個タク運転手に聞くクルマを長持ちさせるコツとは?

クルマの走行距離は人それぞれですが、1年間走行距離は1万km前後が一般的なところでしょう。しかし、タクシーとなるとその数倍は走ります。スバル・レガシィ ツーリングワゴンで個人タクシーの営業をしている飯田さんは、年間およそ5万kmを走っているそう。単純計算で月に4~5000kmの走行です。

5年目を迎えたレガシィタクシーのオドメーターは、現在282,000kmオーバー。「それだけ走っていれば故障も多いのでは?」と思いましたが、「いたって快調」とのこと。そこで、個人タクシーを営む飯田さんに、クルマを長持ちさせるコツを聞いてみました。

定期的なオイル類の交換がメンテナンスの基本

一般的に乗用車は10万kmを超えると、消耗品交換や故障修理の頻度が増えるイメージがあります。しかし、飯田さんに聞いてみると、「今のクルマはとても耐久性が高い。このレガシィも特別なことはしていませんよ」とのこと。実際に日々のメンテナンスやこれまでの整備履歴などを聞いてみると、意外なほど普通でした。

「エンジンオイルは5000kmに1回、オイルフィルターは1万kmごとに交換しています。また、デフオイルは4万kmごと、ATFフルードは2~2.5万kmごとの交換です。18万kmを前にタイミングベルトを交換していますが、逆に言うとそれくらいしかしていませんね」

定期的なメンテナンスだけで、特に故障もないとのこと。以前は179,446kmでタイミングベルトを交換したので、そろそろ2度目の交換を考えていると話してくれました。綺麗にファイリングされた整備書は、大切にされている証です。

好調の秘訣はこまめな点検と「毎日、動かすこと」

人間も毎日体を動かすことで調子を整えることがあるように、機械であるクルマも「毎日動かすことで調子が良くなる」というのが、飯田さんの考える好調の秘訣。

「エンジンオイルは人で言えば、血液です。ちゃんと見てあげないとすぐにクルマの調子が悪くなる。普段から気にかけていれば壊れることはないですね。毎日乗ることでクルマの調子はわかりますし、逆に自分の体調の変化に気づくこともありますよ」

機械は動さないと調子が悪くなるとよく言うもの。毎日、よく走らせていることも好調を維持する秘訣のようですね。ちなみに、2度目のタイミングベルトの交換を考えていると言うことからもわかるように、飯田さんは30万kmを目前にした今も、まだまだ乗り換えるつもりはなく、「愛着があるのでまだまだ走り続けていきたい」と、毎日乗る愛車を見つめながらその想いを語ってくれました。

(雪岡直樹+ノオト)

[ガズー編集部]