ミリタリーカメラマンに聞く! アメリカ格安ドライブ旅行のススメ2 ~道路事情編~
アメリカ各地の基地や飛行場を撮影する、ミリタリーカメラマンの布留川司さんにアメリカでのドライブ旅行のノウハウを聞く「アメリカ格安ドライブ旅行のススメ」。「レンタカー編」に続いて今回は、道路事情やガソリンスタンド事情をお届けします。
都市部は運転の荒いドライバーに、地方では変化のない道での睡魔に注意
日本でも、都市部と郊外とで道路事情は違いますが、広大なアメリカではその差はさらに大きくなります。
「都市部の道路事情はよく、大きな通りには必ず通りの名前が書いてある青看板があるため、意外と迷わず走ることができます。むしろ、日本の方が複雑なぐらい。ただ、アメリカのドライバーは運転が荒め。急な車線変更や急発進・急ブレーキが目立ちます。都市部ではハイウェイに乗ることが必須になりますが、最初は怖くてドキドキでした」(布留川さん)
布留川さんは「東京の首都高を運転できれば大丈夫」と言いますが、アメリカのハイウェイは速度も速く、もちろん右側通行のため車線の概念も反対になります。渋滞も多いため、繁華街での運転に慣れていない人には、ちょっとハードルが高そうです。一方で、郊外の道はかなり運転しやすいそうですが、そこでは別の問題も……。
「アメリカの田舎は、見渡す限り一本道で、ずっと同じ景色が続きます。とにかく周りなにもないので、時間の感覚も狂いがち。体感的に、向こうでの3時間の運転が日本での1時間の運転と同じぐらい。だから、睡魔との戦いが大変なんです。うっかり寝ないように音楽は必須ですね」(布留川さん)
アメリカのレンタカーには大抵、外部入力端子がついているので、スマホなどを接続することができるそう。また、アクセルを踏まなくても一定速度を保ってくれる「クルーズコントロール」も、疲労低減のためには必須で、「クルーズコントロールのないクルマで行くと地獄を見る」とのこと……。どうしても眠くなったら、レストエリアやコンビニの駐車場で仮眠をとります。
給油場所は豊富にある。でも、燃料の残りには常に気を配ろう
数百キロもの距離を走ることにもなるアメリカの田舎道。長い道のりだと給油場所の確保も気になるところですが、布留川さんは「基本的には心配いらない」と言います。
- 長距離ドライブの際はガソリンの残量表示に常に気を配ることが大事
「ガソリンスタンドは結構ありますし、今のクルマは燃費がいいのでそれほど心配ありません。ただし、次のガソリンスタンドが100マイル先ということもあるので、残量が半分を切ったら念のため給油しておくことをおすすめします。ガソリンスタンドまでの距離よりも心配なのは、気候の変化ですね。砂漠みたいな乾燥地帯を走っていたのに、ちょっと山に行くと雪道で通行止めなんてことも……。そういうときにスタンドが見つからなくて焦った経験があります」(布留川さん)
ちなみに、アメリカのガソリンスタンドでは「満タン」という概念がないのだそう。ちょっと意外ですね。
「FULLというと変な顔をされるんですよ。セルフでも店頭で支払う店舗が多く、自分の止めた給油場所の番号を言って『50ドル分で』と、申告する感じ。給油して数ドル分余ったら『Pay Back』と言っておつりをもらいます。面倒なやり取りがなくなるので、支払いはクレジットカードがおすすめです」(布留川さん)
- アメリカには休憩や給油ができるレストエリアが点在している
州によってルールが違うので、思わぬ落とし穴にハマることも……
アメリカでドライブするときに、もっとも気をつけなければいけないのが、「州境を超えるとき」だそう。というのも、アメリカは州ごとに法律が違うことが多いからです。
「法定速度も州によって違うから注意。たとえば、アリゾナ州とカルフォルニア州では、10マイルも制限速度が違いました。制限速度の高いカルフォルニアからアリゾナに入ってもそのままの速度で運転していたらパトカーに止められて、『Very dangerous!』と罰金の書類を手わたされました……」(布留川さん)
安全のためはもちろんですが、外国で違反金を払うのはかなり面倒なので、そういった意味でも交通標識は見落とさないようにしないところ。また、事前に州ごとの交通ルールを調べておくとよさそうです。
「罰金の支払いは、かなり面倒でしたね。まず、警官の字が汚すぎて読めない(笑)。わからないから警察署へ行ったら『そういうのは裁判所で聞いてくれ』と言われ、裁判所では『後日、クレジットカードで払えばいい』と言われ……。帰国してしてからも、現地時間に合わせて夜中に電話するなど、手間がかかりました。でも、『帰国するからいいや』と思って未払いのままにするのは、絶対にダメです。次の入国時に追加罰金を払わされて、最悪そのまま追い返されることもあるんです」(布留川さん)
見通しのいい道でも、ヘリコプターでスピード違反を監視していることもあるそうなので、くれぐれも制限速度にはご注意を。「アメリカ格安ドライブ旅行のススメ」、次回は宿泊施設の話題を中心にお伝えします。
▼取材協力:布留川司
https://twitter.com/wolfwork_info
(取材・文:斎藤雅道 写真:布留川司 編集:木谷宗義+ノオト)
[ガズー編集部]
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