カラフルなカングーが大集合! カングージャンボリー2016レポ
ルノー・カングー。クルマ好きではなくても、この愛くるしい、しかしプレーンで機能的なクルマをご存知の方もいることでしょう。言ってしまえば「バン」、フランスでは「郵便車」として使われているクルマです。ちょっとニッチなクルマですが、日本でのルノーの販売台数の中ではむしろ屋台骨的な存在なのです。
- 早朝は霧に見舞われた山中湖周辺。早くから会場には続々カングーが集まり始めた
このカングーのインポーターであるルノー・ジャポン主催イベント「カングージャンボリー」。今年の開催日は5月15日(日)、8回目を数える初夏の恒例イベントとなりました。マルシェやフリーマーケット、ジャズの演奏など、ちょっとフレンチなコンテンツ盛りだくさんな1日。速報によると、会場となった山梨県山中湖村の交流プラザ「きらら」に、4000人を超える過去最高の参加者と1000台を超えるカングーが集まったそうです。
- カングーを見ていると、クルマ以外の趣味が垣間見れる。クルマ以外の暮らし、様々な活動と共鳴できるこのクルマは、日本では、フランス国内での存在価値とは別の立ち位置を演じる。そういう意味でこのクルマには「文化」がある、と言っても過言ではないだろう
カングーはデザインにこだわっている、というよりは、虚飾を排し、実用品としての機能美を備えている点も人気の理由かもしれません。それに加えて、比較的鮮やかな色のカタログモデルが用意されており、個性的なカラーリングのモデルが定期的に限定導入されています。
そのためカングー専用の駐車場は、まるで水彩画を描くときのパレットでも見ているような鮮やかさがあります。新緑の木々が青々とするこの季節。あいにく富士山を拝むことはできませんでしたが、終日天候にも恵まれました。会場の様子をレポートしようと思います。
- 記念撮影用のボード。会場が見渡せる、入り口寄りに設置された
カングージャンボリーはその名の通りカングーが主役のイベントです。そのためカングー専用の駐車場にはカングーしか停めることができません。カングー以外のルノーのモデルや、その他の自動車は別の駐車場に停めることになります。しかし例年熱心なファンが未明から山中湖畔に入場の列を作り、交通の妨げになっていました。しかし今年からは事前予約制の「ゆったりカングー」エリアを設けるなど新しい取り組みも。回を追うごとに進化しているイベントでもあるのです。
せっかく渋滞回避のエリアを設定したのですが、予約スタートと同時にサーバーがパンクするアクシデントに見舞われたそう。開会の挨拶に立ったルノー・ジャポンの大極社長がおわびをする一幕もありましたが、山中湖村の高村村長も開会式に駆けつけるなど、地域にとっても季節の風物詩となっています。
- この日に合わせてカングーの限定車を発表するのが半ば慣例化。この日もバスク地方をイメージしたという「カングー・ペイサージュ」がお披露目された。ルノー・ジャポンの大極社長は「これからも個性的なラインナップをみなさまに届けたい」と抱負を語った
特別な手間のかけたエンジンを積んでいるわけでもなく、豪華さや伝統のあるクルマでもありません。でもフランスの空気のように、いつもそばにいる日常風景の中のクルマ。カングーはそういう存在のクルマなのです。
- 後ろの扉を開けるだけでお店らしくなるのもカングーの魅力ではないだろうか。クルマとして見るものを熱中させるのではなく、ひたすら生活に向いている。だからこそ、このクルマに愛着を持つ人は少なくない
フリーマーケットでは、手持ちの品を持ち寄ってという光景に加え、何かひと手間自分で作ったものを持ち込んでいる参加者も少なくありませんでした。しかも、そのモチーフにルノー・カングーを取り入れている人も。
「景色のいいところでコーヒーを飲んでもらえたら」と、移動販売車のベースにカングーを選んだ人もいました。完成した喜びを仲間と分かち合いたい、とカングージャンボリーの会場で丁寧に一杯ずつ淹れたコーヒーを振舞っている人も。
- 大型連休も返上で車両の仕上げに没頭したというカフェになったこちらのカングー。はじめはベースになった、先代のカングー・シトラスと合うだろうかと危惧したそうだが、今となってはむしろ気に入っているという
- 美味しいコーヒーの仕入先の目星も付き、今後は兼業でコーヒーも提供していきたいとのこと。しかし需要ありきの出店というよりは、少し止まって一服したくなるようなところでコーヒー店を出す、それが理想なのだそう
カングージャンボリーを訪れるのはこれで3回目くらいですが、来るたびにカングーが欲しくなります。そしてカングーを買ったらどんなことをしよう、といろんなカーライフを思い描いてしまいます。まさにカングーの持つ魅力は、様々なカーライフを自由に描くキャンバスのよう。
「カングーがある暮らしは便利なだけじゃなく楽しそうだな」。毎年5月に山中湖に来ると、そんなことを思うのです。
- 記念のTシャツはじめ、ファンにとって見過ごすことのできないグッズもたくさんのオフィシャルショップ
- このイベントではオーナーだけでなく、その家族や犬も一緒に楽しめるのが特徴。芝生の上を疾走するドッグランでは、つい足が止まってしまった
- 子どもたちは塗り絵やペーパークラフトでカングーに親しんだ
- 昨年の限定車は紫のボディ。こうしたクルマも多数集まるので楽しい
- 駐車場でのカングー以外のクルマの顔ぶれもなかなか見過ごせない。他のルノー車はじめ、輸入車の面々にはこだわりを感じるようなクルマも多数。国産車でも、下手な輸入車より貴重なのではないか、という車種も少なくない。別にマニアを集めているのではないだろうが、極めて「目的的」なはずのルノー・カングーながら、自動車趣味としても奥が深いことを垣間見ることができる一幕だ
- のりものはんこ525さんも出店。クルマをはじめ、かわいらしい消しゴムスタンプを製作販売している。オーダーも受け付けているとのこと。サンプルを押すだけでも、いい記念に
(中込健太郎+ノオト)
[ガズー編集部]
関連リンク
最新ニュース
-
-
日産のフルサイズSUV『アルマーダ』新型、ベース価格は5.6万ドルに据え置き…12月米国発売へ
2024.11.21
-
-
-
軍用ジープが最新モデルで蘇る…ドアなし&オリーブドラブが渋い「ラングラー ウィリス'41」発表
2024.11.21
-
-
-
EV好調のシトロエン『C3』新型、欧州カーオブザイヤー2025最終選考に
2024.11.21
-
-
-
「めっちゃカッコいい」新型レクサス『ES』のデザインにSNSで反響
2024.11.21
-
-
-
光岡、話題の55周年記念車『M55』を市販化、100台限定で808万5000円
2024.11.21
-
-
-
日本発の「ペダル踏み間違い防止装置」、世界標準へ…国連が基準化
2024.11.21
-
-
-
楽しく学べる「防災ファミリーフェス」を茨城県の全トヨタディーラーが運営する「茨城ワクドキクラブ」が開催
2024.11.21
-
最新ニュース
-
-
日産のフルサイズSUV『アルマーダ』新型、ベース価格は5.6万ドルに据え置き…12月米国発売へ
2024.11.21
-
-
-
軍用ジープが最新モデルで蘇る…ドアなし&オリーブドラブが渋い「ラングラー ウィリス'41」発表
2024.11.21
-
-
-
EV好調のシトロエン『C3』新型、欧州カーオブザイヤー2025最終選考に
2024.11.21
-
-
-
「めっちゃカッコいい」新型レクサス『ES』のデザインにSNSで反響
2024.11.21
-
-
-
光岡、話題の55周年記念車『M55』を市販化、100台限定で808万5000円
2024.11.21
-
-
-
日本発の「ペダル踏み間違い防止装置」、世界標準へ…国連が基準化
2024.11.21
-