F1マシンから最新モデルまで!モーターファンフェスタ2017

ゴールデンウィーク前半の4月30日(日)、富士スピードウェイにて「“試乗”最大のクルママツリ」を掲げたイベント、「モーターファンフェスタ2017」が開催されました。モーターファンフェスタは三栄書房が昨年からスタートしたイベントで、もともとは「モーターファン」の創刊90周年を始め、同社が刊行するさまざまな自動車雑誌の節目を記念して行われたものでした。

今年は、元F1パイロット・ミハエル・シューマッハ氏が操ったフェラーリF1を中心にレーシングカーや新旧スポーツカーが勢揃い!ここではサーキット走行とパドックの様子をお伝えします。

いきなりフェラーリのスペシャルなレーシングカーが登場!

これは朝4時半の入場ゲート前。来場者の期待と熱意を感じる列だ。予定より1時間早められて6時にゲートオープン

オープニングセレモニーが終了し会場のテンションが高まる中、最初に登場したのは2台のフェラーリ・レーシングカーでした。1台は、F1の名ドライバーであるミハエル・シューマッハが、フェラーリに移籍して初めて乗った1996年のマシン「F310」です。

筆者的にはサイドポンツーンに貼られているパイオニアの古いステッカーにテンションが上ってしまった

続いて登場したのはF1より見られる機会が少ないレーシングマシン「フェラーリ599XX」です。これは、同社の顧客の中でも特に財力とドライビングテクニックを有する30人強のVIPだけに販売されたスペシャルなマシン。お昼に行われたグリッドウォークでも、ひときわ人気を集めていました。筆者も実車を見るのは初めて!

今回走行した個体はアップグレードキットを装着した「599XX EVO」。キットも入れてお値段は3億円以上だとか…!

白煙モクモク真っ白!D1GPエキシビション

イベント中には、プロドリフト選手権「D1GP」のエキシビションも行われました。コースは、シリーズ戦で走る300Rからの逆走コースではなく、100Rから駆け上がってアドバンコーナーにアプローチするレイアウトに。とんでもない角度で進入してくるマシンは、コースが見えなくなるほどの白煙で観客を沸かせました。

トヨタ製NASCAR用V8エンジンを搭載した86を豪快にドリフトさせる今村陽一選手
D1ドライバーはお祭り好きなのか、シリーズ戦よりも煙が多かったように思えた。写真は80スープラを駆る日比野哲也選手

最新スポーツカーで富士スピードウェイ同乗体験!

今回のイベントテーマは「“試乗”最大のクルママツリ」。国内外の自動車ディーラー・インポーターやチューニングメーカーの協力のもと、来場者参加プログラムとして富士スピードウェイのさまざまな場所で試乗会が開催されていました。

新型NSXの人気は高く、運良く試乗の権利を得た来場者のNSXへの足取りは喜びと緊張でカチコチだった

雑誌「GENROQ」は、プロドライバーによるサーキット同乗体験を実施。ホンダ・NSXやアストンマーチン・DB11といった最新のスポーツカーが、アクセル全開でホームストレートを駆け抜けていました。このプログラムとは別に、富士スピードウェイ内の外周道路を使った全55車種の試乗会も。

4ローターサウンドが響き渡る!マツダ夢の共演

「バッ!バババッ!!」と普段聞き慣れないサウンドがピットから響き渡りました。コースインしてきたのは、1991年のル・マン24時間レースで総合優勝を飾ったマツダ・787Bの同型車です。

諸般の事情により55号車ではなく、202号車が走行。これから末永く動態保存して欲しい1台

ドライバーは、「Mr.ル・マン」こと寺田陽次郎氏。マシンとドライバーが暖まったのか3周目からフルスロットルで走行し、4ローター独特の鋭いサウンドがサーキットを包み込みました。

787Bの後にR360クーペがやってくるとそのキュートさに顔がほころんでしまう

続いてロードスターのワンメイクレース「GLOBAL MX-5 CUP JAPAN」参戦車両や、1960年にマツダ(当時は東洋工業)が初めて製造した四輪乗用車で、戦後初のクーペ車でもある「R360クーペ」も登場。マツダ車の“夢の共演”とも言えるデモンストレーションランが繰り広げられました。

止まっているだけでも絵になるピット・パドックエリア

ピット・パドックエリアには、最新スポーツカーやレーシングカーがずらり!その一部を写真とともにご紹介しましょう。

イタリアのスーパーカー「パガーニ・ウアイラ」。こちらは昨年発表されたアップデートキット「パケット・テンペスタ・パック」を装着した個体で、カーボンエアロパーツ、軽量アルミホイール、オーリンズ製ショックアブソーバーが装備される
トヨタのピットでは、ほかのイベントでもお披露目されたサファリラリー仕様のグループBセリカ・ツインカムターボやル・マン24時間レースに参戦したTS020、TS050が展示されていた
ピット外には燃料電池車「MIRAI」のラリー仕様が。このクルマは、自動車評論家の国沢光宏さんのクルマで、全日本ラリー選手権やWRC(世界ラリー選手権)を走っている
TOYO TIRESブースには、同社のタイヤに社外ホイールを装着している「ブガッティ・ヴェイロン」が。社外ホイールを履くヴェイロンが見られるのは日本だけではないだろうか

昨年は真っ白な霧に覆われていたモーターファンフェスタ。今年は青空に恵まれ、富士山を背にスポーツカーやレーシングカーが気持ちよく走行する姿を見ることができました。とても身体1つでは見きれないほど濃いイベントで、取材ができたのはごく一部。すべて楽しみたい方は、次回の開催を心待ちにしておきましょう!

(クリハラジュン+ノオト)

[ガズー編集部]

MORIZO on the Road