33台の“跳ね馬”が富士でバトル!「フェラーリ・チャレンジ」第4戦
夏真っ盛りの7月8日(土)~9日(日)、富士スピードウェイでイタリアのスーパーカー「フェラーリ」のジェントルマンレース「フェラーリ・チャレンジ トロフェオ・ピレリ・アジアパシフィック」の第4戦が行われました。このレースは、同日開催された日本最高峰のモータースポーツカテゴリー「スーパーフォーミュラ」のサポートレースのひとつ。サポートレースとは言え、多数のフェラーリによる白熱のバトルは、見応えたっぷりでした。
実力はGT300を凌ぐ?チャレンジカップ専用マシン
このレースに出場できるのは、フェラーリ社がこのレース専用に開発した「458チャレンジEVO」と「488チャレンジ」の2車種のみ。どちらも同社を代表し、オーナー数が多いモデルがベースとなっています。
最新の488チャレンジは、ベース車両の488GTBと同じ3.9L V8ターボエンジンを搭載し、670馬力を発生。トランスミッションもベース同様の7速の2ペダルとなりますが、よりレース向きのセッティングとなっています。車体そのものも剛性アップと軽量化が施されており、ベース車にはない大きなリアウィングとフロントバンパー側面のカナードも装着。その実力は、SUPER GTや世界中のGTレースで活躍する488GT3に負けない性能を持っています。
レースは迫力の4クラス混走
今回のレースにエントリーしたフェラーリは4クラス全33台です。クラスは、プロ・セミプロのドライバーがエントリーする「トロフェオ・ピレリ」、アマチュアドライバーのみで構成される「トロフェオ・ピレリAM」、458チャレンジEVOで戦う「トロフェオ・ピレリ458」、そしてこのシリーズの経験の浅いルーキードライバーがエントリーする「コッパ・シェル」にわけられています。
レースはスタート早々に混乱があったものの……
今回、取材したのは、9日に開催されたレース2(30分間)です。スタート直後のアドバンコーナーで5台が絡むクラッシュがあり、いきなりセーフティーカーが導入されるという波乱含みのスタートとなりました。
30分のレースは15周でチェッカーとなり、「トロフェオ・ピレリ」クラスはポール・ポジションからのスタートだったフェラーリの故郷・イタリアから参戦しているルイ・プルッテ選手がクラス優勝! ちなみにプルッテ選手は、このクラスに親子で参戦しており、父・フィリップ・プルッテ選手が土曜日のレース1を制しています。
「トロフェオ・ピレリAM」クラスは台湾からエントリーしているタイガー・ウー選手が土曜日のレース1に続き勝利を飾りました。わずか2秒半差で日本のセト・ケン選手が2位に。「トロフェオ・ピレリ458」は、スタートから独走態勢を築いたオーストラリアのマーティン・ベリー選手が、2位と20秒差で圧勝しました。ルーキードライバーがエントリーする「コッパ・シェル」クラスは、中国のエリック・チャン選手が土曜日のレースに続いて連覇を達成!
サポートレースとはいえ、その主役となるマシンがフェラーリともなれば、サーキットを華やかに彩ります。またそのバトルも、非常にホットなものでした。ジェントルマンレースは趣味性が強いレースだと思われがちですが、そのスピードや迫力は、一見の価値があると感じました。
(クリハラジュン+ノオト)
[ガズー編集部]
取材協力
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