富士スピードウェイの50周年を祝う「FUJI WONDERLAND FES!」~前編~

時折春の陽気を感じさせる3月第2週目の日曜日、静岡県・富士スピードウェイには、早朝から多くのモータースポーツファンがやってきていました。この日だけで約9000台、3万1000人もの来場者が訪れたそうです。この日、行われたイベントは富士スピードウェイ50周年 ファン感謝祭 「FUJI WONDERLAND FES!」。

富士スピードウェイは、1966年(昭和41年)1月3日にオープンし、FUJI WONDERLAND FES!が行われたちょうど50年前の3月12日に初のレースイベント「第7回全日本モーターサイクルクラブマンレース」が行われました。それから50年、さまざまなカテゴリーのイベントが開催され日本のモータースポーツ歴史の中心といえる場となっています。

今回のイベントでは、半世紀の間にこのサーキットを駆け抜けた多くのレーシングカーの中から選りすぐりの名車たちと、それを操っていた名ドライバーがファンの前に集いました。

オープニング前から50周年を祝うデモンストレーションで大興奮!

日が昇る前から、ゲートの前には多くのファンのクルマが列をなして待っていました。今イベントは富士スピードウェイの記念すべき行事として「入場無料」という大盤振る舞い。“ヨタ8”ことトヨタ・スポーツ800や2000GT、グループAマシンレプリカなどによるパレードランから始まりました。

トヨタ・スポーツ800は富士スピードウェイより1歳年上(1965年生産開始)
トヨタ・スポーツ800は富士スピードウェイより1歳年上(1965年生産開始)
トヨタ・2000GTも誕生50周年。パレードランで富士スピードウェイとともに祝った
トヨタ・2000GTも誕生50周年。パレードランで富士スピードウェイとともに祝った

ホームストレート上で行われたオープニングセレモニーでは、“レーシングドライバー殿堂”とも言える「ゴールドスター・ドライバーズクラブ・オブ・ジャパン」会員の名ドライバーと、現在ドライバーや監督として第一線で活躍している方々が集まり、イベントの開幕を祝いました。

お気に入りのレーシングスーツで登場するドライバーも。朝ということもあってか少し寒そうな様子であった
お気に入りのレーシングスーツで登場するドライバーも。朝ということもあってか少し寒そうな様子であった

朝から夕方まで名レーシングカーが絶え間なく走る富士スピードウェイ!

オープニングセレモニーが終わると、本コースでは富士スピードウェイがオープンして間もない1960年後半から1970年代にかけてトップカテゴリーレース「日本グランプリ」を戦ったプロトタイプマシン、そのカテゴリーを継いだ「富士グランチャンピオン(通称:富士グラチャン)」のマシンが走り始めました。

1969年シーズンを走ったトヨタ・7。当時の日本グランプリは3位でフィニッシュ
1969年シーズンを走ったトヨタ・7。当時の日本グランプリは3位でフィニッシュ
日産・R381が1コーナーでスピンし、後ろを走るローラT70とあわやな場面も…!
日産・R381が1コーナーでスピンし、後ろを走るローラT70とあわやな場面も…!

筆者はこれらのマシンの後に生まれた人間なので、本や映像で知っていても間近で走行している姿を見るのはほとんどが初めて。グランプリマシンの走行が終わると、富士スピードウェイ発のレースカテゴリー「インタープロトシリーズ(IPS)」のマシン「kuruma」の同乗体験走行が始まりました。プロドライバーの運転で迫りくるライバルマシンとの競り合いなど、レースの現場を体験できる貴重な機会です。ちなみにIPSでは、本戦でも同乗体験を行っています。

たった1周の体験だが、五感で感じるレース体験は忘れられない思い出になったはず
たった1周の体験だが、五感で感じるレース体験は忘れられない思い出になったはず
インタープロト同乗体験が終了すると、「ツーリングカーデモラン」と旧車スポーツカーによる「マイナーツーリング」が行われました。ツーリングカーデモランでは、1980年前半に開催されていたシルエットフォーミュラーの中でも有名な「トミカ スカイライン ターボ」が、当時のドライバーだった長谷見昌弘さんのドライビングで登場。昨年からSUPER GTで「チームルマン」の監督に就任した脇阪寿一さんも、2002年に年間タイトルを決めたトヨタ・スープラで走行しました。
時折アフターファイアを出して走るトミカ スカイライン。当時も意図的にアフターファイアが出やすいセッティングにしていたとか!?
時折アフターファイアを出して走るトミカ スカイライン。当時も意図的にアフターファイアが出やすいセッティングにしていたとか!?
脇阪寿一さんが飯田章さんとタッグを組んで全日本GT選手権2002年シーズンに参戦したとトヨタ・スープラ
脇阪寿一さんが飯田章さんとタッグを組んで全日本GT選手権2002年シーズンに参戦したとトヨタ・スープラ

マイナーツーリングは、1980年代にプロレーサーの登竜門的なカテゴリーとして賑わった「富士フレッシュマンシリーズ」で活躍したマシン(サニー、スターレット、セリカ)で戦われるレースカテゴリー。現在は、JCCA(日本クラシックカー協会)が主催する「TS CUP」として、年間数戦が開催されています。この日は、5周程のレース形式でデモランが行われ、今ではあまり聞かない甲高いエキゾーストノートを響きかせながら、本番さながらのデッドヒートを見せつけてくれました。

ダンロップコーナーでの日産・サニー同士のバトル。ドライバーは前から、影山正彦さん、影山正美さん
ダンロップコーナーでの日産・サニー同士のバトル。ドライバーは前から、影山正彦さん、影山正美さん
名車ハコスカGT-Rのレース車両(レプリカ)。ドライブしているのは高橋国光さん
名車ハコスカGT-Rのレース車両(レプリカ)。ドライブしているのは高橋国光さん

ここまででも十分に盛りだくさんなFUJI WONDERLAND FES!。でも、ここまでにご紹介したプログラムはまだ半分ほど。1976年のF1日本グランプリを再現した「Back to F1 WORLD CHAMPIONSHIP IN JAPAN」などなど、続きは後編でご覧ください!


(クリハラジュン+ノオト)


[ガズー編集部]

MORIZO on the Road