トランクルームのお手入れはデッキブラシを活用すべし!【自分でやってみる車内清掃】

  • 荷室清掃前後

家にあるもので車内清掃する本企画。前回のフロアマットでは、ハンディ掃除機&コロコロ(粘着カーペットクリーナー)が役に立たず、ただ地道に叩いて埃を落とすことが有効であると結論づけましたが、同時にトヨタでは市販されている泡タイプクリーナーの使用を推奨していることもご紹介しました。それに続く今回は、「トランクルーム」を清掃します。無精な筆者の愛車のトランクルームは、家庭にあるものだけでキレイになるのでしょうか?

使用した掃除グッズ

この企画ではトヨタが推奨する方法・手順に従って作業しています。前回参照したのは、トヨタ「シエンタ」の取扱説明書(オンライン版)でした。基本的にはそれに従いますが、今回は、筆者の経験を踏まえて、推奨外のアイテムを用いることにします。

  • 清掃用具一式

    今回使用する掃除アイテム

今回のトランクルーム掃除に使用するアイテムをご紹介します。左は今回の主役となるデッキブラシ。その横にあるのはバケツと雑巾(2枚)。その前に置かれている白い四角い物体はメラミンスポンジ。その右は浴室の角などを掃除するための樹脂製ブラシ。そして中性洗剤(衣類用)。

なお、ドナー車両は筆者の愛車である2020年式ルノー「カングー」。ということで、トランクルームといっても、セダンのようなトランクルームではなく、空間としては乗員スペースと繋がった「荷物スペース」です。

カングーのトランクルームの床面は、一般的なミニバンのそれと同じく、合成繊維素材です。デッキブラシはそこを掃除するのに使います。また樹脂製ブラシは床の角に溜まったゴミや埃をかき出すのに使用します。メラミンスポンジは本来使用すべきではありませんが、小さな傷を落とすのに有効と考え使用してみます。

トランクルーム清掃の手順

  • 荷室清掃前

    作業前のトランクルーム。床面には常にレジャーシートを敷いています。これが汚れ防止に役立ちます。

実はドナー車両のトランクルームの床面には、汚れと傷を予防するため、常にレジャーシートが敷いてあります。というのも、筆者の妻が未就学児向けの自転車教室の講師をしていることから、このカングーに20台ものペダルなし自転車を積んで運搬することが頻繁にあり、トランクルームが酷く汚れてしまう。それを予防するためのものです。

清掃のはじめに、このレジャーシートを剥がすことから始めました。すると大量の砂と埃が出てきました。これが直接トランクルームに落ちていたらと考えるとゾッとする量でした。

続いては、トヨタ推奨の手順では……

  • 掃除機などでほこりを取り除き、水またはぬるま湯を含ませた布でふき取る
  • 汚れが落ちない場合は、中性洗剤を水で約1%にうすめてやわらかい布に含ませふき取る
  • 水を浸した布を固くしぼり、表面に残った洗剤・水分をふき取る

となっています。ですので、大き目のゴミを手で取り除きました。筆者の家庭にあるハンディ掃除機は吸引力不足が判明しており、今回は使わないこととしました。

次に「中性洗剤を水でうすめてやわらかい布でふき取る」とありますが、ここで筆者はデッキブラシと樹脂製ブラシを使いました。合成繊維に絡みついたゴミ・埃をかき出すのにコレらが使えるのです。

  • ブラシ清掃イメージ

    先に狭いスペースに入り込んだゴミや埃を樹脂製ブラシでかき出します。

  • デッキブラシ清掃イメージ

    広い場所はデッキブラシで(軽めに)こすると、みるみる埃が浮き出し、効率的に外へと排出できるのです。

左が作業前、右が作業後。レジャーシートを常に敷いていたことが功を奏したとはいえ、デッキブラシ+樹脂製ブラシの効果は一目瞭然! これで床面の清掃は終了としました。

  • 拭き掃除イメージ

続いて、大して必要性は感じなかったものの、トランクルーム側面の樹脂パーツをふき掃除しました。ここでようやくトヨタ推奨の中性洗剤を利用しました。

  • 拭き掃除効果

    拭き掃除の効果

使用後の雑巾の汚れはご覧の通り。やっておいて正解でしたね! この後、水のみに浸した雑巾を硬く絞り、洗剤と水分をふき取りました。

  • メラミンスポンジ施工

最後に、トヨタならずとも確実にメーカー非推奨の作業ですが、メラミンスポンジを利用して小さな傷を落としていきました。メラミンスポンジは、スポンジという名称が付されているものの、実質的には研磨剤のようなもの。傷付近をこすると、凹凸をスポンジに絡みつかせることで傷を落とすのですが、部品を傷だらけにしている可能性が高いのです。

それでも行ったのは、過去の経験から、小さな傷ならば確かに落とすことができるうえ、これにより多少劣化が進んでもトランクルームなら目立たないから、と考えてのことです。

その結果がコチラ! 残念ながら写真では分かり難いかも知れませんが、小さな傷はそれなりに落ちています。この後、表面がどのように劣化していくかは、筆者の愛車が身をもって体感していきます。

結果発表

  • 荷室清掃後

トランクルームの清掃を実施してみて、あらためてレジャーシートを敷いておいたことが効いていたと思います。

  • 荷室床清掃後

それでも、トランクルームの床面の掃除には、樹脂製ブラシ+デッキブラシの組み合わせが良い。これは間違いありません。ただし、強くゴシゴシやってしまうと素材を傷める恐れがあります。あくまでも優しく、ゴミを浮き上がらせ、掃き出すイメージで作業しましょう。コイン洗車場やガソスタにある強力な掃除機を利用すれば、砂埃を除去できます。

作業時間は撮影を含めて1時間程度。これで満足のいく仕上がりになりますので、皆さんも是非、家庭にあるものでトランクルームの清掃、やってみてください!

(文・写真:川島礼二郎)