バス好き必見!? 今からでも間に合う世界の「バスショー」3選

先日、“モーターショーウォッチャー大田中がオススメする「世界のモーターショー」“をお送りいたしましたが、今回はバス好きのあなたに、今からでも間に合う2018年のバスショーを3つピックアップしてご紹介いたします。

世界最大級のバス専門ショー「バスワールド」(随時世界各地で開催)

このショーが一般的なショーと異なるのは、世界各地で開催されること。本拠地であるヨーロッパのほかに、中近東、アジア、中南米、ロシアなどでも開催されています。

各国ローカルメーカーのバスが見られるのがバスワールドの特徴
各国ローカルメーカーのバスが見られるのがバスワールドの特徴

バスは、各メーカーが完成車として販売する場合と、コーチビルダーがシャシーを仕入れて車体を架装して販売する場合とがありますが、コーチビルダーの多くはローカル企業のため、ボディデザインにはお国柄が色濃く出るのがおもしろいところ。また、バスメーカーの中にはローカルメーカーもありますから、個性的なバスが見られます。バスワールドをひと通り回ると、世界のバスの「すべてを知ることができる」と言えるでしょう。

ランプバス(空港でターミナルと機体間の旅客輸送バス)など特殊用途のバスも見られる
ランプバス(空港でターミナルと機体間の旅客輸送バス)など特殊用途のバスも見られる

2018年は以下の2カ所で開催されます。

■インド・ベンガルール:8月29日(水)~31日(金)
■ロシア・モスクワ:10月23日(火)~25日(木)

2019年はインドネシア・ジャカルタ、ベルギー・ブリュッセル、コロンビア・メデリンで開催予定です。

▼バスワールド
https://www.busworld.org/

小規模ながら内容はしっかりの「ユーロバスエクスポ」(毎年開催)

イギリス・バーミンガムで毎年、開催される「ユーロバスエクスポ」は、今回ご紹介するショーの中ではもっとも規模は小さいものの、バスメーカー、部品メーカー、周辺産業合わせて300社もの展示があり、見応え十分なショーです。

エンヴァイロ二階建てバス
エンヴァイロ二階建てバス

日本からの直行便も多いロンドンから会場のあるバーミンガムまでは、レンタカーで3時間ほどですし、その道中には有名な観光地やモーガンという個性的なクルマを作るメーカーもあるので、観光ついでにショーを見ることもできます。そういう点で、もっとも難易度が低いバスショーと言えるでしょう。

メルセデス・ベンツ住宅街用バス
メルセデス・ベンツ住宅街用バス
ヴァンホール二階建てメガバス・スリーパー
ヴァンホール二階建てメガバス・スリーパー
「スリーパー」の名の通り、客室にベッドが現れる。こんなバスでロングな旅に出かけてみたい
「スリーパー」の名の通り、客室にベッドが現れる。こんなバスでロングな旅に出かけてみたい

ユーロバスエクスポ、今年の開催機会は、10月30日(火)~11月1日(木)開催。

▼ユーロバスエクスポ
https://www.eurobusxpo.com/

世界最大の商用車ショー「IAAハノーバーショー」(偶数年開催)

「IAAハノーバーショー」は商用車ショーなので、バス専門のショーではありませんが、欧米の全バスメーカーが出展していますし、展示台数も多いので紹介しないわけにはいきません。最近日本では、メルセデス・ベンツとスカニアの連節バスを導入する事業者も増えてきたので、「世界にはこんなバスがあるのか」と思った方もいらっしゃるかと思いますが、それどころではない多彩なバスの種類に驚くことでしょう。

いすゞがトルコで生産しているバス
いすゞがトルコで生産しているバス

各種パワートレイン、自動運転につながる安全デバイスなど、テクノロジー面でも先端の展示が見られるので、意外に先進的なバスの世界を垣間見ることができます。それになんと言ってもバスは大きいので部品も大きい。乗用車ではわかりづらい部分も拡大されたようにわかりやすく、それもおもしろさのひとつです。ぜひ体感していただきたいと思います。

トルコ・カルサン社製バス
トルコ・カルサン社製バス
ヴァレオ製ルノー向けヘッドランプ
ヴァレオ製ルノー向けヘッドランプ

今年の「IAAハノーバーショー」は、9月20日(木)~27日(木)に開催されます。バス好きな方はもちろん、商用車好きな方にとっても興味深い展示がたくさんありますので、ぜひご注目ください。

▼IAAハノーバーショー
https://www.iaa.de/en/

バス専門のショーとバスも展示しているモーターショーとの違いは、専門ショーの方がバスの種類が多いこと、バス用の部品、整備工場用設備など周辺産業の展示も多く見ることができること。展示会を見て回っているうちに、展示されているコンポーネントを買い集めてバスを一台作ってみようかという気にもなってきます。「自分なら、これとこれとこんな部品を使って、こんなデザインのバスを作るのにな」なんて妄想しながらショーが見られるのです。

(取材・写真・文:大田中秀一 編集:木谷宗義+ノオト)

[ガズー編集部]