、純正部品以外を使った改造が見つかったりすると保証が継承できないこともあります。
点検をして問題ないとなると、保証継承の手続きを行います。点検には1.5〜3万円程度の費用がかかりますが、これは必要経費と考えましょう。
(2)メーカー系ディーラーの保証
トヨタの「ロングラン保証」をはじめ、メーカー系の中古車ディーラーで扱うほとんどの中古車には1年間走行距離無制限の保証がついています。
ディーラー保証は購入時に無料で加入できること、保証範囲が広いことが魅力。また、新車のメーカー保証と同様に全国のディーラーで保証を受けることができるので、旅先でトラブルが発生した時も安心です。
さらに有償で保証期間を最長3年まで延長できるのもメリット。購入後の安心感を考えると、延長保証にも加入することをおすすめします。
(3)販売店独自の保証
メーカー系ディーラー以外の中古車販売店が設定する保証がこちら。多店舗展開している大規模店、全国ネットのチェーン店、個人経営の中古車販売店などで保証内容や保証期間は異なります。
また、保証が無償(販売価格に含まれる)のケースと、有償になるケースがあるので、購入前に内容をしっかり確認しましょう。
(4)中古車サイトの保証
10年ほど前から急速に広がっているのが、中古車サイトの名前を冠した保証です。これは中古車サイトが中古車を安心して購入してもらうために保証会社と提携して取り扱うようになったもので、加入は有償ですが、保証範囲が広く保証期間も1年間走行距離無制限と長いため、購入後の安心感が高くなります。希望すれば保証期間を最長3年まで延ばすこともできます。
中古車サイトの保証はロードサービス、24時間365日の修理対応などサービスも充実しているのも特徴です。また、中古車サイトの保証に加入できるクルマには、中古車の状態を表示した「鑑定書」がついています。中古車の状態チェックに自信がない人もこれを見ると中古車の詳細を確認できます。
中古車の保証はどこを確認すればいい?
保証がついている中古車を購入する場合、「保証がついているから安心」とそのまま買うのではなく、どういう保証なのかを契約前に確認することが大切です。
(1)保証の有無
(2)保証期間
(3)保証範囲
(4)保証に加入するための金額
(1)保証の有無
まずは買おうと思っている中古車に保証がついているのかを確認しましょう。保証の有無は、プライスボードに表記されます。
(2)保証期間
保証の対象期間は加入する保証や販売店により異なります。自分の保証がいつまで有効なのかをしっかり確認しましょう。
(3)保証範囲
中古車の保証はどんなトラブルにも無制限に対応してもらえるわけではなく、対象となる部位が決まっています。保証範囲は保証書や保証のパンフレットなどで確認できるので、購入前に見ておきましょう。ちなみにどんな保証でも消耗部品や油脂類は保証対象になりません。
(4)保証に加入するための金額
保証には、無料のもの(加入する金額が車両本体価格に含まれているケース)と有償のもの(加入するための費用が発生するケース。保証をつけるかつけないかを自分で選ぶことができる)があります。
有償の場合、車種や年式などによって金額が変わってくるので、購入前に見積書でしっかり確認し、納得した上で加入するようにしましょう。
専用の保証があるとさらに安心
現在はクルマの電動化が進み、ハイブリッド車(HEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、電気自動車(BEV)といった大容量の駆動用バッテリーを搭載したモデルが増えています。
これらのクルマは駆動用バッテリー以外にもエンジン車にはない機構が搭載されているので、それらが対象になる保証があると安心です。
代表的な保証がトヨタの認定中古車につくハイブリッド保証。メインバッテリーやハイブリッド機構が保証対象になっていて、保証期間が初度登録から10年目まで、または購入から3年間の長い方と長期間に及ぶのが特徴。累積走行距離は20万km以内となっています。
納車前には専用の診断機でシステムを緻密に点検してくれるのも大きな安心材料です。
他メーカーでもディーラー点検と駆動用バッテリーの容量測定を行うことで駆動用バッテリーの容量保証を受けられるようになるものもあります。電動車を購入する際は保証をつけられるかを確認することをおすすめします。
保証は品質に対する自信の表れ
今のクルマは耐久性が高まり、昔に比べると本当に故障が少なくなりました。中古車にも長期間の保証がつけられるようになったのは耐久性が向上したからというのが大きな理由です。
言い換えれば、保証付きの中古車は、ディーラーや販売店がそれだけ中古車の品質に自信を持っていることの表れとも言えます。これは有償保証でも変わりません。
一方で数万点に及ぶ部品で構成されるクルマは、どれだけ耐久性が高まっていたとしても急に不具合が出てくる可能性もゼロではありません。不具合が出た部位によっては高額の修理費がかかるケースも少なくないため、保証があると安心。
快適な中古車ライフを楽しむためにも、保証付き(できれば長期間の保証がついている)中古車を選ぶことをおすすめします。
6回にわたりお届けしてきました【GAZOO中古車購入ガイド】。中古車の購入をお考えのみなさんの参考になりましたら幸いです。
そして、愛車との素敵なカーライフを送られることをお祈りしております。
文/高橋 満<BRIDGE MAN>
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