まるでクルマの遊園地! ジャガーウィークに行ってきた
「ジャガー」といえばみなさんはどんなイメージですかね。スポーティなプレミアムセダン、英国王室御用達、それとも映画「007」で敵役が乗るクルマ? どれも正解ですし、加えて間違いないのはいま勢いがあるブランドのひとつだということ。ここ1年の状況をみても、コンパクトセダンの「Fタイプ」、ミドルセダン「Eタイプ」の新型、そしてジャガー初のSUVである「Fペース」と3台ものニューモデルが相次いで日本市場に投入されています。エネルギッシュですね。
6月の13日(月)から19日(日)にかけて、そんなジャガーの「日本初開催であり、日本においては同社の今年最大規模」というイベント「THE JAGUAR WEEK-パフォーマンスの頂点、ここに極まる-」が開催されました。場所は横浜の赤レンガ倉庫。最新ジャガーのオールラインナップが集結し、スペシャルアトラクションも見逃せないというので出かけてきました。
1911年から13年(実はジャガーの創業よりも古いです)にかけて横浜港の保税倉庫として作られた赤レンガ倉庫。今ではショッピングモールとして横浜の観光スポットのひとつになっていますね。その歴史的な場所に、ジャガーの最新モデルが展示されました。歴史的な倉庫とイギリスの名車ジャガー。なかなか似合っています。
会場を盛り上げるDJ AYUMIによるプレイ。黄昏時の赤レンガ倉庫を音楽で非日常空間にしてくれました。ジャガーといえば伝統的なクルマ作りと思われがちですが、最新世代はデザインがグッとモダンになり、ロータリー式のシフトセレクターなどアバンギャルドな演出もどんどん採用しています。伝統的な会場とDJによる演出の組み合わせは、歴史あるブランドながら新しいものに挑戦するというジャガーの世界観に近いものを感じますよね。
発売されたばかりのニューモデル「Fペース」によるオフロード走行を想定したデモンストレーション。見てください、タイヤは4本あるうちの3本しか路面に接していません。しかしFペースは特別な運転テクニックも不要で何事も無いように前へ進んでいきます。目の前で見る3輪走行は大迫力。そしてこの後、運転席側後輪が浮くのと同時にクルマはシーソー状態で傾きを反転させ、助手席側前輪が接地します。
Fペースはジャガーとしては初となるSUV。舗装路重視の味付けながら、「ジャガー&ランドローバー社」の別ブランドある「ランドローバー」のノウハウを生かした悪路だってしっかり対応できる設計になっているそうですよ。さすがです。
ジャガーの歴史を築いたクラシックモデルも展示されました。これはジャガーが1960年代にレースで勝つことを目的として開発された「Eタイプライトウェイト」。ジャガーの歴史を紐解くと、レースで活躍することがブランド構築に大きな役割を果たしたことがわかります。それにしても美しいデザインですね。
頭の向きに応じて見える範囲が変わる不思議なヘッドセット「オキュラスリフト」で動画を見て、ジャガーの仮想現実が楽しめます。左右360度に加えて上下にも向きを変えられる全方位画像の動画が何本か用意されていましたが、一番人気は「テニスプレーヤー錦織圭選手とジャガー・Fペースでバーチャルドライブ体験」だったとか。もちろん僕も体験しましたが、恐ろしいほどの臨場感でしたよ。
ミニカーやアクセサリーなど「ジャガーグッズ」も販売。ジャガーファンじゃなくても欲しくなります。当然ながら、僕も買いたい衝動を抑えるのが大変でした。
セダンからスポーツカー、そしてSUVまでFペースの登場でジャガーのラインナップが一通り揃いました。最近はディーゼルエンジン搭載車も日本に導入されています。
ところでDJ AYUMIの後ろに見える高いフェンス、一体なんだと思います。実は、高さ10m、最大直径15.5mの円形競技場に見立てた巨大バンクなのです。ここで何をするかといえば……。
なんとFペースが勢いよく周回しながら壁を登っちゃう! クルマって遠心力を味方に付ければこんなところを登れるんですね。目の前で見る「F-PACEの壁登り」は大迫力。こんな凄いパフォーマンスはなかなか見られません。ギャラリーも大興奮で、驚きの大歓声が。
日本には、こういったクルマイベントがもっと必要
日本は世界に誇る自動車生産国ですが、こうしてクルマを楽しむイベントが多く開催されているかといえば残念ながらそうではありません。クルマ離れが叫ばれる今だからこそ、こんなイベントをたくさん開催し、クルマ好きはもちろんクルマに興味のない人も気軽に楽しめる機会が増えて欲しいとクルマ好きとしては思います。
ジャガーウィークは、たまたまその場所にいた人もフラッと立ち寄れ、クルマが壁を登る派手なパフォーマンスなどを楽しめたのがよかったですね。さて、次はどの自動車メーカーが、気軽に立ち寄れる場所でこんな大胆なことをやってくれるのか期待したいところです。
(工藤貴宏+ノオト)
[ガズー編集部]
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