車内の臭いは元を断つべし!清掃と除湿で消臭&臭いを予防する【自分でやってみる車内清掃】

  • 除湿機と温湿度計

家にあるもので車内清掃する本企画。前回のトランクルーム(スペース)では、繊維素材に入り込んだゴミ・埃の除去にはデッキブラシが有効であると結論づけました。それに続く今回は、「臭い対策」「臭い予防」を実施します。文章と写真では説明しにくい面がありますが、家庭にあるものだけで、確実に車内の嫌な臭いを減らし予防できることを説明していきます。

使用した掃除グッズ

この企画では(基本的には)トヨタが推奨する方法・手順に従って作業しています。前回は、基本的にはトヨタ「シエンタ」の取扱説明書(オンライン版)に従いつつ、筆者の経験から判断して、デッキブラシを利用しました。

  • 今回の使用アイテム

    今回使用する掃除アイテム

今回も同じ「シエンタ」の取扱説明書を参照しつつ、そこに筆者の経験を踏まえて推奨外のアイテムを用います。

今回使用するアイテムを左から右へとご紹介します。まずはハンディ掃除機。シート座面のゴミを吸い取るのに使用。小さくてコードレスだから使い勝手は良いですが吸引力は弱い。その隣は年季の入った掃除機。フロアマットの下に潜むゴミ・埃を吸い取るのに使用します。そしてデッキブラシ。これはフロアマット下の合成繊維に入り込んだ埃を浮き上がらせるのに使います。一番右は今回の主役となる除湿機。こいつを車内でガンガン回して湿度をグッと下げるのです。

ドナー車両は筆者の愛車である2020年式ルノー「カングー」。これまで車内清掃に無頓着でしたが、本企画のお陰で「ハンドル・スイッチ類」⇒「シート座面」⇒「フロアマット」⇒「トランクスペース」と着々と清掃を進めてきました。

車内が臭う。その原因物質は何処にいる何なのか?

そもそも車内の嫌な「臭い」は、一体どこから来るのでしょう? 一般的には、シート、フロアマット(と、その下)、エアコン、であると言われています。エアコンについては、フィルター交換とエバポレーター洗浄で対処するものなので、今回は対象外。

一方、臭いの原因となる物質としては、煙草とペットといった特殊要因を除けば、飲食物、カビ、(過剰な)芳香剤であると言われています。飲食物がシート座面に付着したまま放置する、なんていうのがよくないわけです。また、芳香剤が悪さをする、なんて場合もあるそう。嫌な臭いがするからと芳香剤を置いても、発生源がそのままだと、芳香剤の臭いが組み合わさり嫌な臭いが複雑化されるだけ、という結果になります。

これら臭いの原因物質は、消臭脱臭専門企業では「化学系」「有機系」「カビ系」と分類されるそうで、主には、飲食物は有機系、(過剰な)芳香剤は化学系に該当します。これらの原因物質が、シート、フロアマット(と、その下)、エアコンに存在することで、車内に嫌な臭いがコモるのです。

車内の臭いは気温と湿度が関係している!

  • 室内に除湿機をセット

    車内に除湿機をセット

車内の臭いが気になる時期は、一般的には、高温多湿な時期=梅雨から夏に掛けてと、秋から初冬、であるといわれています。

高温多湿な時期は臭気の原因物質が増殖しやすくなります。さらに高温であるため原因物質が揮発・拡散しやすく、またエアコンをかけるため窓を開放しなくなるため、です。一方、秋から初冬については、夏季にエアコンを冷房として利用したことで発生したカビが、臭いの主な原因となります。それでも、夏季に増殖した原因物質がエアコンによる温度上昇により揮発・拡散することでも、嫌な臭いを感じることがあります。

そういうわけで、今(清掃を実施した時)はギリギリ初冬と言える時期として、今回の作業では、

  • シート座面
  • フロアマット
  • フロアマットの下

を掃除し、さらに家庭用除湿機で湿度をググっと下げることで、車内の臭気を予防すること、を目指して作業していきます。

シート表皮・フロアマットはゴミ・埃を除去し拭き掃除する

  • シートに掃除機施工

最初に行った作業は、シート座面とフロアマットの掃除です。ですので、ここの詳細は過去記事に譲りますが……簡単に言えば、ハンディ掃除機で埃を吸い取り、中性洗剤(衣類用)を浸した雑巾でシート表面を拭き、乾いた雑巾でふき取る、という作業を行いました。

続いて、すべてのフロアマットを取り外して、その下の掃除を行いました。実はココ、フロアマット清掃の回で大量の埃・砂の存在に気付いていたものの、スルーしていた箇所でした。

  • デッキブラシ施工
  • 掃除機施工

フロアマットを取り外し、その下の埃・砂を吸い出します。それに利用したのが、デッキブラシ+家庭用の掃除機。デッキブラシで繊維の間に入り込んだ埃・砂を浮き上がらせ、掃除機で吸い取る、という作戦です。

ここで使用した掃除機はわが家に10年居座る古参ですが、吸引力は極めて高いことから、久々に引っ張り出してきたものです。

その結果……ご覧のように、長年かけて溜まっていた埃・砂をしっかり吸い出すことができました。高温多湿な時期には、フロアマットの下にカビが生えることもあるそうです。梅雨前にこの作業をやっておくと、臭い対策になるというわけです。

そして最後に、嫌な臭いの予防目的で実施したのが、除湿機による除湿です。そもそも今(清掃を実施した時)は初冬ですから、気温は低く、湿度も低いくらい。実際、作業開始時の気温は17.8℃で湿度は37%でした。が……これをサハラ砂漠くらいまで湿度を下げることで、シート座面やフロアマットの下がサラサラになり、臭いの予防になるのでは、と考えたのです。

除湿機の上面に温湿度計をセットして2時間稼働させ、時々、温度と湿度をメモしました。その間……

  • 掃除機のダストボックス

フロアマットの埃を落としたり、掃除機に溜まったゴミを確認しますが……やはり2時間は長いですね(苦笑)。

  • 温湿度計の数値遷移

結果は……作業前の気温19.8℃・湿度35%から、気温21.8℃・湿度32%、気温23.4℃・湿度31%、気温26.1℃・湿度27%へと下がっていきました。1時間50分ほどが経過したところでサーモスタットが作動し止まってしまったため、一度短時間ドアを開けて対処するというハプニングがありましたが……

  • 除湿完了時

最終的には、サハラ砂漠には届かないまでも、気温29.4℃・湿度22%に到達しました。最後に乗車して車内の空気を思い切り吸い込んでみましたが……当然のことながら、特に臭いに変化はありませんでした。

  • 除湿後のシート手触りイメージ

それでも、今回の車内掃除で確実に臭い予防ができましたし、次の梅雨に実施する作業の予習と考えれば、良い経験ができたと思います。

なお、ドナー車両には悪臭の発生源がなかったことから、この記事は全般的な作業紹介となりましたが、臭いが気になる方は、その発生源を特定し、そこを対策することが重要です。例えば、ペットが粗相した跡とか、子供がジュースをこぼした、といった場所があるなら、そこを徹底的に掃除・洗浄してみてください。きっと良い効果が得られるはずです!

(文と写真:川島礼二郎)