今年で3年目! ボンネットを叩いて猫を守る「#猫バンバンプロジェクト」の反響は?
みなさんは「猫バンバン」という言葉をご存知でしょうか? 「猫バンバン」とは冬場、クルマに乗る前にボンネット周辺をバンバン叩き、エンジンルーム内やタイヤの周辺に猫がいないかを確かめる行為のこと。ちょっとしたアクションで、猫の命を守ろうというものです。
この「猫バンバン」を広めるため、日産自動車は「#猫バンバン キャンペーン」を展開。今年で3年目となります。では、その反響や成果はどれぐらいあったのでしょうか? 日産自動車日本マーケティング本部ブランド&メディア戦略部の矢部夏実さん・江田壮寿さんにお聞きしました。
Twitterでの注意喚起からプロジェクトに発展
キャンペーンを始めたきっかけは、「JAFから『猫がエンジンルームなどに入ってしまうことによるトラブルが多い』という話を聞いて、日産の公式Twitterで『クルマに乗る前にボンネットをバンバンと叩いて猫がいないかを確認しよう』と注意を促したことにあります」と矢部さん。すると多くのクルマユーザーから反響があり、「ひとつプロジェクトとしてもっと広めていこう」という動きになったそうです。
【 #にっちゃん情報局 】
— 日産自動車株式会社 (@NissanJP) 2015年11月19日
乗車前の「ちょっとした思いやり」で救える命があります。エンジンルームやボンネットなど鳴き声や気配がないか #猫バンバン をして確認をしましょう。https://t.co/SH7K72geT9 pic.twitter.com/CtLQzjtLPI
現在は日産のみならず、他の自動車メーカーも冬の「猫バンバン」を広める形になっているほか、賛同者のなかには愛猫家で知られる中川翔子さんがTwitterなどで広めてくれたり、今年は芸人・イラストレーターの鉄拳さんもプロジェクトに感銘を受けてイラストを投稿してくれたりも。「#猫バンバンプロジェクト」はあくまで非営利のプロジェクト。「こうした有名人による投稿はコラボなどではなく、自然発生的に行われています」(矢部さん)
3年目の現在では一般の賛同者が自主的にプロジェクトを広めてくれている
「3年目となる今年は、ユーザーさん自身が自ら投稿して猫バンバン活動を広めてくれるようになりました。反響は今も多く、猫バンバン活動はかなり定着してきたと考えています」(矢部さん)
なぜ、ボンネットを叩く方法になったかについては「猫は敏感なので、軽く叩くだけでも出てくれるんです。もちろん、ボンネットを開けて確認するのが確実ですが、気軽にやっていただける方法として『猫バンバン』を推奨しています」とのこと。
- 現在、キャンペーンページで流れている映像は、一般のユーザーさんから提供されたもの。中にはエンジンルーム内に数匹の猫が丸くなっている映像も
「普通にエンジンをかければ猫は逃げていくのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、「エンジンかけることで驚いてしまって、そこに留まって事故になることも多いんです」ということでした。ボンネットを叩くのには、ちゃんと意味があるんですね。
公式ページの素材は自由に使える!
「#猫バンバンプロジェクト」では、この活動を広めるためロゴやポスターの素材データを無料で公開。公式サイトでダウンロードできるようになっており、自由に使えるようになっています。また、不定期でTwitterやInstagramを使った公式ステッカーの応募企画もやっているそう。矢部さんは「特にInstagramでは、猫好きがよく写真をアップしているので、猫好きの方に向けて広めていきたいですね」意気込みます。
- 公式サイトで無償公開されるロゴデータの一例。カラーバリエーションがかわいい!
今後は夏場のキャンペーンにも発展していくかも?
海外からの反響もあったそうで、アメリカからはサバンナキャットのような大型の猫がボンネットの中に潜んでいたという報告も。江田さんは「EV(電気自動車)でも構造上『猫は入らない』とはいえないので、猫バンバンをやっていただきたいですね」と教えてくれました。
現在は、冬に行っている「#猫バンバンプロジェクト」ですが、夏場、日陰で涼むためにクルマの下に猫が潜む事例も報告されているため、「夏にも注意を促す企画を考えている」とか。また、夏場は犬の車内置き去りなどで事故に発展する場合もあるので、そのあたりにも注目したいそうです。
江田さんによると、「これほどネガティブな意見がないキャンペーンも珍しい」とのこと。ちょっとした行動で猫の命を救う「#猫バンバンプロジェクト」、さらに広まると嬉しいですね。
▼日産:#猫バンバンプロジェクト
http://www2.nissan.co.jp/SOCIAL/CAMP/NEKOBANBAN/
(取材・文:斎藤雅道、編集:木谷宗義+ノオト)
[ガズー編集部]
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