高速道路で見かける黄色のクルマの正体は?

高速道路でよく目にする黄色いクルマ。一体どんな仕事をしているのでしょうか? 今回は、高速道路で働くクルマを紹介します。

黄色のクルマは何をしているの?

​​​​​​​正式名称は、高速道路パトロールカー。交通管理隊が運転しています。交通管理隊の業務は、高速道路を巡回し道路・交通・気象等の情報を収集すること。また、異常事態発生時には通報・応急処置、また法令違反者への警告を行います。路上障害物の処理・排除はもちろん、交通事故現場では、交通規制・交通整理を行い、円滑な交通の流れの確保に努めています。

パトロールカーの中身はどうなっているの?

基本的な部分は一般のクルマと同じ。パトロールカーの場合は、道路管制センター内の交通管制室と通信を行うための「無線装置」、車外アナウンス用の「拡声装置」、車両上部の標識を点灯させるための「標識操作装置」が必ず設置されています。また、後部座席やトランク部分には、高速道路で発生する様々な事象に対応するため、数十種類の器材を積んでいます。例えば、手旗、発炎筒、矢印板、竹ぼうき、流出油処理剤、ラバーコーン、スコップなど。 道路の特性によって積載する器材も異なり、長大なトンネルがあるところでは、万が一の火災に備えて「酸素呼吸器」を積載しているパトロールカーもあります。

車両上部には電光式の標識が設置されている
パトロールカーの後部座席には器材がぎっしり!

その他高速道路で作業するクルマにはどんな種類があるの?

高速道路を安全安心、快適便利に利用できるよう、作業の目的に応じたクルマで高速道路を管理しています。現場で効果的、かつ効率よく動けるよう、不思議な形をしていたり、とても大きかったりと、個性的なクルマがたくさん。その一部を紹介します。

【衛星中継車】災害現場など​に行き、衛星通信で音や映像を配信。このクルマから送られる映像を基に復旧方法が検討される
【万能車】作業に応じて装置を載せ替えることで、トンネル照明の灯清掃や中央分離帯部の樹木選定やのり面の草刈りなど多彩な仕事ができる
【路面清掃車】高速で回転する「掃き寄せ」ブラシやゴミを吸い取る「吸い込みブラシ」で道路上に落ちている土やゴミを吸い込む
【遮音壁背面点検車】遮音壁の外側の点検保守や補修作業をする。アームが遮音壁の高さを越えて、遮音壁の背面に作業台を配置して効率よく作業ができるようになっている

高速道路の安全は、たくさんのスタッフとクルマによって守られているんですね。

(平野友紀子+ノオト)

取材協力

[ガズー編集部]

MORIZO on the Road